【ITニュース解説】When Asked How to Learn Programming, This Is My Answer

2025年09月04日に「Dev.to」が公開したITニュース「When Asked How to Learn Programming, This Is My Answer」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

プログラミング学習では、同じアプリを複数回作るのが効果的。最初はHTML+PHPで基本を学び、次にDBを使い、Laravel等のフレームワークへ。レンタルサーバーにデプロイし、API+Vue.jsでフロントと分離。Java等別の言語でも試す。CI/CDで自動化、機能追加を続ける。Todoアプリ等でCRUD操作、状態管理を習得。

ITニュース解説

プログラミング学習でよくある失敗は、チュートリアルを次々とこなすだけで、実際に自分でゼロから何かを作れる気がしない状態に陥ることだ。Reactでチャットアプリ、RailsでECサイト、ブログ…と手を広げても、表面的な理解に留まりがちだ。

そこで、同じテーマのアプリを何度も異なる方法で構築することを勧める。例えば、ToDoアプリのようなシンプルなものを選ぶと、要件が明確なので技術的な違いに集中できる。以前の実装と比較しながら、徐々に複雑さを増していくことができるし、ポートフォリオとしても成長を分かりやすく示せる。

具体的な学習ステップを紹介する。まず、最もシンプルな方法として、プレーンなHTMLとPHPでToDoアプリを作る。この過程で、フォームの送信やセッション管理といったWebアプリケーションの基本的な仕組みに触れることができる。次に、プレーンなPHPとMySQLを使って、データベースにデータを保存する機能を追加する。SQLの基礎、データベース接続、CRUD操作を習得できる。

さらに、Laravelのようなフレームワークを使って再構築する。MVCパターン、ルーティング、マイグレーション、ORMといった概念を学ぶ。Laravelで作成したアプリをレンタルサーバーにデプロイしてみる。SFTPでのアップロード、カスタムドメインの設定、SSL証明書のインストール、.envファイルによる環境変数管理など、本番環境での運用に必要な知識を得られる。公開前にSQLインジェクションやXSS対策を調べて、ソースコード全体を見直すことも重要だ。

次に、Laravel(API)とVue.jsを使って、バックエンドとフロントエンドを分離した構成に挑戦する。API設計、CORS、非同期処理、コンポーネント設計を学ぶ。同様のものをSpring BootとReactで構築してみることで、異なる言語での実装能力を試すことができる。静的型付け言語、DIコンテナ、アノテーションといった概念を習得できる。

GitHub ActionsやCircleCIを使って、CI/CDパイプラインを構築し、自動デプロイを実装する。プッシュをトリガーとした自動テスト実行、ビルド、デプロイを可能にする。本番環境とステージング環境の使い分け、ロールバック戦略、セキュリティスキャン(依存関係の脆弱性チェック)についても学ぶ。

最後に、お気に入りの技術スタックで、ユーザー認証、リアルタイム同期、タグ付け、検索機能、モバイルアプリ版など、継続的に機能を追加していく。定期的なバックアップ設定やエラー監視ツールの導入も検討する。これらのステップを通じて、開発の基礎を習得できる。

ToDoアプリは、CRUD操作、状態管理、リスト表示、フォーム処理、データ永続化といった、実際の業務に必要な要素をすべて含んでいる。CRUD操作は、あらゆるアプリケーションの基本となる。もちろん、ToDoアプリにこだわる必要はなく、繰り返し構築したいテーマであれば何でも良い。

学習リソースとしては、Django Girls Tutorialを強く推奨する。PythonとDjangoフレームワークのチュートリアルだが、「インターネットの仕組み」から始まり、「黒い画面は怖くない」というアプローチでコマンドラインの使い方を解説するなど、言語やフレームワークの学習を超えた価値がある。「フォルダとは何か?」「ファイルとは何か?」といったレベルから説明し、エラー発生時の対処法まで丁寧に解説されている。

公式ドキュメントは、行き詰まった時に最も早く解決策を見つけられることが多い。書籍も有効で、Kindle Unlimitedには多くの技術書がある。YouTubeで「Laravel Todo」や「React Todo」のように検索すると、多くのチュートリアルが見つかる。Udemyなどのオンライン学習プラットフォームも活用できる。

スクールやメンターは必ずしも必要ではない。高額なスクール費用をかけるよりも、MacBook Airを購入したり、技術書を揃えたりする方が効果的な場合もある。自分で解決できない問題は、AIに質問すると良い。

開発環境は、ほとんどのPCで問題ない(iOSアプリを開発・公開する場合は基本的にMacが必要)。中古のラップトップを購入し、メモリを増設すれば、2~3年は使える。初期費用を抑えたい場合は、Cloud9やCodespacesなどのクラウド開発環境や、Amazon WorkSpacesのようなVDIサービスを利用する方法もある。

プログラミング学習は孤独な作業だが、エラーに苦しみ、ドキュメントを読み込み、試行錯誤する過程は重要だ。行き詰まったら、1週間ほどプログラミングから離れてみるのも良い。C#が難しければ、JavaScriptのような別の言語に触れてみるのも良い。継続すること、そして少しでも面白いと感じられることが重要だ。

プログラミング学習で大切なのは、手を動かすことだ。「プログラミングをどう学ぶべきか?」と聞かれたら、「同じアプリ(テーマ)を、異なる方法で何度も構築すること」と答える。それぞれのバージョンがシンプルでも、なぜその順番で構築し、何を得たのかを自分の言葉で説明できれば、立派なポートフォリオになる。表面的にリッチなECサイトをチュートリアル通りに作っただけで、内容を説明できないよりも、ずっと可能性を示せる。

難解な専門書を読んで勉強した気になるよりも、コードを書きながら段階的に学び、時々書籍を読んで知識を体系的に整理していく方が良い。書籍を読むことは目的ではなく、設計や実装における判断力を高めるための手段だ。高額な授業料は必要ない。必要なのは、コードを書く時間だ。