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IPv4(アイピーブイフォー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

IPv4(アイピーブイフォー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

アイピーブイフォー (アイピーブイフォー)

英語表記

IPv4 (アイピーブイフォー)

用語解説

IPv4はInternet Protocol version 4の略称であり、インターネットや社内ネットワークなどのTCP/IPプロトコル群を用いるネットワークにおいて、コンピュータやサーバー、スマートフォンといった通信機器を識別するために割り当てられる番号である。ネットワークに接続された各機器は、このIPv4アドレスを個別に持つことで、通信相手を特定し、データを正確に送受信することが可能となる。これは現実世界における「住所」に相当する役割を担っている。

IPv4アドレスの基本的な構造は32ビットの数値データで定義されている。これにより、2の32乗、すなわち約42億9496万個の固有のアドレスを理論上は表現できる。コンピュータ内部では32桁の2進数として処理されるが、人間が直接扱うには不便であるため、通常は8ビットずつ4つのグループに分割し、それぞれのグループを10進数に変換してピリオドで区切る「ドット付き10進表記」が広く用いられる。例えば「172.16.254.1」のように表記される。8ビットで表現できる数値の範囲は0から255までであるため、各グループの数値は必ずこの範囲内に収まることになる。この8ビットのまとまりはオクテットと呼ばれる。

IPv4アドレスは単なる一意の番号ではなく、階層的な構造を持っている点が重要である。アドレスは、その機器がどのネットワークに属しているかを示す「ネットワーク部」と、そのネットワーク内でどの機器であるかを示す「ホスト部」の二つの部分から構成される。この構造により、ルーターなどのネットワーク機器は、宛先IPアドレスのネットワーク部だけを見て、データをどの方向へ転送すればよいかを判断できるため、効率的な経路制御が可能となる。このネットワーク部とホスト部の境界を明確に定義するのが「サブネットマスク」である。サブネットマスクもIPアドレスと同様に32ビットの数値で、ネットワーク部に対応するビットを全て1に、ホスト部に対応するビットを全て0にして表現される。例えば、サブネットマスクが「255.255.255.0」の場合、先頭から24ビットがネットワーク部、残りの8ビットがホスト部であることを意味する。近年では、このネットワーク部のビット長をスラッシュの後に付けて示す「CIDR表記」(例: /24)が一般的に使用される。

IPv4アドレスは、その利用範囲によって「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の二種類に大別される。グローバルIPアドレスは、インターネット上で通信するために使用されるアドレスであり、世界中で一意であることが保証されている。これはICANNという国際的な管理組織によって管理され、各国のNICやインターネットサービスプロバイダを通じて、企業や個人に割り当てられる。一方、プライベートIPアドレスは、企業や家庭内のLANといった閉じたネットワーク内でのみ利用が許可されたアドレスである。RFC 1918という文書で特定の範囲(10.0.0.0/8, 172.16.0.0/12, 192.168.0.0/16)が予約されており、これらのアドレスは異なる組織内で重複して使用されても問題はないが、インターネット上で直接通信することはできない。

プライベートIPアドレスを使用する機器がインターネットに接続するためには、「NAT」や「NAPT」というアドレス変換技術が必要となる。これは、LANの出口に設置されたルーターが、複数のプライベートIPアドレスを、自身が持つ一つのグローバルIPアドレスに変換して通信を行う仕組みである。これにより、一つのグローバルIPアドレスを組織内の多数の機器で共有できるため、グローバルIPアドレスの消費を大幅に抑制することが可能となった。この技術は、後述するアドレス枯渇問題に対する重要な延命策として広く普及した。

また、これら以外にも特定の目的のために予約された特殊なアドレスが存在する。例えば、自分自身の機器を指す「ループバックアドレス(127.0.0.1)」、特定のネットワーク内の全ての機器にデータを一斉送信するための「ブロードキャストアドレス」、ネットワークそのものを識別するための「ネットワークアドレス」などがある。

IPv4が設計された当初、約43億個というアドレス空間は十分な規模だと考えられていた。しかし、1990年代以降のインターネットの爆発的な普及、常時接続環境の一般化、さらにはIoT機器の増加に伴い、割り当て可能なグローバルIPアドレスは急速に消費され、2011年頃に中央在庫が枯渇し、その後各地域でも順次枯渇した。このIPv4アドレス枯渇問題を根本的に解決するために開発されたのが、次世代のプロトコルである「IPv6」である。IPv6は128ビットのアドレス空間を持ち、事実上無限に近い数のアドレスを生成できる。現在、世界ではIPv4とIPv6が並行して運用されており、徐々にIPv6への移行が進められている状況である。システムエンジニアは、現在も広く利用されるIPv4の仕組みを正確に理解するとともに、将来の標準となるIPv6の知識も習得しておく必要がある。

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