【ITニュース解説】How I help a huge enterprise React project run dev 5x times faster
2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「How I help a huge enterprise React project run dev 5x times faster」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
巨大なReactプロジェクトの開発環境を高速化。Create React App(CRA)の代わりに、小規模プロジェクトにはVite、大規模プロジェクトにはRsbuildを推奨。Typescriptコンパイルにswcを使用し、型チェックを省略。Viteでは環境変数の設定が必要。RsbuildはViteより高速で、HMR(ホットモジュールリロード)も改善。開発効率が大幅に向上した。
ITニュース解説
この記事は、大規模なReactプロジェクトにおける開発環境のパフォーマンス改善について、具体的な経験を基に解説している。新卒で入社した著者が、巨大なプロジェクトの開発効率の悪さに直面し、その改善に取り組んだ過程を説明する。
プロジェクトは複数の小さなReactアプリケーションから構成されるモノレポ構成で、TypeScriptで記述されていた。開発者はコードを修正するたびに、コンパイルとバンドルに非常に長い時間を費やす必要があった。具体的には、修正を反映させるまでに30分もかかる場合があり、開発効率が著しく低下していた。
著者は、このボトルネックの原因をTypeScriptコンパイラ(tsc)とCreate React App(CRA)にあると特定した。tscは型チェックに時間がかかり、CRAは変更があるたびに大量のファイルを再バンドルするため、処理が遅延していた。
そこで著者は、tscの代わりにSWCというツールを導入した。SWCは型チェックを行わず、TypeScriptをJavaScriptに高速でコンパイルできる。これにより、コンパイルにかかる時間を大幅に短縮できた。
次に、CRAをViteという別のツールに置き換えることを試みた。Viteは高速な開発サーバーを提供し、ホットモジュールリプレイスメント(HMR)により、変更を即座にブラウザに反映できる。しかし、大規模なプロジェクトではViteのHMRが正常に機能せず、開発効率の改善は限定的だった。
最終的に、著者はRsbuildというツールを導入した。RsbuildはWebpackベースのツールでありながら、Viteよりも高速なビルドとHMRを実現できる。Rsbuildを導入した結果、開発サーバーの起動時間が大幅に短縮され、HMRも正常に機能するようになった。これにより、修正を反映させるまでの時間が劇的に短縮され、開発効率が大幅に向上した。
この改善により、著者は割り当てられたタスクを迅速に完了できるようになった。また、この改善策はチーム全体に共有され、他の開発者の生産性向上にも貢献した。
この記事では、大規模なReactプロジェクトにおける開発環境のパフォーマンス改善について、具体的なツールとその導入方法、そしてその効果を詳細に解説している。特に、tsc、CRA、Vite、Rsbuildといったツールの特徴と、それぞれのツールが開発効率に与える影響について理解を深めることができる。
システムエンジニアを目指す読者にとって、この記事は、開発環境の重要性と、適切なツールを選択することで開発効率を大幅に改善できることを学ぶ良い機会となるだろう。また、大規模なプロジェクトに参画する際に直面する可能性のある課題と、その解決策について具体的なイメージを持つことができる。