RI(アールアイ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
RI(アールアイ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
レジスタードインフォメーション (レジスタードインフォメーション)
英語表記
RI (アールアイ)
用語解説
RIとは、主にリレーショナルデータベースにおいてデータの正確性、一貫性、整合性を保つための重要な概念である参照整合性 (Referential Integrity) を指す。システムエンジニアにとって、データベース設計やアプリケーション開発においてデータの信頼性を保証するための基礎となる考え方であり、この概念を理解することは非常に重要である。リレーショナルデータベースは、データをテーブルという形で整理し、テーブル同士を関連付けることで複雑な情報を扱う。この関連付けが適切に管理され、データ間で矛盾が生じないようにするためのルールが参照整合性である。
リレーショナルデータベース (RDB) は、データを相互に関連付けられたテーブルの集合として表現するデータベースの種類である。各テーブルは行と列で構成され、特定の実体(例えば、顧客、商品、注文など)の情報を格納する。リレーショナルインテグリティは、このようなテーブル間の関係において、データが常に正確で一貫している状態を保証する。具体的には、あるテーブルのデータが別のテーブルのデータを参照している場合、その参照が常に有効であることを保証するルール群のことである。このルールが破られると、無効な参照が生じ、データベース内の情報が矛盾したり、信頼性を失ったりする原因となる。
参照整合性を理解するためには、まず主キー (Primary Key) と外部キー (Foreign Key) の概念を把握する必要がある。主キーは、テーブル内の各行を一意に識別するための列または列の組み合わせである。例えば、顧客テーブルにおいて「顧客ID」はそれぞれの顧客を一意に識別する主キーとなる。主キーの値はNULL(空)であってはならず、またテーブル内で重複してはならないという制約を持つ。これにより、どの行も明確に特定できる。一方、外部キーは、あるテーブルの列が、別のテーブルの主キーの値を参照するものである。この外部キーによって、異なるテーブル間に関連性が構築される。例えば、注文テーブルに「顧客ID」という列があり、これが顧客テーブルの「顧客ID」を参照する場合、「注文テーブルの顧客ID」が外部キーとなる。この関係により、特定の注文がどの顧客によって行われたかを特定できる。
参照整合性とは、外部キーの値が、常に参照先のテーブルの主キーとして存在するか、またはNULL値(外部キーがNULLを許容する場合)である必要があるというルールである。言い換えれば、参照先の主キーに存在しない値が外部キーに設定されることを防ぐ。例えば、注文テーブルの「顧客ID」に「CUST005」という値が入っている場合、顧客テーブルには必ず「CUST005」という顧客IDを持つ顧客が存在しなければならない。もし顧客テーブルに「CUST005」という顧客が存在しないのに、注文テーブルにそのIDを持つ注文が存在してしまうと、その注文はどの顧客にも紐づかず、データの一貫性が失われる。このような状況を防ぐのが参照整合性の役割である。
データベース管理システム (DBMS) は、この参照整合性を維持するためのメカニズムを提供する。これは「外部キー制約 (Foreign Key Constraint)」としてデータベーススキーマに定義されることが一般的である。この制約が設定されていると、DBMSはデータの挿入、更新、削除の操作時に自動的に参照整合性のルールをチェックし、違反があれば操作を拒否する。
さらに、参照整合性制約には、主キー側のデータが変更または削除された場合の動作を指定できるオプションがある。 主な動作モードとして、以下の3つがある。
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RESTRICT / NO ACTION: これはデフォルトの動作であることも多い。参照されている主キーの行が削除・更新されようとした場合、その操作を拒否する。例えば、まだ注文が存在する顧客の顧客IDを削除しようとすると、その操作はエラーとなり実行されない。これにより、常に参照整合性が厳密に保たれる。
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CASCADE: 主キーの行が削除・更新された場合、それに関連する外部キーを持つ行も自動的に削除・更新される。例えば、顧客テーブルから特定の顧客の行を削除すると、その顧客に関連する注文テーブル内のすべての注文も自動的に削除される。また、顧客IDが更新された場合も、それに対応する注文テーブルの顧客IDも更新される。これは、関連するデータを一括で処理したい場合に有効だが、意図しないデータの連鎖的な削除や更新が発生する可能性があるため、慎重な設計が必要である。
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SET NULL: 主キーの行が削除・更新された場合、それに関連する外部キーの値をNULLに設定する。例えば、顧客テーブルから特定の顧客の行を削除すると、その顧客に関連する注文テーブルの顧客IDはNULLになる。これは、親となるデータがなくなった場合でも子となるデータを残しておきたいが、関連は解除したいという場合に利用される。ただし、外部キーがNULLを許容するように定義されている必要がある。
これらの動作モードを適切に選択することで、データベースの要件に応じたデータの整合性維持が可能となる。参照整合性は、データの信頼性と正確性を保証し、アプリケーションが常に正しいデータに基づいて動作することを可能にする。また、アプリケーション開発者は、データの整合性チェックをデータベースに任せることができるため、アプリケーションロジックが簡素化され、開発効率の向上にも寄与する。データベースを構築し、運用する上で、リレーショナルインテグリティの概念と実装は、システム全体の堅牢性を高めるための不可欠な要素である。