Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

ローカルストレージ(ローカルストレージ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

ローカルストレージ(ローカルストレージ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

ローカルストレージ (ローカルストレージ)

英語表記

Local Storage (ローカルストレージ)

用語解説

ローカルストレージとは、ウェブアプリケーションやソフトウェアが、ユーザーが利用しているデバイス(パソコンやスマートフォンなど)に直接データを保存するための仕組みを指す。この仕組みを利用することで、インターネット接続がないオフラインの状態でも機能が利用できたり、一度設定した内容を記憶して次にアクセスした際にスムーズに利用できたりするなど、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献する。データはユーザーのデバイス内に保持されるため、ウェブサーバーに負担をかけることなく、高速にデータへアクセスできるという特性を持つ。

詳細な解説として、ウェブブラウザにおけるローカルストレージの種類とその特徴、それぞれの使い分け、そして利用上の注意点について説明する。ウェブブラウザには、用途に応じていくつかの異なるローカルストレージの技術が提供されている。

まず代表的なものとして「Cookies(クッキー)」がある。クッキーは、ウェブサイトがユーザーのブラウザに小さなテキストデータを保存する仕組みである。主にウェブサイトのセッション管理、つまりユーザーがログインしている状態を維持したり、ショッピングカートの内容を記憶したり、ユーザーの閲覧履歴に基づいてパーソナライズされたコンテンツを表示したりするために利用される。クッキーのデータは、そのクッキーを設定したウェブサイトにアクセスするたびに、自動的にHTTPリクエストの一部としてサーバーへ送信される特徴がある。このため、サーバー側でユーザーを識別し、状態を管理するのに非常に有用だが、保存できるデータ容量は非常に小さく、通常は数KB(キロバイト)程度に制限される。また、有効期限を設定でき、一定期間後に自動的に削除されるようにすることも可能だ。セキュリティ面では、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃などによって、悪意のあるスクリプトからクッキー情報が盗み出されるリスクがあるため、機密性の高い情報を直接保存することは推奨されない。プライバシーの観点からも、ユーザーの行動を追跡する目的で利用されることがあり、近年では規制が強化される傾向にある。

次に「Web Storage(ウェブストレージ)」という仕組みがある。これはクッキーよりも後に登場した技術で、クッキーが持つ容量制限やサーバーへの自動送信といった課題を解決するために開発された。Web Storageには「localStorage(ローカルストレージ)」と「sessionStorage(セッションストレージ)」の二種類がある。どちらもクッキーに比べて保存できるデータ容量が大幅に大きく、一般的には数MB(メガバイト)程度まで利用できる。クッキーと異なり、サーバーへのHTTPリクエスト時に自動でデータが送信されることはなく、JavaScriptなどのクライアントサイドのスクリプトから明示的に操作する必要がある。これにより、サーバーの負荷を軽減し、ネットワークトラフィックも削減できる。 localStorageは、保存されたデータが永続的に保持されるという特徴を持つ。つまり、ブラウザのタブやウィンドウを閉じたり、ブラウザ自体を終了したり、パソコンを再起動したりしても、データは失われることなく残り続ける。このため、ユーザーがウェブサイトにアクセスした際の言語設定やテーマ(ダークモードなど)、あるいは入力フォームの内容の一時保存など、ユーザーの好みに合わせて永続的に保持したいデータに適している。 sessionStorageは、localStorageとは異なり、データがそのセッションの間だけ保持されるという特徴を持つ。具体的には、ブラウザのタブやウィンドウを閉じると、そのセッションストレージに保存されていたデータはすべて削除される。したがって、ユーザーがウェブサイト内で一時的に行う操作に関するデータ、例えば、複数のステップに分かれたフォームの途中の入力内容を一時的に保存する場合などに利用される。

さらに、より複雑なデータ保存に対応するための「IndexedDB(インデックスドDB)」という技術もある。これは、ウェブブラウザ内で動作する非リレーショナルデータベースであり、構造化されたデータを大量に保存・管理できるのが最大の特徴だ。クッキーやWeb Storageが主にキーと値のペアでデータを保存するのに対し、IndexedDBはオブジェクトストアと呼ばれる形式でより複雑なデータを保存でき、インデックスを使って高速な検索も可能である。非同期API(Application Programming Interface)で操作するため、データの読み書き中にユーザーインターフェースがフリーズすることなく、スムーズなユーザー体験を提供できる。主にオフラインでも動作するような高度なウェブアプリケーション(Progressive Web Apps; PWAなど)で、大量のユーザーデータやアプリケーションデータを管理するために利用される。

最後に、「Cache Storage API(キャッシュストレージAPI)」という技術もローカルストレージの一種として挙げられる。これはService Workerという技術と組み合わせて利用されることが多く、ウェブアプリケーションの動作に必要なHTML、CSS、JavaScriptファイル、画像などのリソース(アセット)をブラウザにキャッシュ(一時的に保存)するために用いられる。これにより、ユーザーが一度訪問したウェブサイトに再度アクセスする際に、ネットワークからリソースをダウンロードし直すことなく、ローカルに保存されたキャッシュから高速に表示できる。オフライン時にもウェブサイトの一部または全体を利用可能にする「オフラインファースト」なアプリケーションの構築に不可欠な技術である。

これらのローカルストレージは、それぞれ異なる特性と用途を持つため、システムエンジニアは開発するアプリケーションの要件に応じて適切なストレージを選択する必要がある。例えば、少量のセッション情報や認証情報にはクッキー、永続的なユーザー設定や比較的少ないオフラインデータにはlocalStorage、タブ単位の一時データにはsessionStorage、大量の構造化データや高度なオフライン機能にはIndexedDB、アプリケーションリソースのオフライン化と高速表示にはCache Storage APIといった使い分けが考えられる。

しかし、ローカルストレージの利用にはいくつかの注意点がある。第一に、クライアントサイドに保存されたデータは、ユーザーによって容易に閲覧・変更・削除されうるという点だ。このため、セキュリティ上重要な情報や改ざんされては困るデータをローカルストレージに保存するべきではない。もし保存する場合は、暗号化するなどの対策を講じる必要があるが、根本的な解決策にはならないことが多い。サーバー側でデータの正当性を常に検証する設計が不可欠である。第二に、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃によって、悪意のある第三者がローカルストレージに保存されたデータを読み取ったり、改ざんしたりするリスクがある。したがって、ウェブアプリケーションのセキュリティ対策は常に最優先で講じる必要がある。第三に、容量制限があるため、無制限にデータを保存することはできない。特にストレージを使いすぎると、ブラウザの動作が重くなったり、ユーザー体験が損なわれたりする可能性もある。第四に、ユーザーが異なるデバイスからアクセスした場合、ローカルストレージのデータは同期されない。複数のデバイス間でデータを共有したい場合は、別途サーバー側でのデータ管理と同期の仕組みを構築する必要がある。

システムエンジニアを目指す上で、ローカルストレージはウェブアプリケーションの機能や性能、ユーザー体験に深く関わる重要な要素であることを理解しておく必要がある。それぞれのストレージ技術の特性を把握し、セキュリティとプライバシーへの配慮を怠らず、適切な設計と実装を行うことが求められる。

関連コンテンツ

関連IT用語