【PHP8.x】posix_seteuid関数の使い方
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posix_seteuid関数は、現在のPHPスクリプトが実行されているプロセスの「実効ユーザーID(EUID)」を設定する関数です。実効ユーザーIDとは、プロセスがファイルやその他のシステムリソースにアクセスする際の権限を決定する識別子を指します。この関数は、主にroot権限などの高い特権で動作しているプロセスが、一時的に低権限のユーザーとして操作を行いたい場合に利用されます。
たとえば、ウェブサーバーがroot権限で起動している場合でも、セキュリティ上の理由から特定の処理を非特権ユーザーの権限で実行したいときなどに役立ちます。これにより、高すぎる権限での不必要な操作を避け、システム全体のセキュリティリスクを低減することが可能です。
引数として、設定したい新しいユーザーIDを整数値で指定します。関数の実行に成功するとブール値の true
が返され、失敗した場合は false
が返されます。失敗する主な理由としては、この関数を呼び出すプロセスに権限がない場合や、指定されたユーザーIDが存在しない場合などが挙げられます。この関数はシステムのセキュリティに直接関わる非常に強力な機能であるため、利用する際はその影響を十分に理解し、細心の注意を払う必要があります。
基本的な使い方
構文(syntax)
<?php
$new_effective_uid = 1000;
$is_successful = posix_seteuid($new_effective_uid);
?>
引数(parameters)
int $uid
- int $uid: プロセスが実行される新しい実効ユーザーIDを指定する整数
戻り値(return)
bool
指定されたユーザーIDでプロセスの実効ユーザーIDを設定できる場合はtrueを、失敗した場合はfalseを返します。