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【ITニュース解説】Token Counting Meets Amazon Bedrock

2025年09月17日に「Dev.to」が公開したITニュース「Token Counting Meets Amazon Bedrock」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Amazon Bedrockで大規模言語モデル(LLM)を使う際、トークン管理はコスト削減に必須だ。ttok4bedrockは、BedrockのClaudeモデル向けに、テキストのトークン数を事前計測し、指定したトークン数に自動で切り詰めるCLI/Pythonツール。開発効率を向上させる。

出典: Token Counting Meets Amazon Bedrock | Dev.to公開日:

ITニュース解説

近年、大規模言語モデル(LLM)の活用が急速に進む中で、Amazon Bedrockのようなクラウドサービスを通じてAIを利用する機会が増えている。これらのLLMは、テキストを「トークン」と呼ばれる小さな単位に分解して処理する。このトークン数は、AIモデルの利用にかかる料金を決定する重要な要素であり、また、モデルが一度に処理できる情報の量、すなわち「コンテキストウィンドウ」の制限にも直接関わってくる。そのため、開発者はAIモデルにテキストデータを送信する前に、そのテキストがいくつのトークンになるのかを正確に把握する必要があるのだ。

Amazon Bedrockは、Anthropic Claudeシリーズをはじめとする多様なLLMを、AWSのインフラ上で簡単に利用できるサービスを提供する。Bedrockは、送信するテキストのトークン数を正確に計測するための「CountTokens API」という機能も用意している。このAPIは、Claude 4 Sonnet、Claude 4 Opus、Claude 3.7 Sonnet、Claude 3.5 Sonnet、Claude 3.5 Haikuなど、現在Bedrockでサポートされている特定のモデルに対応している。しかし、このCountTokens APIを開発者が直接アプリケーションに組み込んで利用する場合、正しいAPIの構文を理解して扱う必要があり、特にテキストを特定のトークン数に収まるように切り詰める(短くする)必要がある場合には、効率的で正確なアルゴリズムを自分で実装する手間が発生する。

このような課題を解決するために開発されたのが「ttok4bedrock」というツールである。これは、コマンドラインツールとしてもPythonライブラリとしても利用でき、Amazon Bedrockでのトークンカウントを非常にシンプルにする。ttok4bedrockは、OpenAIモデル向けのトークンカウントツールとして広く利用されている「ttok」という既存のツールから着想を得ており、ttokの使いやすさやインターフェースをそのまま引き継ぎつつ、内部的にはBedrockのCountTokens APIを利用するように設計されている。このため、開発者は新しいコマンドを覚えることなく、既存のワークフローにスムーズに組み込むことが可能だ。

ttok4bedrockの主な機能は以下の通りである。まず、基本的な機能として、入力されたテキストやファイルの内容がいくつのトークンになるかを正確にカウントする。例えば、「Hello, world!」のような短い文字列や、大規模なドキュメントファイル全体の内容を簡単に計測できる。特にモデルを指定しない場合、デフォルトではClaude Sonnet 4モデルが対象となる。次に、このツールの非常に強力な機能として、指定したトークン数に合わせてテキストを正確に切り詰める「Truncation」機能がある。これは単に文字数を数えて途中でカットするのではなく、トークンという単位で文章の構造をできるだけ壊さずに、指定された長さに収まるように短くする。ttok4bedrockが採用している切り詰めアルゴリズムは非常に効率的だ。テキストの特性(句読点の密度や単語の長さなど)から文字とトークンの比率を推定し、反復的にAPIコールを実行しながら、目標のトークン数に収まる正確な文字の境界線を見つけ出す。このプロセスは通常、3〜5回のAPIコールで完了し、計算結果はキャッシュされるため、重複するAPIリクエストが無駄に発生することもない。また、最大20回のAPIコールという安全制限も設けられており、予期せぬ挙動に対するセーフティネットが確保されている。これにより、開発者は長い文書を簡単に、かつ正確に指定したトークン数に短縮できる。さらに、特定のBedrockモデル(例えば「anthropic.claude-3-5-sonnet-20241022-v2:0」といった具体的なモデルID)を指定してトークンをカウントしたり、切り詰めたりする機能も提供している。AWSのサービスを利用する際に重要な要素である「AWSリージョン」も、コマンドライン引数で簡単に指定できる。

ttok4bedrockはAWSの標準的な認証システムに完全に準拠している。環境変数、AWSプロファイル、EC2インスタンスに割り当てられたIAMロールなど、多様な認証方法にシームレスに対応するため、開発者は既存のAWS環境で特別な設定なしに利用を開始できる。AWSリージョンの選択も、コマンドライン引数、環境変数、設定ファイルの優先順位に従って行われるため、他のAWS CLIツールやSDKと同様の感覚で利用可能だ。セキュリティ面でも配慮されており、このツールがAWSアカウントに対して要求するIAM権限は「bedrock:CountTokens」のみと最小限に抑えられている。これは「最小権限の原則」というセキュリティのベストプラクティスに従った設計であり、安全な運用を保証する重要なポイントだ。

技術的な詳細として、Amazon BedrockのCountTokens APIは、実際にカウントしたいテキストに加えて、メッセージ構造という形式でテキストをラップするため、約7トークン程度の「オーバーヘッド」が発生する。ttok4bedrockは、このオーバーヘッドを自動的に検出し、開発者が純粋なテキストのトークン数を期待する通りに提供することで、混乱や誤解を防いでいる。Python開発者にとっては、ttokライブラリと全く同じAPIを提供しているため、既存のttok利用コードをわずかな変更でBedrockモデルに対応させることが可能だ。具体的には、import ttok4bedrock as ttokのようにエイリアスを設定するだけで、既存のコードがBedrockモデルに対してそのまま機能する。コマンドラインツールとしては、Unix系のパイプライン処理との相性が良く、標準入力からテキストを受け取り、標準出力に結果を出すという設計になっている。これにより、他のテキスト処理ツールと組み合わせて、トークンカウント機能を既存のワークフローに簡単に組み込むことができる。例えば、大規模なドキュメントを処理するパイプラインを構築したり、AIモデルへのプロンプト(指示文)の効率を分析したりする際に非常に役立つ。

トークンカウントは、一見すると地味なユーティリティ機能に見えるかもしれないが、実際のシステム開発においては非常に重要な最適化を可能にする。APIコール前に正確なトークン数を把握することで、AIモデルの「コンテキストウィンドウ」という、一度に扱える情報量の上限を最大限に活用できる。これは、プロンプトの設計や、AIに与える情報の量を調整する上で不可欠な工程だ。また、ユーザーが入力するテキストの長さを事前にチェックし、制限を超える場合に即座にフィードバックを返すことで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、エラー発生を防ぐことにもつながる。特に、RAG(Retrieval-Augmented Generation)システムのように、外部データベースや検索エンジンから取得した大量の情報をAIモデルに渡す必要がある場合、このツールによる正確なトークンベースの切り詰めは非常に有効だ。単純な文字ベースの切り詰めでは、途中で単語が切れたり、文脈が損なわれたりするリスクがあるが、ttok4bedrockはこれを避け、情報が最も効果的に伝わる形で整理できる。

ttok4bedrockの導入は、高速なPythonパッケージインストーラーであるuvを使えば簡単に行える。リポジトリをクローンし、uv syncを実行するだけで、すぐにトークンカウントを開始できる状態になる。すでにttokをワークフローに組み込んでいるチームであれば、ttok4bedrockにttokというエイリアスを設定するだけで、既存のスクリプト、ドキュメント、そして開発者の操作習慣がすべてシームレスに引き継がれる。Amazon Bedrock上でClaudeモデルを利用し、トークンカウントやテキストの切り詰めが必要になった際、ttok4bedrockは開発者の強力な味方となるだろう。

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