【ITニュース解説】🚀 Best ORM for NestJS in 2025: Drizzle ORM vs TypeORM vs Prisma
2025年09月14日に「Dev.to」が公開したITニュース「🚀 Best ORM for NestJS in 2025: Drizzle ORM vs TypeORM vs Prisma」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
NestJS開発におけるデータベース接続ツール「ORM」の比較記事。TypeORM、Prisma、Drizzle ORMを検証し、それぞれの特徴と推奨を解説。TypeORMは伝統的だが性能に課題、Prismaは開発体験に優れる。Drizzle ORMは高速で型安全性が高く、新規NestJSプロジェクトに最適な選択肢だと述べる。
ITニュース解説
バックエンドシステム、特にNestJSを使ってアプリケーションを開発する際、データベースとどのように連携するかは非常に重要な決定になる。ここで登場するのがORM(Object-Relational Mapper)という技術だ。ORMは、プログラムで使う「オブジェクト(例:ユーザー情報や商品情報)」と、データベースに保存される「リレーショナルデータ(表形式のデータ)」の間で変換を行う役割を担う。これにより、データベース特有の言語であるSQLを直接書かなくても、普段使っているJavaScriptやTypeScriptのコードでデータベースを操作できるようになるため、開発が格段に楽になる。このORMの選び方一つで、アプリケーションの性能、将来の拡張性、そして開発者がどれだけスムーズに作業できるかが大きく変わるのだ。
現在、NestJS開発で特に注目されているORMが3つある。それぞれ「TypeORM」「Prisma」「Drizzle ORM」だ。
まず「TypeORM」は、長年にわたり多くのプロジェクトで使われてきた「古典的」とも言える選択肢だ。オブジェクト指向プログラミングの考え方に基づいており、クラスに「デコレーター」という特別な記述をすることで、データベースのテーブルやカラム(列)を表現する。PostgreSQL、MySQL、MongoDBなど多様なデータベースに対応しており、開発者は慣れ親しんだオブジェクト指向のスタイルでデータベースを操作できる。また、関連するデータ(例えば、一人のユーザーが複数の投稿を持つといった関係)を自動で扱ってくれる機能も充実している。しかし、内部の仕組みが複雑で多くの抽象化がなされているため、処理速度が遅くなる傾向がある。特に複雑なデータベース問い合わせではパフォーマンスが低下しやすい。さらに、関連データを自動で読み込む際に、必要以上に多くのデータベース問い合わせが発生してしまう「N+1クエリ問題」という性能上の課題を抱えることもある。データベースの構造変更(マイグレーション)機能にも不安定な部分が見られ、TypeScriptの型システムとの連携も完全ではないため、予期せぬエラーが起こる可能性も指摘されている。
次に「Prisma」は、モダンな開発体験(Developer Experience, DX)を重視する新しいORMとして人気を集めている。このORMの大きな特徴は「スキーマファースト」というアプローチだ。まず特別なファイル(schema.prisma)でデータベースの構造を定義し、その定義に基づいてデータベース操作に必要なTypeScriptのコードを自動で生成してくれる。この自動生成されるコードは「完全に型安全」であり、コードを書いている最中にデータベースとの不整合や誤りに気づくことができるため、開発者は安心してコードを書ける。専用のGUIツールであるPrisma Studioや、データベースの構造変更を管理するPrisma Migrateなど、開発を支援する豊富なツール群も魅力だ。しかし、データベースとの通信部分にRust製のクエリエンジンを使用しているため、TypeORMよりは速いものの、後述のDrizzle ORMのような生SQLに近いパフォーマンスは期待できない。また、柔軟なSQLを直接記述する自由度がやや制限される場合がある。
そして「Drizzle ORM」は、NestJSアプリケーションの性能を最大限に引き出し、同時に高い型安全性を実現する「最新鋭」のORMだ。このORMは「TypeScriptファースト」かつ「SQLファースト」という設計思想を持っており、TypeScriptの強力な型システムとSQLの良さを直接的に組み合わせている。TypeORMやPrismaのような複雑な抽象化層を持たないため、非常に軽量で、データベースへの問い合わせをほぼ生SQLに近い速度で実行できるのが最大の強みだ。特にリアルタイムシステムや大規模なデータ分析、金融関連など、高速な処理が求められるアプリケーションに最適である。コード内でデータベースのスキーマ(構造)とクエリ(問い合わせ)を直接TypeScriptで記述するため、完全な型安全が保証され、安全にコードを改善(リファクタリング)できる。また、サーバーレスデータベース(TursoやNeonなど)との相性も抜群で、現代的なクラウド環境での開発にも向いている。ただし、比較的新しいORMであるため、TypeORMやPrismaに比べるとコミュニティや学習リソースはまだ少ない。また、SQLの概念をある程度理解している必要があり、TypeORMのように関連データを自動で読み込む機能はないため、必要な場合は自分で明示的に結合(join)を記述する必要がある。
これらのORMを比較すると、性能面ではDrizzle ORMが最速で、Prismaがそれに続き、TypeORMが最も遅いという結果になる。型安全性ではDrizzle ORMとPrismaが非常に優れており、TypeORMは一部課題がある。データベースの構造変更(マイグレーション)機能も、Drizzle ORMが最も堅牢で安全だ。学習コストを考えると、オブジェクト指向に慣れた人ならTypeORMが、開発体験を重視するならPrismaが比較的導入しやすい。Drizzle ORMはSQLの知識が求められるため、やや学習曲線が高いかもしれない。
結論として、2025年以降に新しくNestJSプロジェクトを始める場合、そのアプリケーションが将来にわたってスケーラブルで高性能であることを重視するならば、Drizzle ORMが最も優れた選択肢となる。生SQLに近い処理速度、TypeScriptによる厳格な型安全性、そして堅牢なデータベース移行機能は、今日の、そして未来の本格的なアプリケーション開発において非常に強力な武器となるだろう。TypeORMは既存のプロジェクトや特定の開発スタイルを持つチームには依然として選択肢となるが、性能面で課題がある。Prismaは開発者の作業効率を飛躍的に高める点で非常に魅力的だが、最高の性能を追求する場合にはDrizzle ORMに一歩譲る。性能と型安全性、そして将来性を総合的に考慮すると、Drizzle ORMは現代のNestJS開発における最先端かつ最も有望なORMと言える。
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