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【ITニュース解説】What I Learned Building a Web-Native Programming Language

2025年09月30日に「Reddit /r/programming」が公開したITニュース「What I Learned Building a Web-Native Programming Language」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Web開発を言語レベルで内蔵する新言語Veyraを自作。HTML/CSSを言語に統合する挑戦を通じ、プログラムを読み解く字句解析・構文解析、エラー処理、パッケージ管理、インタープリタ設計の難しさを学んだ。言語開発は構文より設計のトレードオフが重要だと実感した。

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、日頃使っているプログラミング言語がどのように作られているかを知ることは、開発の理解を深める上で非常に有益だ。今回は、Web開発に特化した新しいプログラミング言語をゼロから構築する挑戦、「Veyra」の舞台裏で得られた学びを解説する。

Veyraプロジェクトの目的は、Web開発に必須となるHTMLやCSSを、一般的なプログラミング言語(PythonやJavaScriptなど)のように外部ライブラリやフレームワークとして扱うのではなく、言語の「文法レベル」で直接組み込むことだった。これにより、HTMLやCSSが「第一級市民」、つまり言語の基本的な構成要素として扱えるようになる。このアプローチは、既存の汎用言語とフレームワークを組み合わせる現在のWeb開発スタイルに対し、より直接的で効率的な開発体験を目指すものだ。

この新しい言語を開発する過程では、多くの技術的課題に直面し、貴重な教訓が得られた。まず、プログラミング言語の基本的な骨格となる「レキサー」と「パーサー」の作成から始まった。レキサーは、書かれたソースコードを意味のある最小単位である「トークン」に分割する。次に、パーサーはこれらのトークンが言語の文法に合致しているかを検証し、プログラムの構造を表現するツリー状のデータである「抽象構文木(AST)」を生成する。この初期段階で特に難しかったのは「エラーハンドリング」だった。単に文法エラーを検出するだけでなく、ユーザーが問題を特定し解決できるよう、明確で分かりやすいエラーメッセージを提示することの重要性を痛感した。文法が比較的シンプルだったため、「再帰下降パーシング」という手法が採用された。

Veyraの最も特徴的な点であるHTMLとCSSの統合については、例えば「Veyra html { h1("Hello, world!") p("This is web-native syntax.") }」のような独自の構文が試された。これは、HTMLコードを文字列としてプログラム中に埋め込むのではなく、まるでプログラミング言語のキーワードのように直接記述できる形式だ。内部的には、この専用構文はコンパイラによってWebブラウザの「DOM」に似た構造に変換される。このアプローチは、HTMLを言語のコア要素として扱うため非常にエレガントに感じられたが、同時に言語の文法設計が複雑になり、言語全体のシンプルさを保ちつつ、必要な表現力を両立させることの難しさを浮き彫りにした。

次に、開発されたコードを共有・管理するための「パッケージマネージャー」も構築された。「veyra-pm」と名付けられたこのツールは、軽量でありながらも、他のプログラムやライブラリとの「依存関係の解決」という複雑な問題に直面した。複数のパッケージが互いに異なるバージョンを要求する場合に、どのように整合性を保つかという課題だ。この時、Pythonのような既存の巨大なエコシステムを利用するか、独自に全てを構築するかの選択を迫られた。

さらに、生成されたASTを実際に実行するための「インタープリター」と、その実行環境を提供する「ランタイム」の開発も進められた。インタープリターはASTを読み込み、それに従ってコンピューターに命令を実行させる。初期の段階では、小規模なプログラムを動作させるには十分な性能があったが、より大規模なアプリケーションに対応するためには、コードの実行速度を向上させる「最適化パス」が不可欠であると分かった。また、必要最小限の機能で動作しつつ、将来的な拡張性を備えるランタイムを設計することも、大きな技術的挑戦だった。

このプロジェクト全体を通して特に重要だったのは、「ビジョンと現実のバランス」を見極めることだった。当初の「ボイラープレート(定型コード)を削減するモダンなWebネイティブ言語」という理想は高かったものの、実際に基本的なインタープリターでも安定して動作させるには、何週間ものデバッグ作業を要した。単にコードを書く作業だけでなく、「どの機能を実装し、何を実装しないか」という取捨選択が最も困難だったという。これは、ソフトウェア開発において、全ての要望に応えようとするとプロジェクトが複雑化し、進行が難しくなるという普遍的な教訓を示している。

最終的に、この挑戦は、プログラミング言語の構築が、単なる構文の記述だけでなく、様々な「設計のトレードオフ」の連続であることを教えてくれた。構文のわずか20%が設計の本質であり、残りの80%は、異なる選択肢の間で最適なバランスを見つける過程であるという結論だ。Web開発に特化した言語の構文をどうすべきか、既存のエコシステムと連携するか、あるいは独立して発展するかといった根本的な問いは常に伴う。Veyraはまだアルファ版だが、この経験はプログラミング言語の内部構造、ランタイムの設計、そしてWebネイティブなシステムをゼロから作り上げる際の具体的な課題について、深く学ぶための貴重な機会となった。こうした知識は、これからの技術理解とキャリア形成に大いに役立つだろう。

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