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【ITニュース解説】The 5 best Mint alternatives to replace the budgeting app that shut down

2026年01月06日に「Engadget」が公開したITニュース「The 5 best Mint alternatives to replace the budgeting app that shut down」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

人気の予算管理アプリMintが終了した。記事では、後継となる主要な5つの予算管理アプリを比較紹介している。Quicken Simplifiは使いやすさ、Monarch Moneyは詳細な分析、Copilot Moneyはデザイン性、NerdWalletは無料、YNABは独特な予算管理方式が特徴。各アプリは機能や料金が異なり、利用者のニーズに合った選択肢を提供する。

ITニュース解説

人気の予算管理アプリ「Mint」が2023年末に終了したことで、多くのユーザーがその代替アプリを探している。Mintは、すべての口座情報を一箇所で管理し、支出を追跡したり、クレジットスコアを監視したり、住宅ローンの早期返済のような貯蓄目標を設定したりと、手軽な資金管理ツールとして利用されてきた。この記事は、Mintの機能を代替しうるいくつかのアプリを実際にテストし、その特徴を解説するものである。

筆者がMintの最良の代替アプリとして挙げているのは「Quicken Simplifi」である。このアプリの魅力は、その名前が示す通り「シンプルさ」にある。複雑な装飾を排し、すっきりとしたユーザーインターフェース(UI)で、すべての財務状況を一目で確認できる。主要な口座残高、純資産、最近の支出、今後の定期支払い、支出計画、主要な支出カテゴリ、達成目標などが一覧表示される。また、貯蓄目標を別で設定できる機能や、遊び心のある視覚化が取り入れられているにも関わらず、画面がごちゃつくことなく情報が見やすいのが特徴だ。特に、他のアプリでは連携が難しい場合もあるFidelityなどの金融機関との接続がスムーズで、配偶者やファイナンシャルアドバイザーを共同管理者に招待できる点もユニークである。支出の自動分類機能は他のアプリと同様に完璧ではないが、返金予定の取引をマークできる機能は他にはない特徴である。さらに、Amazonの定期購入品など、特定の販売元からの購入の一部だけを定期的な支出として設定できる柔軟性も持つ。Simplifiは、収入から請求書を除いた「請求書支払い後の収入」を表示し、残りの裁量所得を予算に充てる「After bills」という考え方を採用している。ただし、AppleやGoogleのアカウントを通じた設定はできず、無料トライアルも提供されていない(30日間の返金保証はある)。また、不動産の価値を自動追跡するZillow連携機能がないため、手動で資産計上する必要がある点は惜しい。

次に挙げられる「Monarch Money」は、元Mintのプロダクトマネージャーが創業したアプリで、初期設定や細かい調整にやや複雑さを感じるかもしれない。しかし、一度設定してしまえば、非常に詳細な粒度で財務データを管理できる。予算セクションでは、カテゴリごとの予算と実績を比較した詳細な収支表や、年間・月間の予測を確認できる。定期支出の設定も販売元だけでなく、購入金額などの具体的な条件に基づいて自動分類できる点が特徴だ。最近のアップデートでは、ウェブ版で詳細なレポート機能が追加され、口座、カテゴリ、タグに基づいたグラフをオンデマンドで作成できるようになった。さらに、自動車の価値を自動更新するアグリゲーターや、不動産価値を追跡するZillowとの連携により、非流動資産を含めた純資産の変動を容易に把握できる。Monarch Moneyは、Plaid、MX、Finicityといった複数の金融連携ネットワークを利用しており、Plaidがうまく機能しない場合でも代替手段がある点が強みだ。多くの個人情報が必要となるため、セキュリティのために二要素認証が頻繁に求められることもある。Mintからのデータ移行にはChrome拡張機能が用意されているが、実態はCSVファイルをダウンロードするショートカットであり、手動でのインポートが必要となる。iOS 17.4の新しい機能を利用して、Apple CardやApple Cash、Savings口座の取引を自動で取り込む機能も追加された。

「Copilot Money」は、洗練されたデザインが特徴のアプリで、現状はiOSとMac専用だが、2024年にはAndroidとウェブアプリのリリースが予定されている。鮮やかな色使いと絵文字、グラフを多用し、予算から投資パフォーマンス、クレジットカード債務まで、あらゆる情報を視覚的に分かりやすく表示する。特に、定期的な月額費用を視覚化する能力に優れている。CopilotのAI機能「Intelligence」は、ユーザーが使うほど支出の分類が賢くなる。AmazonやVenmoとの連携機能も持ち、取引の詳細をアプリ内で確認できる点が便利である。Monarch Moneyと同様にZillow連携に対応し、不動産価値の追跡が可能だ。新しい取引をレビューするよう促す機能があり、不正請求のチェックや支出習慣の意識化に役立つ。アプリは比較的新しいため、キャッシュフローセクションの詳細化や、AIを活用した「スマート金融目標」「自然言語検索」「チャットインターフェース」「予測」「ベンチマーキング」などの機能が今後追加される予定である。新規ユーザー向けに「デモモード」や2ヶ月無料のプロモーションコード(RIPMINT)が提供されており、月額料金も比較的安価である。

「NerdWallet」は、個人金融に関する情報サイトとしても知られ、テストしたアプリの中で唯一、完全に無料の予算管理アプリを提供している。有料版はなく、すべての機能が広告(クレジットカードのオファーなど)によって支えられている。広告が多いものの、UIはシンプルで分かりやすく、ウェブ版とモバイルアプリ版の両方がある。キャッシュフロー、純資産、そしてMintと同様にクレジットスコアの監視が主要な機能である。毎週提供されるインサイト機能は、どこに最もお金を使ったか、手数料がいくらかかったかなどを前月と比較して教えてくれる。予算管理機能は基本的なもので、人気のある50/30/20ルール(収入の50%を必需品、30%を欲しいもの、20%を貯蓄・負債返済に充てる)を採用している。しかし、支出カテゴリのカスタマイズ性や、カテゴリ間の項目の移動の自由度は低い。セットアッププロセスは比較的煩雑で、特に口座を追加するたびに二要素認証が頻繁に求められるが、これはNerdWalletのセキュリティポリシーによるものだ。クレジットスコア監視機能を提供するため、生年月日、住所、電話番号、社会保障番号の下4桁といった詳細な個人情報が必要となる。

「YNAB (You Need A Budget)」は、「You Need A Budget(予算が必要だ)」の略称で、その名の通り、独自の「ゼロベース予算」システムを提唱している。これは、稼いだすべてのドルに目的を割り当てるという考え方だ。よく「封筒式予算」に例えられ、給料が入ったらすぐに、家賃や光熱費、食費といった費用ごとに仮想の封筒にお金を入れるように予算を割り振る。YNABは、手元にある現在のお金のみを予算の対象とし、将来の収入の予測は行わない。そのため、他のアプリと比較して学習に時間がかかり、ユーザーの継続的な努力が必要となる。しかし、毎月新しい予算を作成し、すべての取引をレビューすることで、自分の資金をより意図的に管理する意識が高まる。貯蓄目標の達成や、支出習慣の改善を目指すユーザーには非常に有効なアプローチである。

かつては手堅い無料予算トラッカーだった「PocketGuard」もテストされた。しかし、現在は7日間の無料トライアル後には有料プランへの加入が必要となり、以前のような価値提案は失われている。UIは分かりやすいものの、洗練さに欠け、ウェブ版もモバイルアプリを単に拡大しただけのように感じられる。

これらのアプリは、金融機関からデータを取得するために共通の基盤技術「Plaid(プレイド)」を利用している場合が多い。Plaidは2013年に創業したフィンテックスタートアップで、現在では米国、カナダ、ヨーロッパの12,000以上の金融機関と、8,000以上のサードパーティアプリを結ぶ業界標準となっている。ユーザーは、Plaid専用のアプリをインストールする必要はなく、利用している予算管理アプリにPlaidの技術が組み込まれている。アプリ内で銀行口座を追加する際、Plaidを通じて銀行のログイン情報を入力し、二要素認証が必要な場合はワンタイムパスコードを入力する。Plaidは、口座残高、取引履歴、口座種別、ルーティング番号や口座番号といった金融情報をアプリに安全に中継する役割を担う。Plaidはデータを暗号化し、顧客データを販売または賃貸しないポリシーを掲げているが、2022年には「必要以上の金融データ収集」を理由とする集団訴訟で5800万ドルを支払い、事業慣行の一部変更を余儀なくされた経緯もある。

Mintユーザーが新しいアプリにデータを移行する際には、注意が必要である。一般的に、新しいアプリにMintのログイン情報を入力するだけで自動的にデータが移行されるわけではない。ほとんどのアプリでは、MintからCSV形式で取引履歴などのデータをダウンロードし、それを新しいアプリに手動でアップロードする必要がある。Mint.comにログインし、左側メニューの「Transactions」からアカウントを選択し、「export transactions」のリンクをクリックすることでCSVファイルをダウンロードできる。アカウントごとにダウンロードすると、移行先のアプリで設定がスムーズに進む場合もある。

これらの代替アプリをテストするにあたり、筆者はまずGoogleやReddit、App Storeのレビュー、友人や同僚からの情報収集を行い、候補となるアプリを絞り込んだ。Mintの代替として必須とした条件は、「すべての口座データを一箇所にインポートできること」「予算ツールを提供していること」「支出、純資産、クレジットスコアを追跡できること」である。選定した6つのアプリに対し、iOS、Android、ウェブ版のそれぞれで、自身が持つすべての金融口座を連携させるという徹底した検証を行った。この過程では、同じ銀行に対して何度も二要素認証を繰り返すなど、多くの時間と手間を要した。

Rocket Moneyも無料で支出追跡や口座連携機能を提供する人気の金融アプリだが、このガイドではテストの対象外とされた。プレミアムプランでは不要なサブスクリプションの解約支援なども行っているため、今後のアップデートで評価対象となる可能性もある。

Mintの終了は多くのユーザーにとって不便な出来事だが、市場には様々な特徴を持つ代替アプリが存在する。それぞれのアプリが提供する機能、UI、価格、そして背後にある技術や哲学を理解し、自身の資金管理のニーズに最も合致するアプリを選ぶことが重要である。

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