Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Securing Sessions in Spring Boot

2025年09月15日に「Dev.to」が公開したITニュース「Securing Sessions in Spring Boot」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Spring Bootでのセッション保護は、安全なWebアプリ開発の基本。セッション固定攻撃などを防ぐため、ログイン時にセッションIDを再生成し、ログアウト時に無効化する。Redisなどでセッションを永続化し、タイムアウトや同時ログイン制限を適切に設定することで、セキュリティと拡張性を確保できる。

出典: Securing Sessions in Spring Boot | Dev.to公開日:

ITニュース解説

ウェブアプリケーションを作る上で、ユーザーのセッションを安全に保つことは非常に重要だ。特に、多くのユーザーが利用する大規模なシステムや、情報セキュリティに関する厳しいルールがある業界のアプリケーションでは、このセッションの安全性を確保する対策が欠かせない。Spring Bootは開発者が多くの部分を自動的に処理してくれるが、現実のアプリケーションでは、開発者が積極的にセキュリティ対策を講じる必要がある。

なぜセッションのセキュリティが大切なのか。それは、セッションが攻撃者に悪用されると、ユーザーになりすまされる危険性があるからだ。例えば、セッションIDが攻撃者に事前に割り当てられたり、盗まれたりすると、そのセッションIDを使って攻撃者が正規のユーザーとしてシステムにアクセスできてしまう。これは「セッションフィクセーション」や「セッションハイジャック」と呼ばれる攻撃で、ユーザーのアカウント乗っ取りに直結する。このような事態を防ぐためにも、セッションIDを適切に管理し、不正なアクセスを防ぐ仕組みが必要となる。

アプリケーションがユーザーの情報をどのように扱うかという「状態管理」の方法も、セキュリティに影響を与える。セッションを使ってユーザーの状態をサーバー側に保存する「ステートフル」なアプローチと、JWT(JSON Web Token)などのトークンを使ってサーバーがユーザーの状態を保存しない「ステートレス」なアプローチがある。ウェブアプリケーションでは、多くの場合、セッションを使ったステートフルな管理が一般的だ。

セッションの保存方法にもいくつかの選択肢がある。最もシンプルなのは、アプリケーションが動作しているメモリ上にセッション情報を保存する「インメモリセッション」だ。これは処理が高速だが、アプリケーションを再起動するとセッション情報はすべて消えてしまう。また、ユーザーが増えて複数のサーバーでアプリケーションを動かすような場合、各サーバーが別々のセッション情報を持つことになり、ユーザー体験が損なわれる。そのため、大規模なアプリケーションでは、セッション情報をデータベース(JDBC)や、Redisのような高性能なインメモリデータストアに保存する「分散ストア」を利用することが一般的だ。これにより、アプリケーションが再起動してもセッションが維持されたり、どのサーバーにアクセスしても同じセッション情報を使えるようになったりする。セッションの利用期間を適切に設定する「タイムアウト」も重要で、一定時間操作がなければ自動的にログアウトさせることで、不正利用リスクやメモリリークを防ぎ、情報漏洩を防ぐための規制遵守にも役立つ。

Spring Securityは、セッションの作成方法についても細かく設定できる。デフォルトの「IF_REQUIRED」ポリシーは、アプリケーションが必要な時だけセッションを作成する。その他にも、セッションを「NEVER」(絶対に作成しない)、「ALWAYS」(常に作成する)に設定したり、完全に「STATELESS」(セッションを使わない)に設定したりすることも可能だ。特にAPI中心のアプリケーションでは、セッションを使わない設定にすることで、余計なオーバーヘッドを減らし、セッション関連のセキュリティリスクを排除できる。

セッションの永続化方法も、インメモリ、JDBC、Redisの中から選ぶことができる。インメモリは速いが、再起動に弱く、スケールしにくい。JDBCはデータベースに保存するため、永続性と共有性があるが、データベースへの読み書きが発生するため速度が落ちる傾向がある。Redisは高速なインメモリデータストアで、スケーラビリティと耐障害性に優れているが、Redisサーバーを別途管理する必要がある。

セッションフィクセーション攻撃を防ぐためには、ユーザーがログインした際にセッションIDを新しく作り直すことが極めて重要だ。これにより、ログイン前に割り当てられていたセッションIDやその属性が、ログイン後の認証済みセッションに引き継がれることを防ぐことができる。同様に、ユーザーがログアウトした際には、そのセッションを無効化し、関連するクッキーも削除するべきだ。また、セッションがタイムアウトした場合に、ユーザーを特定のページに誘導する設定も可能だ。

複数のユーザーが同時に同じアカウントでログインするのを制限したり、新しいセッションが古いセッションにどう影響するかを管理したりすることも、セッションハイジャックのリスクを軽減するのに有効だ。例えば、一人のユーザーにつき一つのセッションしか許可しないように設定できる。最近のSpring Security 6以降では、認証情報などを保持する「SecurityContext」が自動的に永続化されなくなった。これにより、不要な書き込み処理が減り、アプリケーションのパフォーマンスが向上する。開発者が明示的に保存設定を行うことで、より明確な制御が可能となる。

効果的なセキュリティ設定は、複数の防御層を組み合わせることが重要だ。一般的な設定では、セッションの作成ポリシーを適切に設定し、ログイン時にはセッションIDを再生成し、同時に利用できるセッションの数を制限する。ログアウト時にはセッションを無効化し、クッキーを削除する設定も必須だ。Redisのような分散ストアと連携させる場合、アプリケーションの設定ファイルにセッションの保存タイプを指定することで、セッションが複数のサーバー間で共有され、永続化され、適切なタイムアウト期間を適用できるようになる。

堅牢なセッションセキュリティ戦略を構築することで、アプリケーションが攻撃を受ける可能性のある範囲を減らすことができる。セッションIDの再生成や無効化は特に重要な対策だ。Redisのような分散ストアを使うことで、システムが高負荷になっても安定して動作し、利用者が増えても対応できる。明示的な設定によりパフォーマンスを最適化できる。また、タイムアウトの制御など、適切なセキュリティフローを実装することで、コンプライアンス要件を満たし、予測可能なアプリケーションの振る舞いを保証できる。

セッションセキュリティにおけるベストプラクティスとしては、まずクッキーに「HttpOnly」「Secure」「SameSite」といった属性を必ず設定することが挙げられる。これらはクロスサイトスクリプティング(XSS)などの様々な攻撃からクッキーを守るために役立つ。タイムアウトについては、クライアント側からの情報に頼るのではなく、必ずサーバー側で管理することが重要だ。また、セッションに関する異常な動きや、ログイン失敗の試行回数などを常に監視することも大切だ。そして、Spring Securityのような依存ライブラリは常に進化しているので、定期的に最新の状態に保つことも忘れてはならない。

Spring Bootコミュニティでは、セッション管理においてSpring SessionとRedisのようなバックエンドストアを組み合わせる方法が広く推奨されている。これは、ゼロから独自にセッション管理を実装するよりも、実績のある技術やフレームワークを活用する方が、より安全で効率的であるという共通認識があるためだ。Spring Bootにおけるセッションの安全確保は、アプリケーションの全体的な設計、パフォーマンス、そしてユーザー体験に深く関わってくる。Spring Securityが提供する様々な機能、例えばセッションポリシーの設定、セッションフィクセーション対策、同時接続制御などを活用することで、堅牢さと拡張性を兼ね備えたアプリケーションを開発できるようになる。

関連コンテンツ

関連IT用語