HEADメソッド(ヘッドメソッド)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
HEADメソッド(ヘッドメソッド)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
ヘッドメソッド (ヘッドメソッド)
英語表記
HEAD (ヘッド)
用語解説
HEADメソッドは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)で定義されているリクエストメソッドの一つである。HTTPは、WebサーバーとWebクライアント(ブラウザなど)が情報をやり取りする際の通信ルールであり、その中でクライアントがサーバーに対してどのような操作を要求するかを示すのがHTTPメソッドである。HEADメソッドの最も重要な特徴は、特定のWebリソースに関する情報を要求する点で、これは広く使われるGETメソッドと非常によく似ている。しかし、決定的な違いは、サーバーからのレスポンスにメッセージボディが含まれないという点にある。つまり、HEADメソッドは、リソースのヘッダ情報のみを取得するために特化したメソッドである。この性質により、実際にリソース全体をダウンロードすることなく、そのリソースに関するメタデータ、例えばファイルサイズ、最終更新日時、コンテンツの種類などを効率的に確認することが可能となる。ネットワーク帯域を節約し、高速な情報取得が求められる場面で極めて有用な役割を果たす。
HEADメソッドの動作をより深く理解するためには、GETメソッドとの比較が不可欠である。クライアントがWebサーバーにあるHTMLファイルや画像ファイルなどのリソースを取得したい場合、通常はGETメソッドを使用する。GETリクエストを受け取ったサーバーは、指定されたリソースを見つけ出し、そのリソースに関する情報を含むレスポンスヘッダと、リソース本体であるレスポンスボディの両方をクライアントに送信する。一方、HEADメソッドで同じリソースをリクエストした場合、サーバー側の処理はGETメソッドの場合とほぼ同様に行われる。サーバーはリソースの存在を確認し、それに対応するレスポンスヘッダを生成する。このレスポンスヘッダには、GETメソッドで返されるであろうヘッダと全く同じ情報が含まれている必要がある。例えば、リソースのサイズを示すContent-Lengthヘッダや、リソースの種類を示すContent-Typeヘッダなどがこれにあたる。しかし、サーバーは最終的にレスポンスボディを送信する処理を省略する。その結果、クライアントはヘッダ情報だけを受け取り、ボディは空の状態となる。
この「ヘッダは取得するが、ボディは取得しない」という特性から、HEADメソッドにはいくつかの具体的な活用例がある。一つ目は、リソースの存在確認である。あるURLの先にファイルやページが実際に存在するかどうかを知りたい場合、GETメソッドでアクセスするとリソース全体をダウンロードしてしまい、特にファイルサイズが大きい場合は時間と通信量が無駄になる。HEADメソッドを使えば、レスポンスのステータスコードを確認するだけで済む。サーバーが200 OKを返せばリソースは存在し、404 Not Foundを返せば存在しないことが、ボディを転送することなく瞬時に判断できる。これは、Webサイト内のリンクが有効かどうかを自動的にチェックするリンクチェッカーのようなツールで広く利用されている。
二つ目は、リソースのメタ情報を事前に取得する目的である。例えば、大きな動画ファイルをダウンロードする前に、HEADメソッドでContent-Lengthヘッダの値を取得すれば、そのファイルサイズをユーザーに提示できる。これにより、ユーザーはダウンロードにかかる時間や必要なディスク容量を事前に把握することが可能となる。また、Last-Modifiedヘッダを取得することで、リソースの最終更新日時を知ることができる。これは、ブラウザのキャッシュ機能を効率化するために重要である。クライアントがローカルに保存しているキャッシュデータが、サーバー上の最新のリソースと同じかどうかを判断する際、まずHEADリクエストを送り、Last-Modifiedの日時を比較する。もし変更がなければ、キャッシュデータをそのまま利用し、無駄なダウンロードを回避することができる。
さらに、HEADメソッドはHTTPメソッドの性質として「安全(Safe)」かつ「べき等(Idempotent)」であると定義されている。安全とは、メソッドを実行してもサーバー上のリソースの状態に何ら変更を加えないことを意味する。べき等とは、同じリクエストを何度繰り返しても、結果が常に同じであることを意味する。これらの性質はGETメソッドと共通しており、リソースの読み取り操作に特化していることを示している。開発者は、サーバー側でHEADメソッドを実装する際、GETリクエストで返すべきヘッダと完全に同じヘッダを生成し、ボディの送信だけを抑制するように注意深く設計する必要がある。このようにHEADメソッドは、リソース本体の転送を伴わずにその属性情報だけを軽量かつ高速に取得するための重要な手段であり、Web通信の効率化に大きく貢献している。