【PHP8.x】escapeStringメソッドの使い方

escapeStringメソッドの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

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基本的な使い方

escapeStringメソッドは、PHPのSQLite3拡張機能において、SQLiteデータベースへのSQLクエリ内で使用する文字列を安全な形式に変換するメソッドです。このメソッドは、ユーザーからの入力値などをSQLクエリに直接組み込む際に発生するSQLインジェクションと呼ばれるセキュリティ上の脆弱性からアプリケーションを保護するために非常に重要な役割を果たします。

データベースにデータを挿入したり、特定の条件で検索したりする場合、外部からの文字列データには、SQL構文として解釈されうる特殊な文字が含まれている可能性があります。もしこれらの特殊文字が適切に処理されずにSQLクエリに組み込まれると、悪意のあるユーザーが意図しないSQLコマンドを実行させたり、機密情報を盗み出したりする危険性があります。

escapeStringメソッドは、シングルクォート(')やヌルバイトなどの特殊文字をSQLiteデータベースが安全に扱えるようにエスケープ処理します。具体的には、シングルクォートを二重のシングルクォート('')に変換するなど、SQLiteのルールに従って文字列を加工し、その文字列がSQLのデータ部分としてのみ解釈されるようにします。このメソッドはSQLite3クラスの静的メソッドとして提供されており、SQLite3::escapeString($文字列)のように直接呼び出して使用します。セキュリティを確保するため、SQLクエリに文字列データを埋め込む前には、必ずこのメソッドを通して安全な文字列に変換することを推奨します。

構文(syntax)

1<?php
2
3$inputString = "O'Reilly's book";
4$escapedString = SQLite3::escapeString($inputString);
5
6?>

引数(parameters)

string $string

  • string $string: エスケープ処理を行う文字列

戻り値(return)

string

SQLite3::escapeString メソッドは、SQLインジェクション攻撃を防ぐために、文字列中の特殊文字をエスケープした新しい文字列を返します。