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【ITニュース解説】Client-Side Storage: Types and Usage

2025年09月20日に「Dev.to」が公開したITニュース「Client-Side Storage: Types and Usage」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

ウェブアプリは、パフォーマンス向上やオフライン機能のため、ユーザーブラウザにデータを保存する。主な方法としてCookies、LocalStorage、SessionStorage、IndexedDB、Cache Storageがある。それぞれ保存容量、永続性、セキュリティ、用途が異なり、認証情報、ユーザー設定、一時データ、大量データ、オフラインアセットなど、要件に応じて適切な選択が重要だ。

出典: Client-Side Storage: Types and Usage | Dev.to公開日:

ITニュース解説

現代のウェブアプリケーションを開発する上で、ユーザーのブラウザ内部にデータを保存する技術は非常に重要である。これは「クライアントサイドストレージ」と呼ばれ、ウェブサイトの動作を速くしたり、インターネットに繋がっていなくても使えるようにしたり、ユーザーがより快適に使えるようにしたりするために不可欠な機能である。ユーザーの設定を保存したり、一度取得したデータを一時的に保持したり、ログイン状態を維持したりと、様々な目的で利用され、それぞれの目的に応じて最適な保存方法が用意されている。これから、ウェブブラウザで利用できる主要な5種類のクライアントサイドストレージ、すなわちクッキー、ローカルストレージ、セッションストレージ、IndexedDB、そしてキャッシュストレージについて詳しく解説する。

まず、**クッキー(Cookies)**は、ブラウザに保存される小さなデータ片である。通常4KB(キロバイト)程度と容量が小さく、主にユーザーのセッションを追跡したり、ログイン状態を管理したり、ちょっとしたユーザー設定を保存したりするのに使われる。クッキーの大きな特徴は、ウェブサイトにリクエストを送るたびに自動的にサーバーへも送られる点である。例えば、ユーザーが「ダークモード」を設定したという情報をクッキーに保存すると、そのクッキーには「テーマはダーク」という情報が含まれる。このクッキーは一定期間(例えば24時間)有効で、セキュアな通信(HTTPS)でのみ送られ、同じサイトからのリクエストに限って送られるよう設定することで、セキュリティを強化できる。クッキーはサーバーとクライアントの両方からアクセスできるため、ログイン認証トークンの安全な保存や、ページを移動してもユーザーがログインしたままの状態を維持するセッション管理、ユーザーの言語設定やテーマ選択などの個人設定に最適である。しかし、容量が小さく、すべてのHTTPリクエストと一緒に送られるため、ネットワークの負荷を増やす可能性がある。また、適切に設定しないと、クロスサイトスクリプティング(XSS)やクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)といったセキュリティ上の脆弱性の原因となる場合があるため、注意が必要である。

次に、**ローカルストレージ(LocalStorage)**は、クッキーよりも大きなデータを保存できる仕組みである。一般的なブラウザでは5MBから10MB程度のデータを保存でき、一度保存したデータは明示的に削除しない限り、ブラウザを閉じても永続的に残り続ける。これは、クッキーが持つ容量制限や、リクエストごとにサーバーへ送られるという特性から解放されるため、非常に使い勝手が良い。例えば、ユーザーのウェブサイトのテーマ設定や、フォントサイズ、言語設定といった個人設定を保存するのに適している。また、頻繁に変わらない小さなAPIレスポンスや静的なデータをキャッシュして、サーバーへのリクエスト回数を減らす目的でも利用される。ローカルストレージは「キーと値」のシンプルな形式でデータを保存・取得・削除できる。ただし、ローカルストレージの操作は同期的に行われるため、大量のデータを一度に処理しようとすると、ウェブページ全体の動作が一時的に停止する可能性がある。また、JavaScriptから直接アクセスできるため、XSS攻撃を受けた場合には保存されているデータが盗み見られるリスクがある。そのため、ログインパスワードやクレジットカード情報のような機密性の高い情報は、暗号化せずにローカルストレージに保存するべきではない。

**セッションストレージ(SessionStorage)**は、ローカルストレージとよく似ているが、データが有効な範囲が異なる。セッションストレージに保存されたデータは、ブラウザのタブごとに独立しており、そのタブが閉じられると同時にデータもすべて消去される。容量はローカルストレージと同じく5MBから10MB程度である。例えば、ユーザーがフォームに入力している途中の内容を一時的に保存したり、ウェブサイト内でのナビゲーション状態を保持したりと、現在のセッション中にだけ必要な一時的なデータを保存するのに適している。ウェブサイトを操作中に、誤ってページをリロードしてしまっても、セッションストレージに保存しておけば入力中のデータが失われるのを防げる。しかし、データはタブを閉じると消えてしまうため、永続的な情報の保存には向かない。また、別のタブで同じウェブサイトを開いても、そのタブからは前のタブのセッションストレージに保存されたデータにはアクセスできないという制限がある。

IndexedDBは、これまでのストレージとは異なり、非常に大量の構造化されたデータを保存できる、低レベルで非同期なデータベースAPIである。JavaScriptオブジェクト、ファイル、バイナリデータなど、様々な種類のデータを扱うことができ、複雑なクエリやトランザクション(一連の処理をひとまとまりとして扱う機能)をサポートしている。これは、ローカルストレージやセッションストレージの容量制限をはるかに超えるデータを扱うことが可能で、プログレッシブウェブアプリ(PWA)のように、オフライン環境でも動作するアプリケーションで、大量のデータを保存・管理するのに特に適している。例えば、オフラインでも閲覧できるノートアプリや、大規模なデータを扱う業務アプリケーションなどが考えられる。IndexedDBを使うことで、インターネット接続がない状態でもユーザーがデータにアクセスしたり、データを編集したりすることが可能になる。ただし、IndexedDBのAPIは、これまでのストレージに比べてかなり複雑であり、データの追加、取得、更新、削除といった操作を非同期で、トランザクションを意識して行う必要があるため、学習コストが高いという側面がある。しかし、Dexie.jsのようなライブラリを利用すれば、この複雑さをある程度緩和できる。

最後に、**キャッシュストレージ(Cache Storage)**は、主にサービスワーカー(Service Worker)と組み合わせて使われるストレージである。これは、ウェブアプリケーションがネットワークリクエストとそのレスポンス(ウェブページを構成するHTML、CSS、JavaScriptファイルや画像、APIからのデータなど)を保存するために設計されている。キャッシュストレージを利用することで、一度ダウンロードしたリソースをブラウザに保存しておき、次回以降のアクセス時にネットワークを使わずにキャッシュから直接提供できるようになる。これにより、ウェブサイトの表示速度が大幅に向上し、何よりもインターネットに接続していなくてもウェブサイトの一部または全体を利用できる「オフライン機能」を実現できる。プログレッシブウェブアプリ(PWA)において、オフラインでの利用や高いパフォーマンスを実現するための核となる技術である。例えば、サービスワーカーがインストールされる際にウェブサイトの主要なファイル群をキャッシュしておき、ユーザーがオフラインになった場合でもキャッシュされたファイルを使ってウェブサイトを表示するといった使い方ができる。ただし、キャッシュストレージの利用にはサービスワーカーの設定が必須であり、これがアプリケーションに新たな複雑さを加える可能性がある。また、これはユーザー固有の構造化データを保存する目的ではなく、あくまでウェブサイトを構成するリソースやAPIレスポンスのキャッシュが主な用途である。

これらのクライアントサイドストレージの中からどれを選ぶかは、アプリケーションの要件によって変わってくる。例えば、ログイン認証トークンはセキュアなクッキーで、ユーザーのテーマ設定のような永続的な個人設定はローカルストレージで、フォームの入力途中のような一時的なデータはセッションストレージで保存するのが良いだろう。オフラインで大量の構造化データを扱いたい場合はIndexedDBが適しており、ウェブサイトの高速化やオフラインアクセス機能を実現するためにはキャッシュストレージとサービスワーカーの組み合わせが最適である。

クライアントサイドストレージを利用する上での共通の考慮事項とセキュリティのベストプラクティスも理解しておく必要がある。データの「永続性」について、クッキーとローカルストレージは基本的に永続的だが、セッションストレージはタブが閉じられると消える。キャッシュストレージはサービスワーカーのライフサイクルに依存する。データの「セキュリティ」は非常に重要で、ローカルストレージやセッションストレージにはJavaScriptからアクセスできるため、XSS攻撃のリスクを考慮し、機密性の高い情報は保存すべきではない。クッキーを使う場合は、Secure、HttpOnly、SameSite=Strictといった属性を必ず設定し、XSSやCSRF攻撃から保護する必要がある。保存できる「データサイズ」も重要で、クッキーは4KBと非常に小さく、ローカルストレージとセッションストレージは5-10MB程度、IndexedDBとキャッシュストレージはより大量のデータを扱える。そして「オフラインサポート」を実現したい場合は、IndexedDBとキャッシュストレージが主要な選択肢となる。どのようなストレージを使うにしても、入力値の検証を行い、不審なデータが保存されないようにすること、そして機密性の高いデータを保存する際には必ず暗号化してから保存し、取得時に復号化するといったセキュリティ対策を徹底することが非常に重要である。

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