【ITニュース解説】Part-40: Google Serverless Cloud Run Services and Jobs

2025年09月06日に「Dev.to」が公開したITニュース「Part-40: Google Serverless Cloud Run Services and Jobs」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Google Cloud Runはサーバーレスなコンテナ実行環境。インフラ管理不要で、ウェブアプリやAPI、マイクロサービスはServicesで、バッチ処理やタスク実行はJobsで実行可能。多様な言語やライブラリに対応し、Cloud SQLなど各種Google Cloudサービスと連携できる。

ITニュース解説

Google Cloud Runは、サーバーレスのコンテナ実行プラットフォームだ。これは、インフラの管理を気にせず、コンテナ化されたアプリケーションを簡単に実行できるサービスを意味する。

サーバーレスとは、サーバーの管理をGoogleに任せることを指す。通常、WebアプリケーションやAPIを動かすには、サーバーを用意し、OSをインストールし、必要なソフトウェアをインストールし、常に監視する必要がある。しかし、Cloud Runでは、これらの作業はすべてGoogleが代わりに行ってくれる。開発者は、アプリケーションのコードとそれを動かすためのコンテナイメージを用意するだけでよい。

コンテナとは、アプリケーションとその実行に必要なものをすべてまとめたものだ。例えば、Pythonで書かれたWebアプリケーションを動かすには、Pythonの実行環境や必要なライブラリが必要になる。これらの要素をまとめてコンテナにしてしまえば、Cloud Runのような環境で簡単に実行できる。コンテナ技術を利用することで、開発環境と本番環境の違いによる問題を減らすことができる。

Cloud Runの大きな特徴は、インフラの管理が不要なことだ。従来のサーバー管理では、サーバーのOSのアップデートやセキュリティパッチの適用、ハードウェアの故障対応など、多くの手間がかかる。Cloud Runでは、これらの作業はすべてGoogleが行うため、開発者はアプリケーションの開発に集中できる。また、Cloud Runは、基盤となる仮想マシンのインスタンスを意識する必要がないため、より抽象度の高いレベルでアプリケーションを管理できる。

Cloud Runは、様々なプログラミング言語、ライブラリ、バイナリに対応している。つまり、どんな言語で書かれたアプリケーションでも、コンテナ化されていればCloud Runで実行できる。これは、特定の言語やフレームワークに縛られることなく、自由な開発ができることを意味する。

Cloud Runは、他のGoogle Cloudサービスとの連携も容易だ。例えば、Cloud SQLを使ってデータベースにアクセスしたり、Cloud Buildを使ってコンテナイメージを自動的にビルドしたり、Cloud LoggingやCloud Monitoringを使ってアプリケーションのログやパフォーマンスを監視したりできる。また、Firebase、Cloud Load Balancing、Cloud Memory Store、Secret Manager、VPC Private Networking、Cloud Tasksといったサービスとも連携できるため、様々な機能を備えたアプリケーションを構築できる。

Cloud Runには、主に2つの実行方法がある。それは、Cloud Run ServicesとCloud Run Jobsだ。

Cloud Run Servicesは、Webリクエストやイベントに応答するコードを実行するのに適している。例えば、WebサイトやWebアプリケーション、APIやマイクロサービスなどをCloud Run Servicesで実行できる。HTTPやgRPCといったプロトコルをサポートしており、様々な種類のアプリケーションに対応できる。また、EventarcやPub/Sub Subscriptionからのイベントを受信して、ストリーミングデータを処理することも可能だ。

Cloud Run Jobsは、特定のタスクを実行して完了するコードを実行するのに適している。例えば、データベースの移行、スケジュールされたジョブの実行、タスクの並列処理などに使用できる。コンテナはジョブを実行し、完了すると終了する。これは、バッチ処理や定期的なタスクの実行に非常に便利だ。

Cloud Run Servicesは、ユーザーからのリクエストに応じて動的にスケールする。アクセスが増えれば自動的にインスタンスが増え、アクセスが減ればインスタンスが減る。これにより、リソースを効率的に利用し、コストを最適化できる。一方、Cloud Run Jobsは、ジョブが完了するとインスタンスが終了するため、使用した分だけ料金が発生する。

システムエンジニアを目指す初心者にとって、Cloud Runは非常に魅力的な選択肢だ。インフラの知識が少なくても、コンテナ技術を理解していれば、簡単にアプリケーションをデプロイできる。また、Google Cloudの他のサービスとの連携も容易なため、様々な機能を備えたアプリケーションを構築できる。Cloud Run ServicesとCloud Run Jobsを使い分けることで、WebアプリケーションやAPI、バッチ処理など、様々な種類のアプリケーションを効率的に実行できる。サーバーレスアーキテクチャの入門としても、Cloud Runは最適なプラットフォームと言えるだろう。

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