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【ITニュース解説】Unraveling OAuth 2.0 for System Design Interviews

2025年09月08日に「Dev.to」が公開したITニュース「Unraveling OAuth 2.0 for System Design Interviews」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

OAuth 2.0は、ユーザーのパスワードを直接渡さずに、アプリが他のサービスのデータへ安全にアクセスするための「認可」の仕組み。アクセストークンという一時的な鍵を使い、許可された範囲でのみ操作を可能にする。Googleなどで広く利用される重要な技術だ。

ITニュース解説

現代の多くのWebサービスやアプリケーションは、単体で完結するのではなく、他のサービスと連携することで成り立っている。例えば、あるタスク管理アプリがGoogleカレンダーの予定を読み込んで表示したり、SNSのアカウント情報を使って別のサービスにログインしたりする場面を想像してほしい。このようなサービス間の安全な連携を実現するために広く利用されている技術が「OAuth 2.0」である。これは、ユーザーのパスワードのような重要な情報を連携先のアプリに直接渡すことなく、特定のリソースへのアクセス権限だけを安全に委譲するための「認可」に関する標準的なプロトコル、つまり通信上のルールセットだ。ここで重要なのは、「認可」と「認証」の違いである。「認証」が「あなたが誰であるか」を証明する本人確認のプロセスであるのに対し、「認可」は「あなたに何をする権限があるか」を許可するプロセスを指す。OAuth 2.0が主眼を置くのは、この「認可」の部分である。

OAuth 2.0の仕組みを理解するためには、まず4つの主要な登場人物の役割を知る必要がある。第一に「リソースオーナー」、これは保護されたデータ(リソース)の所有者であり、一般的にはサービスを利用するユーザー自身を指す。第二に「クライアント」、これはリソースオーナーのデータにアクセスしようとするアプリケーションのことである。第三に「認可サーバー」、これはリソースオーナーの同意を得た上で、クライアントに対してアクセス許可の証明となる「アクセストークン」を発行する役割を担う。最後に「リソースサーバー」、これは保護されたリソースを実際に保管しており、クライアントから提示されたアクセストークンを検証してリソースへのアクセスを許可するサーバーである。そして、この仕組みの中心となるのが「トークン」だ。アクセストークンは、クライアントがリソースサーバーにアクセスするための鍵のようなもので、通常は短い有効期限が設定されている。また、アクセストークンの有効期限が切れた際に、ユーザーに再度ログインを求めることなく新しいアクセストークンを取得するために使用される「リフレッシュトークン」という、より有効期限の長いトークンも存在する。

OAuth 2.0にはいくつかの認可フロー(グラントタイプ)が定義されているが、最も一般的で安全性が高いとされるのが「認可コードグラント」である。このフローは次のような手順で進行する。まず、ユーザーがクライアントアプリ上で「Googleアカウントで連携」のようなボタンをクリックすると、クライアントはユーザーを認可サーバーのログイン・同意画面へリダイレクトする。次に、ユーザーは認可サーバー上でIDとパスワードを入力して本人確認を行い、クライアントアプリが要求する権限(例:カレンダーの読み取り)に同意する。すると、認可サーバーはユーザーをクライアントアプリへ戻す際に、一度しか使えない「認可コード」という文字列を発行する。クライアントアプリは、この認可コードを裏側の通信で認可サーバーに送り、引き換えに正規のアクセストークンとリフレッシュトークンを受け取る。最後に、クライアントアプリは取得したアクセストークンを使ってリソースサーバーにアクセスし、ユーザーのデータを取得する。この一連の流れにより、ユーザーのパスワードがクライアントアプリに渡ることなく、安全に権限の委譲が完了する。

システムにOAuth 2.0を導入する際には、セキュリティを確保するための様々な設計上の考慮が必要となる。まず、トークンの管理は極めて重要である。アクセストークンは有効期限を短く設定し、万が一漏洩した際の影響を最小限に抑えるべきだ。また、トークンを含む全ての通信はHTTPSを用いて暗号化し、盗聴を防がなければならない。さらに、クライアントが要求する権限は必要最小限に留めるべきである。これは「スコープ」という概念で管理され、例えば「カレンダーの読み取り」と「カレンダーの書き込み」を別の権限として定義し、アプリが必要とする権限のみをユーザーに要求することが推奨される。リフレッシュトークンは長期間有効であるため、漏洩した場合のリスクが大きい。そのため、安全な場所に保管し、不正利用が疑われる際には即座に無効化できる仕組み(トークンリボケーション)を設けることが不可欠だ。

今日、私たちが利用する多くのサービスがOAuth 2.0の恩恵を受けている。Google、GitHub、Spotify、Slackといった主要なプラットフォームは、外部の開発者が提供するアプリケーションとの安全な連携を実現するためにOAuth 2.0を採用している。これにより、ユーザーは自分のアカウント情報を危険に晒すことなく、便利なサードパーティ製アプリの機能を享受できる。システムエンジニアを目指す者にとって、OAuth 2.0の仕組みを理解することは、セキュアでスケーラブルなシステムを設計する上で避けては通れない知識となっている。安全なAPI連携の基盤となるこの技術は、現代のITシステムにおいて中心的な役割を果たしているのである。

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