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【ITニュース解説】The future of manual testing in the age of AI

2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「The future of manual testing in the age of AI」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

マニュアルテストには、内部構造を見るホワイトボックス、利用者視点のブラックボックス、両方を活用するグレーボックスがある。AIはテストを効率化するが、人間の洞察力や複雑な判断は不可欠だ。SE志望者はAIと共存し、品質保証のスキルを高める必要がある。

出典: The future of manual testing in the age of AI | Dev.to公開日:

ITニュース解説

ソフトウェア開発において、品質の高いアプリケーションを作り上げるためには「テスト」が欠かせない。ソフトウェアテストは、開発されたシステムが期待通りに動作するか、ユーザーの要求を満たしているかを確認する非常に重要な工程だ。特に「手動テスト」は、人間のテスターが実際にソフトウェアを操作し、その機能や使いやすさを評価するもので、システムの最終的な品質を保証する上で中心的な役割を果たす。テスターは、あらかじめ定められた「テストケース」に従ってアプリケーションを試し、要件通りに機能するかどうかを検証し、最終的な評価レポートを作成する。

手動テストには、大きく分けて「ホワイトボックステスト」「ブラックボックステスト」「グレーボックステスト」の三つの種類がある。

まず「ホワイトボックステスト」は、別名「グラスボックステスト」や「トランスペアレントテスト」とも呼ばれ、ソフトウェアの内部構造、つまりコードの中身が「見える」状態で実施されるテストだ。主に開発チームが担当し、コードを一行ずつレビューしながら、各機能が正しく動作しているか、特定の要件を満たしているかを確認する。このテストの目的は、ソフトウェアの内部ロジック、構造、そして処理の流れが正しいかを検証することにあり、コードの隅々までテストが行き届いているかを確認する。その代表的なものに「ユニットテスト」がある。これは開発者自身が、個々の関数や部品が期待通りに機能するかどうかを検証するテストだ。ホワイトボックステストでは、コード内のすべての処理が少なくとも一度は実行されるようにする「ステートメントカバレッジ」、条件分岐のすべての経路をテストする「ブランチカバレッジ」や「コンディションカバレッジ」、さらに複雑な条件の組み合わせを検証する「マルチコンディションカバレッジ」、プログラムの可能なすべての実行パスをチェックする「パスカバレッジ」、異なる入力条件下での正しい出力を確認する「入出力カバレッジ」、そして繰り返し処理の正確性を確かめる「ループテスト」といった様々なテクニックを駆使し、コードの網羅性を高める。このテストの利点は、内部構造の透明性により、効果的なテストデータを導き出しやすい点や、早い段階で不具合を発見できる点にある。しかし、実装の変更が頻繁だとテストスクリプトの更新が必要になることや、大規模なプロジェクトでは非常に複雑になり、すべてのパスや条件をテストするための入力値の準備に時間がかかるという欠点もある。

次に「ブラックボックステスト」は、テスターがソフトウェアの内部構造やコードを知らずに実施するテストだ。ユーザーの視点に立って、ソフトウェアの機能や動作が、ユーザーの要求通りに期待される結果を返すかどうかを検証することに重点を置く。テスターは、アプリケーションの入力に対してどのような出力が得られるかを外部から観察し、それが仕様に合致しているかを判断する。 ブラックボックステストには多くの種類がある。

一つは「機能テスト」で、アプリケーションが仕様書や要件定義書に記載された機能を適切に満たしているかを確認する。実際のシステム利用状況をシミュレートすることが中心で、システムの内部構造を前提としない。機能テストにはさらに細かな種類がある。例えば、「スモークテスト」は、ビルドされたアプリケーションが安定していて、これ以上のテストに進めるかどうかの基本的な確認を行う。これは「ビルド検証テスト」とも呼ばれる。「サニティテスト」は、特定のコード変更が適切に機能しているか、変更によって新たな問題が発生していないかを、詳細なテストではなく簡易的に確認する。「リグレッションテスト」は、コードの変更によって過去に問題なかった機能が壊れていないかを確認するために、以前実行したテストケースを再度実行する。これは「リテスト」とは異なり、リテストは特定のバグが修正されたことを確認するためにそのバグに関連するテストケースを再度実行するが、リグレッションテストは変更が広範囲に与える影響を確認する。複数のコンポーネントやモジュールが組み合わされたときに、それらの間の相互作用やデータのやり取りが正しく行われるかを確認するのが「結合テスト」だ。これは個々のモジュールがユニットテストを通過した後に行われる。結合テストにもいくつかの手法があり、すべてのモジュールを一度に結合してテストする「ビッグバン」、下位レベルのモジュールから順に結合していく「ボトムアップ」、上位レベルのモジュールから順に結合していく「トップダウン」、そしてこれらを組み合わせた「混合(サンドイッチ)結合テスト」がある。 「システムテスト」は、システム全体が要件通りに機能するかを総合的に検証する。これは「エンドツーエンドテスト」とも呼ばれ、テスターが内部知識を持ちながらコードやアーキテクチャ、結合部分を検査する。「ローカライゼーションテスト」は、異なる地域や文化のユーザー向けに、ソフトウェアが適切に適合しているかを確認する。これに対し「グローバリゼーションテスト」は、地理的・文化的な環境に依存せずにシステムが機能するかを検証する。「探索的テスト」は、テスターの経験や知識に基づいて、自由にソフトウェアを操作しながらテストを進める手法だ。「ユーザー受け入れテスト(UAT)」は、エンドユーザーが実際のシナリオでソフトウェアをテストし、その要件や機能が期待通りに動作するか、使いやすさ、性能、信頼性などがユーザーの視点から確認される。機能テストはバグのない高品質な製品の提供を保証し、顧客満足度を高める利点があるが、性能やセキュリティ、ユーザビリティのテストはカバーせず、コードパスの網羅性が不完全であるという欠点がある。

もう一つのブラックボックステストは「非機能テスト」だ。これはアプリケーションの機能以外の側面、例えば性能、セキュリティ、使いやすさといった要件が満たされているかを検証する。 「性能テスト」は、システムが特定の負荷の下でどれくらいの感度、応答性、安定性を持つかを測定する。これには、システムが処理できる最大ユーザー数やトランザクション数を判断する「ロードテスト」、通常の使用レベルを超える高負荷時の挙動をテストする「ストレステスト」、大量のデータが扱われた際のシステムの挙動を観察する「ボリュームテスト」、長期間にわたる一定負荷の下でのシステムの動作を確認する「耐久テスト」、そして将来的な拡張性を計画するための「スケーラビリティテスト」が含まれる。 「セキュリティテスト」は、システムの脆弱性を発見し、データやリソースが不正な侵入者から保護されているかを確認する。 「ユーザビリティテスト」は、エンドユーザーの視点からアプリケーションの使いやすさを評価する。実際のユーザーがウェブサイトやアプリを操作する様子を観察することで、その使いやすさを判断する。非機能テストはユーザーエクスペリエンスを向上させ、セキュリティを強化する利点がある一方で、繰り返し実施されることが多く、多くのリソースとコストを必要とする欠点がある。

「グレーボックステスト」は、ホワイトボックステストとブラックボックステストの要素を組み合わせたテスト手法だ。内部構造に関するある程度の知識を持ちながらも、ユーザー視点での機能検証も行うことで、全体的な製品品質の向上と、各テストプロセスの負担軽減を目指す。このテスト手法には、「境界値分析」や「デシジョンテーブルテスト」といった技法がある。境界値分析は、入力値の境界付近(最小値、最大値、そのすぐ隣の値など)にエラーが発生しやすいという考えに基づき、これらの値をテストケースとして設計する。デシジョンテーブルテストは、複数の入力条件とその組み合わせに基づいて、どのような結果が得られるかを表形式で整理し、複雑な論理関係を効果的にテストする手法だ。

AI(人工知能)が品質保証の分野で大きな進歩を遂げている現代において、AIは膨大なデータを分析し、パターンを特定し、テストケースを人間よりもはるかに高速かつ正確に生成できるようになった。これにより、テスターの労力が軽減され、テストにかかる時間が短縮され、全体のパフォーマンスが向上すると期待されている。AIツールは、構造化され予測可能なシナリオの処理には優れているが、複雑で曖昧な、あるいは主観的な側面を持つテストにおいては、まだ苦戦する可能性がある。

このようなAI主導の品質保証の時代においても、手動テストは依然として極めて重要だ。なぜなら、人間のテスターは独自の視点とスキルセットをもたらすからである。彼らはドメイン知識、批判的思考力、そして問題解決能力を持っている。AIが生成したテスト結果や、AI自身がテストした部分の出力を、人間が検証することも必要だ。AI時代に活躍し続けるためには、手動テスターもAI技術について継続的に学習し、その利点と欠点の両方を深く理解し、自身のスキルを拡張していく必要がある。AIと手動テストは互いに補完し合う関係であり、その両方を活用することで、より高品質なソフトウェア開発が実現されるだろう。

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