【ITニュース解説】Getting Started with Redis: Installation Guide

2025年09月08日に「Dev.to」が公開したITニュース「Getting Started with Redis: Installation Guide」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

高速なデータストアRedisのインストール手順を解説。WindowsではWSL、macOSではHomebrewを使った導入方法を紹介。インストール後の動作確認や、SET/GETなどの基本的なコマンドの使い方も網羅し、初心者でもすぐにRedisを始められる。

ITニュース解説

Redisは、データをコンピュータのメインメモリ上に保存することで、非常に高速な読み書きを実現する「インメモリデータベース」の一種である。Webアプリケーションのキャッシュやセッション管理、リアルタイム分析など、高速な応答が求められる様々な場面で利用されている。システム開発を行う際、本番環境と同じように自分のパソコン上でRedisを動かせるように準備することは、効率的な開発の第一歩となる。ここでは、開発環境として自身のコンピュータにRedisをインストールするための具体的な手順を解説する。

Windows環境でRedisを導入するには、主に二つの方法がある。一つは、Windows Subsystem for Linux、通称WSLを利用する方法であり、もう一つはMemuraiというWindowsネイティブのソフトウェアを利用する方法だ。特に推奨されるのはWSLを用いる方法である。その理由は、実際のサーバー環境の多くがLinuxで構築されており、WSLを使えばWindows上で本物のLinux版Redisを動作させることができるため、開発環境と本番環境の差異を最小限に抑えられるからだ。WSLのインストールは、管理者権限で開いたPowerShellやターミナルで「wsl --install」というコマンドを実行するだけで完了する。このコマンドは、WSL本体と標準のLinuxディストリビューションであるUbuntuを自動でダウンロードし、インストールしてくれる。インストール完了後にコンピュータを再起動し、スタートメニューからUbuntuを起動すると、初回のみLinux環境用のユーザー名とパスワードの設定を求められる。この設定が完了すれば、Windows上でLinuxのコマンドラインが使えるようになる。このLinuxターミナル上で、いくつかのコマンドを順に実行していくことでRedisをインストールする。まず、Redisの公式パッケージ配布元をシステムに登録し、安全なソフトウェアであることを示すためのGPGキーを追加する。その後、「sudo apt-get update」でパッケージリストを最新の状態にし、「sudo apt-get install redis」でRedis本体をインストールする。ここで使われる「sudo」は、管理者権限でコマンドを実行するための命令であり、「apt-get」はUbuntuでソフトウェアのインストールや管理を行うためのツールである。インストール後、「sudo service redis-server start」コマンドでRedisサーバーを起動でき、「stop」に変えれば停止できる。一方、WSLのセットアップが複雑に感じる場合は、Memuraiという選択肢もある。これはRedisの公式パートナーが提供するWindowsネイティブ版であり、一般的なWindowsアプリケーションと同様に、公式サイトからダウンロードしたインストーラー(.msiファイル)を実行するだけで簡単に導入できる。

macOSの場合は、Homebrewというパッケージマネージャーを利用するのが最も簡単で一般的な方法である。パッケージマネージャーとは、ソフトウェアのインストールやアンインストール、バージョンの管理などをコマンド一つで簡単に行えるようにするツールのことだ。もしHomebrewがまだインストールされていない場合は、ターミナルを開き、公式ウェブサイトに記載されているインストール用コマンドを一行実行するだけで準備が整う。Homebrewの準備ができたら、ターミナルで「brew install redis」というコマンドを実行するだけで、Redisのインストールが完了する。サーバーの起動も簡単で、「brew services start redis」と入力すれば、コンピュータのログイン時にRedisが自動で起動するようになる。サービスを停止したい場合は、「brew services stop redis」コマンドを使用する。

どのOSでインストールした場合でも、Redisが正しく動作しているかを確認する手順は共通である。まず、ターミナル(Windowsの場合はWSLのUbuntuターミナル)を開き、「redis-cli」というコマンドを実行する。これはRedis Command Line Interfaceの略で、Redisサーバーと対話するための専用ツールである。コマンドが成功すると、プロンプトが「127.0.0.1:6379>」のように変化し、Redisサーバーに接続されたことを示す。この状態で「PING」と入力してEnterキーを押すと、サーバーから「PONG」という応答が返ってくる。これは、クライアントとサーバーが正常に通信できていることを確認するための簡単なテストであり、この応答があればインストールは成功している。接続を確認できたら、いくつかの基本的なコマンドを試すことができる。Redisは「キー」と「バリュー」というペアでデータを管理する。例えば、「SET message "hello redis"」というコマンドは、「message」という名前のキーに「hello redis」という文字列のバリューを保存する命令である。保存した値を取り出すには「GET message」コマンドを使う。また、「EXISTS message」コマンドを使えば、指定したキーが存在するかどうかを確認でき、存在すれば1が、しなければ0が返される。不要になったデータは「DEL message」コマンドで削除できる。これらの基本的な操作を通じて、Redisがどのようにデータを扱うかを体感することができる。「exit」コマンドを入力するか、Ctrl+Cキーを押すことでredis-cliを終了できる。

以上の手順で、自身の開発用コンピュータにRedisをインストールし、基本的な動作確認までを完了することができる。これで、Redisを利用したアプリケーション開発を始める準備が整った。Redisの真価は、文字列だけでなく、リスト、ハッシュ、セットといった多様なデータ構造を扱える点にある。次のステップとして、これらの強力なデータ型について学習を進めていくことが推奨される。

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