【ITニュース解説】🛠️ The Full Stack DevOps Workshop

2025年09月09日に「Dev.to」が公開したITニュース「🛠️ The Full Stack DevOps Workshop」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Node.jsアプリを題材にDevOpsの一連の流れを学ぶハンズオン記事。Gitでのバージョン管理、Dockerでのコンテナ化、GitHub ActionsでのCI/CDパイプライン構築、Kubernetesへの自動デプロイまでを網羅する。開発から運用までの自動化を実践的に体験できる。(119文字)

出典: 🛠️ The Full Stack DevOps Workshop | Dev.to公開日:

ITニュース解説

アプリケーション開発では、開発者のコンピュータでは正常に動作したのに、サーバー上では動かないといった環境による問題や、変更を加えるたびに手動でテストを行う手間、そして本番環境へのリリース作業に伴う不安など、多くの課題が存在する。これらの課題を解決し、開発から運用までのプロセスを効率化・自動化する考え方がDevOpsである。DevOpsは、開発チーム(Development)と運用チーム(Operations)が協力し、ツールや文化を通じてアプリケーションのリリースサイクルを迅速かつ安全にするための取り組みを指す。

DevOpsを実現する中核的な仕組みがCI/CDパイプラインである。CIは「継続的インテグレーション」の略で、開発者がコードを変更してリポジトリに保存するたびに、自動的にビルドやテストを実行するプロセスを指す。これにより、問題があればすぐに発見でき、ソフトウェアの品質を常に高く保つことができる。一方、CDは「継続的デリバリー」または「継続的デプロイメント」を意味する。CIのプロセスを通過したコードを、いつでも本番環境にリリースできる状態にしておくのが継続的デリバリーであり、さらにそのリリース作業までを自動化するのが継続的デプロイメントである。この一連の自動化された流れがCI/CDパイプラインと呼ばれる。

この自動化パイプラインは、いくつかの技術を組み合わせて構築される。まず、ソースコードの変更履歴を管理するためにGitが使われる。Gitは誰がいつどのような変更を加えたかを記録するバージョン管理システムであり、チーム開発の土台となる。次に、自動化の対象となるアプリケーションとして、ここではNode.jsで作成されたシンプルなウェブアプリが用いられる。アプリケーションの品質を保証するためには、自動テストが不可欠である。Jestのようなテストツールを使い、プログラムが意図通りに動作するかを検証するコードを記述することで、手動での確認作業をなくし、変更によるバグの発生を素早く検知する。

開発したアプリケーションをどのような環境でも同じように動作させるために、Dockerというコンテナ化技術が利用される。Dockerは、アプリケーション本体と、その実行に必要なライブラリや設定ファイルを「コンテナ」という隔離された環境にパッケージ化する。これにより、「自分のPCでは動いたのにサーバーでは動かない」といった環境差異の問題を根本的に解決できる。このコンテナの設計図となるのがDockerfileである。そして、これらのプロセス全体を自動で実行するのがGitHub ActionsのようなCI/CDツールである。開発者がGitを使ってコードをGitHubにプッシュ(アップロード)すると、それをきっかけにGitHub Actionsが起動し、事前に定義された手順、すなわちテストの実行、Dockerコンテナのビルド、コンテナレジストリへの保存といった一連の作業を自動的に処理する。

最終的に、作成されたコンテナは本番環境で実行される。現代のシステムでは、多数のコンテナを効率的に管理・運用するためにKubernetesのようなコンテナオーケストレーションツールが用いられる。Kubernetesは、アプリケーションの負荷に応じてコンテナの数を自動で増減させたり、障害が発生したコンテナを自動で再起動したりするなど、本番環境での安定稼働を支える重要な役割を担う。パイプラインでは、特定のブランチ(例えば、本番用のmainブランチ)へのコードのプッシュをトリガーとして、Kubernetesで管理されている本番環境へ新しいバージョンのコンテナを自動的にデプロイする。これにより、リリース作業が人為的なミスなく、迅速かつ安全に行われる。

このように、Gitによるバージョン管理から始まり、GitHub Actionsによるテストとビルドの自動化、Dockerによる環境のコンテナ化、そしてKubernetesによる本番環境への自動デプロイまで、一気通貫のパイプラインを構築することがDevOpsの具体的な実践例である。この仕組みにより、開発者はコードの品質向上に集中でき、ビジネスの要求に応じて新しい機能を素早くユーザーに届けることが可能になる。これは現代のソフトウェア開発において非常に重要な考え方と技術体系である。

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