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【ITニュース解説】The Ultimate Guide to Self-Hosting n8n for Free using Render and Nhost

2025年09月11日に「Dev.to」が公開したITニュース「The Ultimate Guide to Self-Hosting n8n for Free using Render and Nhost」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

オープンソースの自動化ツールn8nを無料でセルフホストする手法を解説。Renderでn8nアプリを、Nhostで無料のPostgreSQLデータベースを利用する。有料クラウドを使わず、手軽にセルフホスティングの自由度とクラウドの管理容易性を両立する環境を構築する手順を示す。

ITニュース解説

ニュース記事は、繰り返し発生する手作業を自動化し、業務効率を向上させるための強力なオープンソースツール「n8n」を、費用をかけずに自分で運用(セルフホスティング)する方法について解説している。n8nは、ZapierやMakeといった既存のSaaS(Software as a Service)型自動化ツールに代わるもので、400以上のサービスと連携できる視覚的なエディタを持つ。

n8nを導入する際、最初に直面するのが「どこで動かすか」という問題だ。選択肢としては、大きく分けて二つある。一つは「n8n Cloud」という公式のマネージドサービスを利用する方法だ。これは、サーバーのメンテナンス、セキュリティ、バックアップ、スケーリングといった全ての管理作業をn8n側が担当してくれるため、非常に手軽に始められる。しかし、利用料金は月額24ドル程度から始まり、利用量が増えるにつれて費用も増加するため、学生や趣味で使う人にとっては負担になる可能性がある。もう一つは「セルフホスティング」で、自分でサーバーを用意し、そこにn8nをインストールして運用する方法だ。この方法では、データの管理を含め、全ての環境を自分でコントロールできるため、データプライバシー要件が厳しい組織には有利となる。Dockerという技術を使えば、n8nを簡単にインストール・更新できるが、サーバーのセキュリティ対策、バックアップ、アップデートといった管理責任も自分で負うことになる。

この記事が提案するのは、この二つの選択肢の良いとこ取りをする方法だ。具体的には、アプリケーションのホスティングに「Render」というサービスを、データベースに「Nhost」というサービスを利用することで、セルフホスティングの自由度とコストメリットを享受しつつ、クラウドプラットフォームの管理のしやすさを両立させるというアプローチである。

セルフホスティングを選ぶ場合、どのクラウドプロバイダーを利用するかも重要な判断となる。従来のVPS(Virtual Private Server)は高度な制御が可能だが、RenderやRailwayのようなマネージドサービスは、より手軽に利用できる。比較として挙げられているのはRender、Railway、DigitalOcean、Sliplane、Hetznerなどだ。これらのプロバイダーは、それぞれ料金体系や提供されるスペック、管理の手間が異なる。Renderは無料のウェブサービスプランを提供しており、一定の条件下でn8nを無料で動かせる点が、Nhostと組み合わせて今回推奨されている理由である。ただし、Renderの無料ウェブサービスは15分間アクセスがないと停止(スピンダウン)し、次にアクセスする際に起動に時間がかかるという制約がある。

n8nの運用において、データベースの選択は非常に重要だ。n8nはデフォルトで「SQLite」というファイルベースのデータベースを使用する。SQLiteはシンプルで、開発環境や一人で使う場合には十分機能するが、複数の処理が同時にデータベースにアクセスするようなクラウド環境では適していない。具体的には、同時に書き込みを行う処理に弱く、データが壊れたり性能が低下したりする可能性がある。そこで推奨されるのが「PostgreSQL」のようなクライアントサーバー型データベースだ。PostgreSQLは、高い性能、信頼性、スケーラビリティを備えている。同時に多数のユーザーがアクセスしても問題なく処理できる並行処理能力、データの一貫性と信頼性を保証するACID特性、そして大量のデータやユーザーを扱える拡張性を持つ。NhostのようなマネージドPostgreSQLサービスを利用すれば、データベースの最適化やバックアップといった管理作業から解放されるため、運用がさらに楽になる。

具体的な導入手順は以下の通りだ。まず、Nhostでデータベースを設定する。Nhostにサインアップし、プロジェクトを作成したら、データベースのパブリックアクセスを有効にする必要がある。ここで表示されるPostgreSQLの接続情報を細かくメモし、データベースのパスワードも変更して安全に保管する。特に、一つの接続文字列をRenderで必要な個別の環境変数(ホスト名、ポート番号、ユーザー名、パスワード、データベース名)に分解して利用するため、この情報は非常に重要となる。

次に、Renderでn8nアプリケーションをデプロイする。Renderにサインアップした後、「Web Service」を新規作成する。ソースとして既存のDockerイメージを選択し、「n8nio/n8n:latest」と入力してn8nの公式イメージを利用する。サービス名、地域、インスタンスタイプ(無料プラン)を選んだ後、最も重要な「環境変数」の設定を行う。環境変数とは、アプリケーションが動作するために必要な設定情報を外部から与える仕組みのことだ。ここで、Nhostで取得したデータベース情報を基に、DB_TYPE、DB_POSTGRESDB_DATABASE、DB_POSTGRESDB_HOST、DB_POSTGRESDB_PASSWORD、DB_POSTGRESDB_PORT、DB_POSTGRESDB_USERといった変数に適切な値を設定する。また、データベース接続文字列全体をDATABASE_URLとして設定し、さらにn8nの動作に必要なN8N_ENCRYPTION_KEY(セキュリティのために自分で生成する必要がある)、タイムゾーン(GENERIC_TIMEZONE、TZ)、そしてアプリケーションのURL(N8N_HOST、WEBHOOK_URL)などを設定する。N8N_HOSTとWEBHOOK_URLは、最初のデプロイ後にRenderが割り当てる実際のURLで更新する必要がある。

これらの設定を終えて最初のデプロイを開始する。デプロイが完了し、Renderから公開URLが発行されたら、そのURLをN8N_HOSTとWEBHOOK_URLの環境変数に設定し直し、再度デプロイを行う。その後、Renderのダッシュボードでログを確認し、「n8n ready」といったメッセージが表示されていれば成功だ。Renderが提供するURLにアクセスすると、n8nの画面が表示され、最初のユーザーアカウントを作成できる。これで、無料で、かつ堅牢なPostgreSQLデータベースにデータが保存されるセルフホスト型n8nが利用可能となる。

Renderの無料ウェブサービスは、前述の通り15分間の非活動で停止するため、再アクセス時には起動に時間がかかる場合があるが、これは無料プランの許容範囲内の制約である。こうしてデプロイされたn8nは、作成されたワークフローや接続情報といった全てのデータをNhostのPostgreSQLデータベースに安全に保存し、クラウド上でリモートからアクセスできるようになる。この設定により、ワークフローの公開など、クラウドホスティングの利点を全て享受できる。

この方法を使えば、費用をほとんどかけずに、セルフホスティングの自由さと管理されたクラウド環境の利便性を兼ね備えた、強力なn8n環境を構築できる。これにより、手作業の自動化を自由に設計・運用することが可能となる。

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