SVG(エスブイジー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
SVG(エスブイジー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
エスブイジー (エスブイジー)
英語表記
Scalable Vector Graphics (スケーラブル ベクター グラフィックス)
用語解説
SVGとは、Scalable Vector Graphicsの略であり、Web上で利用される画像フォーマットの一つである。ビットマップ画像とは異なり、数学的な記述に基づいて画像を表現するベクター画像形式であり、その名の通り拡大・縮小しても画質が劣化しない「スケーラブル」な特性を持つことが最大の特徴である。Web標準技術の一つとしてW3Cによって策定され、XMLベースのテキスト形式で記述されるため、人間が内容を読みやすく、またプログラムによる操作も容易である。システムエンジニアを目指す上で、Webアプリケーション開発やUI/UX設計に深く関わるため、SVGの理解は現代のWeb技術を習得する上で不可欠である。
従来の画像形式、例えばJPEGやPNGといったビットマップ画像は、画像をピクセルの集合として表現する。これは画像を小さな点(ピクセル)のグリッドで構成し、各ピクセルに色情報を持たせる方式である。そのため、画像を拡大すると個々のピクセルが引き伸ばされて粗く表示され、いわゆる「ジャギー」と呼ばれるギザギザとした境界線やぼやけた印象が生じる。一方、SVGは画像を図形や線、色などの要素を数学的なコマンドで記述する。例えば、「円を座標(50,50)を中心として半径30で描画し、赤色で塗りつぶす」といった命令で画像を構成する。このため、画像をどれだけ拡大しても、その形状は数学的に再計算されて滑らかに描画され、常に最高の解像度で表示される。
SVGファイルの内部はXML形式で記述されたテキストデータである。つまり、画像データが画像編集ソフトウェアのバイナリ形式ではなく、HTMLに似たタグ構造を持つプレーンテキストとして保存される。たとえば、SVGファイルを開くと<svg>, <rect>, <circle>, <path>といったタグが見える。このテキストベースの特性は多くの利点をもたらす。まず、テキストエディタで直接編集が可能であるため、細かな修正や調整が容易である。また、CSSを用いてスタイリングを適用したり、JavaScriptを用いて動的な操作やアニメーションを実装したりすることもできる。これにより、インタラクティブなグラフやアニメーションするアイコンなど、表現豊かなWebコンテンツの作成が可能となる。
さらに、SVGは検索エンジンによるインデックス作成の対象となるため、画像内のテキスト情報が検索結果に反映される可能性がある。これはSEO(検索エンジン最適化)の観点からも有利である。ファイルサイズについても、ビットマップ画像が持つ多くのピクセル情報を保存するのに比べ、SVGは単純な図形であれば数式を記述するだけで済むため、非常に軽量になる場合が多い。これはWebページの読み込み速度向上に寄与し、ユーザーエクスペリエンスの向上にもつながる。また、レスポンシブデザインとの相性も抜群である。様々な画面サイズや解像度のデバイスで、常に高品質な画像を提供できるため、Webサイトやアプリケーションのマルチデバイス対応において強力なツールとなる。
SVGの主な用途としては、Webサイトのロゴ、アイコン、グラフ、図解、地図、イラストなどが挙げられる。特に、Webフォントのアイコン(アイコンフォント)の代替としても広く利用されており、より柔軟なスタイリングとアクセシビリティを提供している。複雑な写真のような画像には向かないが、フラットデザインやマテリアルデザインのUI要素には非常に適している。
システムエンジニアにとってSVGを理解することは、単に画像形式を知るだけでなく、Webフロントエンド開発におけるパフォーマンス、アクセシビリティ、保守性、拡張性といった多角的な視点を持つことにつながる。XMLの構造、CSSによるスタイリング、JavaScriptによるDOM操作など、Web技術の基礎的な知識と密接に関連しているため、SVGを学ぶ過程でこれらの技術への理解も深まるだろう。現代のWeb開発において、SVGは単なる画像フォーマット以上の価値を持ち、高度なWebアプリケーション構築のための重要なピースとなっている。