【ITニュース解説】Build an Ollama LLM software engineering language bot
2025年09月24日に「Dev.to」が公開したITニュース「Build an Ollama LLM software engineering language bot」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
OllamaとFlaskを使い、SRE(サイト信頼性エンジニアリング)に特化したAIチャットボットをローカルで構築する手順を解説。PythonやGolangなどのプログラミング言語、Kubernetesに関する質問に答えるボットを、バックエンドからフロントエンドまで実装する方法を紹介する。
ITニュース解説
このニュース記事では、Ollamaというローカルで動く大規模言語モデル(LLM)を利用して、特定の専門分野に特化したAIチャットボットを構築する方法を解説している。システムエンジニアを目指す初心者でも理解しやすいように、その内容を詳しく見ていこう。作成するチャットボットは、特にソフトウェア開発やサイト信頼性エンジニアリング(SRE)に関する質問に答えることを目的としている。
まず、このシステムを構築するためにいくつかの技術要素が必要になる。中心となるのは、Ollamaという技術だ。これは、ChatGPTのようなAIモデルを自分のコンピューターで動かせるようにするツールで、インターネット上のサービスに依存せず、プライバシーを保ちながらAIを利用できる点が特徴だ。次に、バックエンド、つまり裏側の処理を担う部分にはPythonというプログラミング言語が使われ、その中でもFlaskというWebアプリケーションフレームワークが利用される。これは、Webブラウザからのリクエストを受け取ったり、AIに質問を投げかけたりする役割を果たす。そして、フロントエンド、つまりユーザーが直接触れる画面側は、HTML、CSS、JavaScriptというWeb技術で構築される。HTMLは画面の構造を定義し、CSSは見た目を整え、JavaScriptはユーザーの操作に応じて動的な処理を行う。
システム構築の全体像は、ユーザーがWebブラウザの画面で質問を入力し、その質問がバックエンドのPythonプログラムに送られ、PythonプログラムがOllamaに質問を転送し、Ollamaからの回答をPythonが受け取って、最終的にWebブラウザの画面に表示するという流れになる。
バックエンドの構築では、まずPythonとFlaskを使ってWebサーバーを立ち上げる。このサーバーは、Webブラウザがアクセスする最初の窓口となり、index.htmlというファイルを表示することでユーザーインターフェースを提供する。重要なのは、チャットの質問を処理するための/chatという専用のエンドポイント(URL)が用意される点だ。このエンドポイントが呼び出されると、ユーザーからの質問データを受け取り、それをOllamaに渡す準備をする。ここで、単に質問を渡すだけでなく、Ollamaに対して「あなたはGolang、Python、Bash、JavaScriptなどのプログラミングと言語に特化し、特にKubernetesに焦点を当てたサイト信頼性エンジニアリング(SRE)に詳しい、役立つ知識豊富なアシスタントである」というシステムプロンプトと呼ばれる特別な指示を与える。これにより、AIは質問に対して、設定された専門分野に沿った、より的確な回答を生成しようとする。ユーザーからの質問だけでなく、これまでの会話履歴もOllamaに渡すことで、AIは文脈を理解し、より自然な会話ができるようになる。Ollamaから回答が返ってきたら、Pythonプログラムはそれを加工して、Webブラウザに返す役割を担う。この処理の途中でエラーが発生した場合に備え、適切にエラーを検知し、ユーザーに分かりやすいメッセージを返す仕組みも組み込まれている。
次に、フロントエンドの構築に移る。これはユーザーがチャットボットと対話するための画面部分だ。まず、index.htmlというファイルで、メッセージが表示される領域、ユーザーが質問を入力するテキストボックス、そして質問を送信するためのボタンといった、チャット画面の基本的な構造を作る。見た目を整えるために、Semantic UIというデザインフレームワークが使われるが、ここでは主にJavaScriptによる動的な動作が重要となる。JavaScriptファイルであるmain.jsには、画面の要素を操作し、ユーザーの入力とバックエンドの連携を制御するコードが書かれている。具体的には、ユーザーが質問を送信すると、そのメッセージを画面に表示し、同時に「入力中...」といったローディング表示を出す。そして、これまでの会話履歴をすべて含めて、バックエンドの/chatエンドポイントに非同期で送信する。非同期通信とは、バックエンドからの応答を待っている間も、画面が固まらずに他の操作ができるようにする仕組みだ。バックエンドから回答が返ってくると、JavaScriptはその回答を受け取り、ローディング表示を消して、チャット画面に表示する。ここで、Ollamaからの回答はMarkdown形式という記法で返ってくる場合があるため、marked.jsというライブラリを使って、MarkdownをWebブラウザで表示できるHTML形式に変換する。さらに、回答に含まれるプログラミングコードの部分には、highlight.jsというライブラリを使って自動的に色を付け、読みやすくする機能も実装されている。この一連の処理によって、ユーザーは快適にチャットボットと対話できるようになる。ユーザーの入力に応じて、送信ボタンがクリックされたり、エンターキーが押されたりすると、sendMessageというJavaScript関数が実行され、上記の一連の処理が開始される仕組みだ。
最終的に、PythonのWebサーバーを起動することで、このチャットボットがローカル環境で利用可能となる。ブラウザから指定されたURLにアクセスすれば、構築したAIチャットボットと会話を開始できる。このシステムは、大規模言語モデルを自分のコンピューターで動かし、特定の専門分野に特化させることで、開発者が日常業務で遭遇する技術的な質問に対して、迅速かつ的確なサポートを提供できる可能性を示している。このようなシステムを構築する経験は、これからのシステムエンジニアにとって非常に価値のある学びとなるだろう。