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【ITニュース解説】Automating SBOM Generation and Vulnerability Analysis

2025年09月30日に「Dev.to」が公開したITニュース「Automating SBOM Generation and Vulnerability Analysis」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

SBOM(ソフトウェア部品表)は、ソフトウェアの「成分表示」で、使われる全ての部品をリスト化する。これにより、部品に脆弱性が見つかっても、影響するソフトウェアをすぐに特定できる。法規制対応やセキュリティ強化のため、開発工程でSBOMの自動生成と脆弱性分析を組み込むのが重要だ。

ITニュース解説

ソフトウェア部品表、通称SBOM(Software Bill of Materials)は、ソフトウェアを構成する全ての「材料」を一覧にしたものだ。これは、ソフトウェア開発で使われるオープンソースライブラリ、フレームワーク、その他の依存関係、それらのバージョン、そして使用されているライセンスといった詳細な情報を含んでいる。例えるなら、食品のパッケージに記載されている原材料表示に似ている。パンのパッケージに小麦や大豆が含まれていると書いてあれば、消費者はその内容を知ることができる。ソフトウェアにおいても同様に、もしあるソフトウェアが「React v18」「Log4j v2.14」「OpenSSL 1.1.1」といった特定の部品を含んでいる場合、SBOMはその事実を明示する。この情報があることで、もし特定の部品(例えばLog4j)に深刻な脆弱性が見つかった場合、SBOMを参照すればどのソフトウェアがその脆弱な部品を含んでいるかを速やかに特定でき、セキュリティ上のリスクを評価し、対応策を講じることが可能になる。これにより、サプライチェーン全体におけるソフトウェアの安全性を確保する上で、SBOMは極めて重要な役割を果たす。

このSBOMの生成と、それに含まれる部品の脆弱性分析を自動化することが、現代のソフトウェア開発において非常に重要になっている。近年、国際的にソフトウェアの透明性とセキュリティに対する要求が著しく高まっているためだ。米国では、特定の行政命令により、連邦政府機関にソフトウェアを販売するベンダーに対してSBOMの提供が法的に義務付けられた。欧州連合でも、新しい指令や規制、例えばNIS2指令やEUサイバーレジリエンス法などにより、ソフトウェアの構成要素を透明にすることや、サイバーセキュリティの強化が強く求められている。また、日本やシンガポールを含むアジア太平洋地域においても、SBOMを用いたセキュリティ標準への準拠が進んでおり、これらの地域でビジネスを展開する企業にとっては対応が不可欠となっている。このように、国際的な規制や要件が増える中で、自動化されたSBOM生成と脆弱性スキャンは、これらの複雑なコンプライアンス要件を満たす上で、そして自社ソフトウェアのサプライチェーン全体で信頼性を確保する上で、不可欠なツールとなっている。

具体的な自動化の仕組みとして、GitHub Actionsというツールが活用されている。これは、ソフトウェア開発の様々な作業を自動化するための強力な機能であり、開発者が新しいコードをプロジェクトに追加した際(「プッシュ」と呼ばれる操作)や、変更をメインのコードに取り込むための提案(「プルリクエスト」と呼ばれる操作)があった際に、自動的に一連のセキュリティ関連の作業が実行されるように設定されている。このワークフローでは、まずソフトウェアのSBOMを「CycloneDX」という、サイバーセキュリティの分野で広く採用されている標準的なデータ形式で自動的に生成する。次に、「Grype」という、オープンソースの脆弱性スキャナーを使って、生成されたSBOMに含まれる全ての部品(依存関係)に既知のセキュリティ上の脆弱性がないかを詳細にスキャンする。そして、生成されたSBOMファイルとスキャン結果が記載されたレポートファイルを「成果物」としてGitHub上にアップロードし、いつでも参照・ダウンロードできるように保存する。この一連のプロセスにより、開発者が新しいコードをコミットしたり、プルリクエストを出したりするたびに、その変更がメインのコードに統合される前に、必ずセキュリティスキャンが実行される。これにより、脆弱性のあるコードが誤って本番環境に入り込むリスクを大幅に減らし、開発プロセスの初期段階でセキュリティ問題を特定し対処することが可能となる。

この自動化されたセキュリティスキャンを実現するために、関連するセキュリティロジックは「カスタムコンポジットアクション」という形でパッケージ化されている。これは、複数のステップやコマンドを一つの再利用可能な部品としてまとめるGitHub Actionsの機能であり、ワークフローの整理を促し、同じセキュリティチェックを複数のプロジェクトや異なる部分で簡単に再利用できるようにする。このカスタムアクションの内部では、RustプロジェクトのSBOMを生成するためのcargo-cyclonedxというツールと、脆弱性スキャナーであるGrypeが、事前にシステムにインストールされていることを確認する。もしインストールされていなければ、自動的にインストールが実行される。そして、実際のSBOM生成と脆弱性スキャンの中核的な処理は、scripts/security-scan.shというシェルスクリプトに委譲されている。このスクリプトは、SBOMのファイル名や出力形式(JSONまたはXML)、脆弱性レポートの出力パスなどを柔軟に処理する。具体的には、cargo cyclonedxコマンドを使用して、プロジェクトの全ての依存関係を含んだSBOMを生成する。その後、生成されたSBOMをgrypeコマンドに渡し、その内容に基づいて脆弱性分析を実行する。もし脆弱性レポートのファイルパスが指定されていれば、スキャン結果はJSON形式などの指定された形式でファイルに保存され、後で詳細な分析や監査に利用できるようにする。

このような自動化されたセキュリティプロセスを開発パイプラインに組み込むことで、開発者とセキュリティチームは多くのメリットを享受できる。まず、ソフトウェアに含まれる全ての依存関係を完全に透明化できる。これには、直接的に使用しているライブラリだけでなく、そのライブラリがさらに依存している間接的なライブラリ(「推移的依存関係」と呼ばれる)まで含まれるため、サプライチェーン全体の可視性が大幅に向上する。次に、新しいセキュリティ脆弱性情報(CVE)が公開された際に、どのソフトウェアに影響があるかを素早く正確に特定できるようになり、緊急時のインシデント対応が迅速化する。また、米国、EU、アジア太平洋地域など、様々な国際的なコンプライアンス要件に対応するための、監査に耐えうる詳細なレポートを自動的に生成できるようになるため、規制への適合が容易になる。これらのセキュリティチェックを継続的インテグレーション・継続的デリバリー(CI/CD)パイプラインの早い段階に直接組み込むことで、開発プロセス全体を通じてソフトウェアサプライチェーンにおけるセキュリティリスクを効果的に低減できる。これは、セキュリティを開発の最終段階ではなく、初期段階から考慮する「シフトレフト」という考え方に基づいている。

結論として、ソフトウェア開発において依存関係は不可欠な要素だが、同時に潜在的なセキュリティ脆弱性をもたらす可能性も常にある。このGitHub Actionsパイプラインに統合された自動SBOM生成と脆弱性スキャンは、これらのリスクに対する強力かつ継続的な防御策を提供する。これにより、ソフトウェアの構成要素が明確になり、セキュリティが大幅に強化され、進化し続ける国際的な規制要件にも柔軟に対応できる、より安全で信頼性の高いソフトウェア開発プロセスを実現できる。

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