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【ITニュース解説】Enhancing IoT Device Management with PowerShell Sync Intune Remotely

2025年09月15日に「Dev.to」が公開したITニュース「Enhancing IoT Device Management with PowerShell Sync Intune Remotely」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Microsoft Intuneで多数のデバイスを効率的に管理するには、PowerShellによるリモート同期が必須だ。PowerShellを使えば、デバイスのポリシー適用やセキュリティ更新を自動化し、緊急時も即座に対応できる。これにより、大規模なデバイス環境のセキュリティと管理を強化する。

ITニュース解説

Microsoft Intuneは、企業で使われるパソコンやスマートフォンなどのデバイスをクラウドからまとめて管理するためのサービスだ。たくさんのデバイスを効率的に管理し、セキュリティ対策や設定を一貫して適用できる。通常、Intuneの管理画面はウェブブラウザで操作するが、大規模な組織で何百、何千というデバイスを管理する場合、手動での操作では限界がある。そこで役立つのがPowerShellだ。PowerShellは、Windowsのシステム管理や自動化に特化した強力なツールであり、Intuneと組み合わせることで、デバイス管理の作業を自動化し、より細かい制御を可能にする。例えば、新しいセキュリティパッチを全デバイスに即座に適用したり、特定の条件を満たすデバイスだけに設定を変更したりといったことが、PowerShellを使えば格段に効率的になる。

Intuneでデバイスを管理する上で「同期」は非常に重要な概念だ。これは、デバイスがIntuneサービスと通信し、最新の設定やポリシー、セキュリティ情報をやり取りするプロセスを指す。デバイスは、インターネットを通じてIntuneのサーバーと安全な(HTTPSで暗号化された)通信経路を確立する。この通信を通じて、デバイスはIntuneから新しい指示を受け取り、自身の状態をIntuneに報告する。同期の頻度は、デバイスの設定や組織のポリシーによって異なるが、一般的には定期的に自動で行われる仕組みになっている。

PowerShellがIntuneのデバイス管理にどのように関わるのかというと、PowerShellが直接デバイス上でスクリプトを実行するわけではない。Intuneには「Microsoft Graph API」という、プログラムからIntuneの機能を利用するための仕組みが用意されている。PowerShellは、このMicrosoft Graph APIを通じてIntuneの管理機能にアクセスする。つまり、PowerShellコマンドを実行すると、それがMicrosoft Graph APIに送られ、APIがIntuneのシステムに「このデバイスを同期してほしい」といった指示を出す、という流れになる。これにより、ウェブブラウザの管理画面ではできないような高度な管理タスクや、大量のデバイスに対する一括操作が可能になる。

Intuneのデバイス同期をPowerShellで行うには、主に二つの重要なコマンド(専門用語では「コマンドレット」と呼ぶ)がある。一つはGet-MgDeviceManagementManagedDeviceだ。これは、Intuneが管理しているデバイスの情報を取得するためのコマンドだ。特定のデバイスを同期させるためには、そのデバイスを特定する情報(デバイスIDなど)が必要になるが、このコマンドを使うことでそれを取得できる。もう一つはSync-MgDeviceManagementManagedDeviceだ。このコマンドが、実際に指定したデバイスに対して同期処理を実行する役割を担う。先ほど取得したデバイスIDをこのコマンドに渡すことで、特定のデバイスに同期を指示できる。

Intuneは通常、約8時間ごとに自動的にデバイスとの同期を行うように設定されている。しかし、企業環境では、この自動同期のタイミングを待っていられない状況が頻繁に発生する。例えば、新しいセキュリティ上の脅威が発見され、緊急のセキュリティパッチを全デバイスに今すぐ適用したい場合や、新しい社内規定に合わせてデバイスのポリシーを直ちに更新する必要がある場合だ。また、特定のデバイスで問題が発生し、そのデバイスが正しく設定を適用しているかを確認するために、すぐに同期を走らせたいケースもある。このような緊急時や特定のトラブルシューティングの際には、手動で同期をトリガーできる機能が不可欠となる。

PowerShellを使ってIntuneを操作するには、いくつかの準備が必要だ。まず、PowerShellからMicrosoft Graph APIに接続するための設定を行う。これには、適切な「権限」と「モジュール」のインストールが欠かせない。権限については、Intuneのデバイス管理操作を行うために、具体的には「デバイス管理の特権操作へのフルアクセス」「管理対象デバイスの読み書き権限」「デバイス管理データの一般的な読み取り権限」といった許可をシステムに与える必要がある。これにより、PowerShellからIntuneへのアクセスが安全に保たれる。また、操作を行うユーザーアカウントには「Intune管理者」という役割が割り当てられている必要がある。この役割がないと、コマンドを実行してもIntuneの管理機能にアクセスできない。そして、PowerShellでIntune関連のコマンドを使うためには、「Microsoft.Graph.DeviceManagement」という専用のモジュールをPowerShellにインストールし、利用できるように読み込む必要がある。これは、ソフトウェアを追加するようなもので、Install-Module Microsoft.Graph.DeviceManagementというコマンドと、続けてImport-Module Microsoft.Graph.DeviceManagementというコマンドを実行することで準備が整う。最後に、PowerShellをMicrosoft Graphに接続する認証作業を行う。これは、ユーザー名とパスワードを使ったWindowsの資格情報で接続する方法や、アプリケーションに割り当てられた特別なIDと秘密のキーを使って接続する方法がある。接続には、どのような範囲の操作を許可するかを指定する「スコープ」と呼ばれる情報も必要となる。もし自動での認証がうまくいかない場合は、事前に準備しておいたクライアントIDやテナントIDといった識別子を使って手動で接続を設定することもできる。

PowerShellを使った同期操作は、一つのデバイスに対して行う場合と、複数のデバイスに対して一括で行う場合がある。特定のデバイスを同期させたい場合は、まずGet-MgDeviceManagementManagedDeviceコマンドを使い、デバイス名やモデル名といった情報でフィルタリングして、目的のデバイスを特定する。例えば、Get-MgDeviceManagementManagedDevice | Where-Object {($_.DeviceName -match "特定のデバイス名")}のように記述することで、特定のデバイスを絞り込める。そして、そのデバイスのIDを取得し、Sync-MgDeviceManagementManagedDevice -ManagedDeviceId そのデバイスのIDというコマンドを実行することで、そのデバイスだけを同期させることができる。これは、特定のデバイスで設定変更をテストしたり、問題を調査したりする際に非常に便利だ。企業環境では、同時に多数のデバイスを同期させたいことが多い。このような一括同期を行う場合は、より広範なフィルタリング条件を使う。例えば、特定のOSバージョンを実行している全てのデバイスを対象にしたり、特定の部署に所属するデバイスだけを同期させたりといったことが可能だ。これもGet-MgDeviceManagementManagedDeviceコマンドで対象デバイスのリストを取得し、そのリスト内の各デバイスに対してSync-MgDeviceManagementManagedDeviceコマンドを繰り返し実行することで実現できる。これにより、何千ものデバイスに対して、手動では考えられない速度で一貫したポリシー適用や更新を行うことができる。

PowerShellを使ったIntuneのデバイス同期を効果的に行うためには、いくつか考慮すべき点がある。まず、同期コマンドを実行する前に、対象のデバイスがネットワークに接続されていることを確認すると良い。接続されていないデバイスには同期指示が届かないからだ。また、同期が完了したかどうか、エラーが発生していないかを定期的に監視することも重要だ。大規模な一括同期操作は、ネットワークへの負荷を考慮し、業務時間外など、ユーザーへの影響が少ない時間帯に実施するのが賢明だ。さらに、どのような条件でデバイスをフィルタリングし、どのような操作を行ったのかを記録として残しておくことで、将来的に同様の操作を行う際や問題が発生した際の調査に役立つ。そして最も重要なのは、大規模な変更を行う前に、まずは少数のテストデバイスでコマンドが意図通りに動作するかを確認することだ。これにより、予期せぬトラブルを未然に防ぎ、安全に作業を進められる。

PowerShellをMicrosoft Intuneと連携させることで、デバイス管理は劇的に変化する。手作業で時間をかけて行っていた作業が自動化され、企業のIT管理者は、セキュリティ上の脅威やポリシー変更、設定更新に対して迅速かつ正確に対応できるようになる。特定のデバイスを狙った同期も、何千ものデバイスに対する一括同期も、PowerShellを使うことで効率的に実行できるため、これはあらゆる規模の組織にとって非常に価値のあるツールとなる。適切な認証設定、慎重な権限管理、そして適切に構造化されたPowerShellスクリプトを組み合わせることで、効率的なデバイス管理の強固な基盤を築くことができる。これにより、デバイスの状態を一貫して保ち、セキュリティポリシーを確実に適用し、組織全体のコンプライアンス(法令遵守や規則への適合)を維持することが可能となる。デバイスの数が年々増加し、リモートワークが一般的になる現代において、効率的なデバイス管理ツールはますます重要性を増している。Intuneとの連携におけるPowerShellスクリプトのスキルは、現代のIT管理者、そしてシステムエンジニアを目指すあなたにとって、セキュリティ、一貫性、そして組織全体のデバイス管理を制御するための不可欠なスキルとなるだろう。

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