Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

iOS(アイオーエス)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

iOS(アイオーエス)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

アイオーエス (アイオーエス)

英語表記

iOS (アイオーエス)

用語解説

iOSは、Apple社が開発・提供するモバイルオペレーティングシステムであり、主に同社のスマートフォンであるiPhoneに搭載されている。当初は「iPhone OS」という名称であったが、2010年にiPadが登場したことを機に現在の名称に変更された。ユーザーインターフェースはマルチタッチジェスチャーを基本としており、指で画面を直接タッチ、スワイプ、ピンチすることで操作する直感的な使いやすさが最大の特徴である。Appleがハードウェアとソフトウェアの両方を一貫して開発しているため、デバイスの性能を最大限に引き出すよう最適化されており、高いパフォーマンスと安定性を実現している。アプリケーションは公式の配布プラットフォームであるApp Storeを通じてのみ提供されるというクローズドなエコシステムを採用しており、これによりアプリケーションの品質とセキュリティが高い水準で維持されている。

iOSの歴史は2007年の初代iPhoneの登場と共に始まった。初期のバージョンではサードパーティ製のアプリケーションをインストールする機能はなかったが、2008年にApp Storeが導入されたことで、世界中の開発者がアプリケーションを開発・販売できるプラットフォームが確立され、スマートフォンの利用形態を大きく変革した。以降、バージョンアップを重ねるごとに数多くの機能が追加されてきた。例えば、複数のアプリケーションを同時に実行状態にできるマルチタスク機能、テキストや画像をコピー&ペーストする機能、様々な通知を一覧で確認できる通知センター、音声でデバイスを操作できるアシスタント機能のSiri、そして画面下部からスワイプすることで主要な設定に素早くアクセスできるコントロールセンターなどが代表的である。近年では、拡張現実(AR)アプリケーションを開発するためのフレームワークであるARKitや、機械学習モデルをアプリに組み込むためのCore MLなども提供され、常に最先端の技術を積極的に取り入れている。

iOSのシステムアーキテクチャは、4つの主要な階層から構成されている。最下層に位置するのが「Core OS層」であり、カーネル、ファイルシステム、ネットワーク、セキュリティ、電力管理といったOSの根幹をなす低レベルな機能を提供する。この層はハードウェアに最も近い部分を担当する。その上には「Core Services層」があり、位置情報、連絡先、ファイルアクセスといった、アプリケーションが共通して利用する基本的なサービスを提供する。文字列操作やデータ管理などの基本的な機能もこの層に含まれる。さらにその上には「Media層」が存在し、グラフィックス、オーディオ、ビデオの再生や処理に関する機能を提供する。Metalのような高度なグラフィックス技術もこの層で扱われる。最上位に位置するのが「Cocoa Touch層」であり、アプリケーションのユーザーインターフェースを構築するためのフレームワークが含まれている。ボタンやテキストフィールドといったUIコンポーネント、マルチタッチイベントの処理などがこの層によって提供され、開発者は主にこの層のAPIを利用してアプリケーションを構築する。

iOSアプリケーションの開発は、Appleが提供する統合開発環境(IDE)であるXcodeを使用して行われる。Xcodeには、ソースコードエディタ、デバッガ、インターフェースビルダー、シミュレータなど、開発に必要なツールがすべて含まれている。開発言語としては、主にSwiftとObjective-Cが用いられる。Objective-Cは古くから使われてきた言語であるが、2014年に登場したSwiftは、よりモダンで安全性が高く、記述も簡潔であることから、現在ではiOS開発の主流となっている。開発者はiOS SDK(Software Development Kit)に含まれる豊富なAPI(Application Programming Interface)を利用することで、カメラ、GPS、加速度センサーといったiPhoneのハードウェア機能を活用した多様なアプリケーションを効率的に開発することができる。完成したアプリケーションは、Apple Developer Programに登録した上で、App Storeを通じて世界中のユーザーに配布されることになる。

iOSの大きな特徴の一つに、Appleが厳格に管理するクローズドなエコシステムが挙げられる。アプリケーションのインストールは原則として公式のApp Storeからのみに限定されており、開発者がApp Storeでアプリケーションを公開するためには、Appleによる厳格な審査を通過する必要がある。この審査プロセスにより、マルウェアや品質の低いアプリケーションが排除され、ユーザーは安心してアプリケーションを利用できる。セキュリティ面でもiOSは非常に強固な設計となっている。各アプリケーションは「サンドボックス」と呼ばれる独立した環境で実行され、他のアプリケーションのデータやシステムファイルに直接アクセスすることができない。これにより、万が一アプリケーションに脆弱性があっても、被害がシステム全体に及ぶのを防ぐことができる。また、ファイルシステム全体の暗号化や、Face IDやTouch IDといった高度な生体認証機能、安全な通信を強制するApp Transport Security (ATS) など、多層的なセキュリティ対策が施されている。

当初、iOSはiPhoneだけでなくiPadやApple TV、Apple Watchにも搭載されていたが、各デバイスの特性に合わせた機能強化が進むにつれて、それぞれ専用のOSへと派生していった。2019年にはiPad向けの「iPadOS」がiOSから分離された。iPadOSは、iOSをベースとしながらも、Split ViewやSlide Overといったマルチタスク機能の強化や、Apple Pencilの対応向上など、iPadの大画面を活かすための独自の機能が追加されている。同様に、Apple Watch向けの「watchOS」や、Apple TV向けの「tvOS」もiOSから派生したOSである。これらのOSは、UIや機能が各デバイスに最適化されているものの、基本的なアーキテクチャや開発フレームワークの多くをiOSと共有している。そのため、iOS開発の知識やスキルは、これらの派生OS向けのアプリケーション開発にも応用することが可能であり、Appleのエコシステム全体を支える基盤技術となっている。

関連コンテンツ

関連IT用語

関連ITニュース

関連プログラミング言語