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【ITニュース解説】How to Boot Your Raspberry Pi from USB (and Ditch Unreliable SD Cards)

2025年09月08日に「Dev.to」が公開したITニュース「How to Boot Your Raspberry Pi from USB (and Ditch Unreliable SD Cards)」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Raspberry Piの起動を、消耗しやすく低速なSDカードからUSBに変更する手法。信頼性と速度が大幅に向上し、常時稼働させるサーバー用途に最適。新しいモデルでは標準サポートや簡単な設定で実現できる。(119文字)

ITニュース解説

小型コンピューターであるRaspberry Piは、学習から本格的なサーバー運用まで幅広い用途で活用されている。そのOSやデータを保存するために、一般的にはmicroSDカードが使われるが、長期間の運用や高いパフォーマンスが求められる場面では、SDカードが抱える信頼性と速度の課題が表面化することがある。この問題を解決する有効な手段として、ストレージをUSB接続のドライブに変更し、そこから直接システムを起動する方法が存在する。

Raspberry Piで標準的に利用されるSDカードには、主に二つの大きな弱点がある。第一に、信頼性の問題だ。SDカードは、頻繁なデータの読み書き、特にシステムログの記録などが繰り返されることで内部のメモリセルが消耗し、いずれは故障に至る。また、稼働中に予期せず電源が遮断された場合、書き込み中のデータが破損し、最悪の場合OSが起動しなくなる「ファイルシステムの破損」という事態を招きやすい。これは、安定した連続稼働が求められるサーバーなどの用途においては致命的な欠点となり得る。

第二の弱点は、データ転送速度の限界である。Raspberry Piの性能が向上しても、SDカードインターフェースの速度がボトルネックとなり、システム全体のパフォーマンスを十分に引き出せないことがある。例えば、Raspberry Pi 4のSDカードインターフェースは、理論上の最大速度が毎秒約50MB程度に制限される。これにより、OSの起動、ソフトウェアのインストール、大容量ファイルの読み書きといった処理に時間がかかり、快適な操作を妨げる要因となる。

これらの課題を解決するのが、USBポートに接続したストレージからの起動である。USB接続のSSD(ソリッドステートドライブ)や高品質なUSBメモリを起動ドライブとして使用することで、パフォーマンスと信頼性の両方を劇的に向上させることが可能だ。速度面では、Raspberry Pi 4が搭載するUSB 3.0ポートとUSB 3.0対応のSSDを組み合わせることで、データの読み込み速度が毎秒200MBを超えることも珍しくない。これはSDカードの4倍から5倍以上の速度に相当し、OSの起動時間の短縮やアプリケーションの応答性向上など、あらゆる操作が高速化されることを意味する。

信頼性の観点からも、USB起動は大きな利点を持つ。一般的に、SSDはSDカードよりもはるかに高い書き込み耐性を持ち、長期間にわたる連続稼働でも故障のリスクが低い。これにより、24時間365日稼働させる自宅サーバーや、常時データを記録し続ける監視システムなど、高い安定性が要求されるプロジェクトにおいて、ストレージ故障によるシステム停止のリスクを大幅に低減できる。

Raspberry PiでUSB起動を有効にする方法は、モデルによって異なる。古いモデルであるRaspberry Pi 3Bでは、一度だけSDカードを使って特殊な設定を行い、本体内部にある一度だけ書き込み可能なメモリ領域(OTP)にUSB起動を許可するフラグを書き込む作業が必要になる。一方、後継のRaspberry Pi 3B+では、この機能が標準で有効になっており、特別な設定なしでUSB起動を利用できる。

Raspberry Pi 4では、本体の動作を制御する基本的なプログラムであるEEPROM(ファームウェア)を更新することで、USB 3.0の高速性能を最大限に活かしたUSB起動がネイティブにサポートされる。そして、最新のRaspberry Pi 5では、USB起動は完全にサポートされているだけでなく、USBよりもさらに高速な接続規格であるPCIeを利用したNVMe SSDからの起動にも対応しており、デスクトップPCに匹敵するストレージ性能を実現できる。

結論として、Raspberry Piを学習目的で使い始める段階ではSDカードで十分だが、より信頼性の高いサーバーを構築したり、システムの応答性を高めたいと考えたりするならば、USB起動への移行は非常に価値のある選択肢となる。ハードウェアの特性を理解し、用途に応じて最適な構成を選択することは、システム全体の性能と安定性を向上させる上で不可欠なスキルである。

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