【ITニュース解説】Javaとは? 主な用途、他の言語との違いを分かりやすく解説
2025年09月12日に「@IT」が公開したITニュース「Javaとは? 主な用途、他の言語との違いを分かりやすく解説」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Javaの特長を知るため、主な用途や歴史を紹介し、他の言語との違いを分かりやすく解説する。システム開発に広く利用されるJavaの基本と重要性を理解できる内容だ。
ITニュース解説
プログラミング言語Javaは、今日のITシステムを支える非常に重要な技術であり、システムエンジニアを目指す上でその本質を理解することは欠かせない。Javaがなぜこれほど広く使われているのか、その特長、主な用途、そして他の言語との違いを順に見ていこう。
Javaの最大の特徴は、「Write Once, Run Anywhere」(一度書けばどこでも動く)という思想にある。これは、Javaで開発されたプログラムが、Windows、macOS、Linuxといった異なるOSや、様々なハードウェア環境に依存することなく動作するという意味だ。この仕組みを可能にしているのが、「Java Virtual Machine」(JVM)という仮想環境である。開発者が書いたJavaのソースコードは、まず「バイトコード」という中間形式に変換(コンパイル)される。このバイトコードは、それぞれのOSにインストールされたJVMによって解釈・実行されるため、特定の環境に合わせてコードを書き直す必要がない。これにより、開発者はアプリケーションを一度作成するだけで、幅広い環境で利用できるという大きなメリットがある。これは大規模なシステム開発において、開発効率と運用コストを大幅に削減する要因となる。
さらに、Javaは「オブジェクト指向プログラミング言語」である。オブジェクト指向とは、プログラムを独立した部品(オブジェクト)の集まりとして設計する考え方を指す。例えば、自動車を作る際に、エンジン、タイヤ、シートといった個々の部品を設計し、それらを組み合わせて一台の車を完成させるようなイメージである。これにより、コードの再利用性が高まり、複雑なシステムでも管理しやすくなる。また、チームでの開発においても、役割分担が明確になり、効率的な作業が可能となる。エラーが発生した場合でも、問題のある部品を特定しやすいため、システムの堅牢性や保守性が向上する。Javaはメモリ管理も自動で行うため、CやC++といった言語でよく見られる、開発者が直接メモリを操作する際の複雑さやエラーのリスクを軽減し、より安全なプログラミングを支援する。
Javaの用途は非常に幅広く、多岐にわたる分野で活用されている。その代表的なものの一つが、企業の「エンタープライズシステム」である。銀行の基幹システム、証券取引システム、大規模な在庫管理や顧客管理システムなど、高い信頼性、安定性、そしてセキュリティが求められる分野でJavaは圧倒的なシェアを持つ。次に、「Androidアプリ開発」において、Javaは長らく標準的な言語として利用されてきた。現在ではKotlinも公式に推奨されているが、数多くの既存のAndroidアプリがJavaで書かれており、Javaの知識はAndroid開発者にとって依然として重要である。
また、Webアプリケーションの「サーバーサイド」開発でもJavaは非常に強力な存在だ。Webサイトの裏側で、データベースとの連携、ビジネスロジックの実行、ユーザー認証など、様々な処理を行う部分をサーバーサイドと呼ぶ。Twitterや楽天などの大規模なWebサービスの一部にもJavaが使われており、その処理能力と拡張性は高い評価を受けている。他にも、家電製品や自動車などの「組み込みシステム」の一部、ビッグデータ処理フレームワークであるApache Hadoopの基盤、科学技術計算、そしてデスクトップアプリケーションの開発など、Javaは多様な領域でその能力を発揮している。
Javaの歴史は1990年代初頭に始まり、当初は家電製品の制御を目的として開発された。しかし、インターネットの急速な普及とともに、Webアプリケーション開発の分野でその特性が評価され、大きく普及した。特に、Webブラウザ上で動作する小さなプログラム「アプレット」は、当時のWebの可能性を広げる画期的な技術として注目を集めた。その後、Webサーバー上で動作する技術へと進化し、大規模なWebアプリケーション開発において不可欠な言語へと成長していった。
他のプログラミング言語と比較することで、Javaの特性はさらに理解しやすくなるだろう。
C/C++:これらの言語はJavaよりも低レベルな処理に近く、ハードウェアを直接制御できるため、非常に高速な実行性能を持つ。しかし、メモリ管理を開発者自身が行う必要があり、学習曲線が急で、複雑なコードになりやすい。JavaはC/C++に比べて実行速度ではわずかに劣る場合があるが、プラットフォーム非依存性、自動メモリ管理、オブジェクト指向による高い開発効率と堅牢性で優位に立つ。システムの安全性と保守性が重視される場面でJavaが選ばれる理由の一つだ。
Python:Pythonはコードの記述が非常にシンプルで学習しやすく、データ分析、機械学習、Webスクレイピング、Webアプリケーション開発など幅広い分野で人気が高い。Javaに比べて実行速度は一般的に遅い傾向にあるが、開発の速さやコードの読みやすさで優れている。大規模で厳格な要件を持つエンタープライズシステムではJavaが、プロトタイピングやデータサイエンス分野ではPythonがそれぞれの強みを発揮することが多い。
JavaScript:JavaScriptは主にWebブラウザ上で動作し、Webページの見た目を動的に変化させたり、ユーザーとのインタラクションを実現したりする「フロントエンド」開発の主役である。Node.jsの登場によりサーバーサイドでも利用されるようになったが、Javaは元々サーバーサイド開発に特化しており、得意とする領域が異なる。Webアプリケーション開発では、Javaがサーバーサイドのデータ処理やビジネスロジックを担い、JavaScriptがクライアントサイドのユーザーインターフェースを担うというように、連携して使われることが多い。
Kotlin:KotlinはJavaと同じくJVM上で動作する言語で、Androidアプリ開発においてはJavaに代わる公式言語として推奨されている。Javaとの高い互換性があり、既存のJavaライブラリをそのまま利用できる点が大きな強みだ。Javaよりも簡潔にコードを記述でき、NullPointerExceptionのようなエラーを未然に防ぐ「NULL安全」といったモダンな機能が充実しているため、新しいプロジェクトで採用されることが増えている。Javaを習得していればKotlinへの移行も比較的容易であり、両言語の知識を持つことはAndroid開発者にとって非常に価値がある。
このように、Javaは安定性、堅牢性、プラットフォーム非依存性、そして大規模開発への適性といった点で、非常に強力で魅力的なプログラミング言語である。企業の基幹システムやAndroidアプリ開発といった分野での需要は依然として高く、システムエンジニアとしてキャリアを築く上で、Javaの知識は強力な武器となるだろう。技術が常に進化するITの世界において、Javaはこれからもその存在感を示し続けるに違いない。