【PHP8.x】__constructメソッドの使い方

Copy
1<?php
2
3class Database
4{
5    private SQLite3 $db;
6
7    /**
8     * データベースに接続します。
9     *
10     * @param string $filename データベースのファイル名
11     * @param int $flags フラグ（デフォルトは読み書き可能、存在しない場合は作成）
12     * @param string $encryptionKey 暗号化キー（オプション）
13     */
14    public function __construct(string $filename, int $flags = SQLITE3_OPEN_READWRITE | SQLITE3_OPEN_CREATE, string $encryptionKey = '')
15    {
16        try {
17            $this->db = new SQLite3($filename, $flags, $encryptionKey);
18        } catch (Exception $e) {
19            // エラー処理
20            echo "データベース接続エラー: " . $e->getMessage() . PHP_EOL;
21            exit(1);
22        }
23    }
24
25    /**
26     * データベース接続を閉じます。
27     */
28    public function __destruct()
29    {
30        if (isset($this->db)) {
31            $this->db->close();
32        }
33    }
34
35    /**
36     * データベースオブジェクトを返します。
37     *
38     * @return SQLite3
39     */
40    public function getDb(): SQLite3
41    {
42        return $this->db;
43    }
44}
45
46// 使用例:
47$db = new Database('mydatabase.db');
48$sqlite = $db->getDb();
49
50// クエリの実行例
51$sqlite->exec('CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (id INTEGER PRIMARY KEY, name TEXT)');
52
53// データの挿入例
54$name = $sqlite->escapeString('John Doe');
55$sqlite->exec("INSERT INTO users (name) VALUES ('$name')");
56
57// Databaseオブジェクトが破棄される際に、接続が閉じられる
58unset($db);

PHP8のSQLite3クラスのコンストラクタ__constructは、SQLiteデータベースへの接続を確立するために使用されます。このコンストラクタは、データベースのファイル名を $filename 引数で指定します。

$flags 引数は、データベースを開く際のフラグを指定します。デフォルトでは、SQLITE3_OPEN_READWRITE | SQLITE3_OPEN_CREATE が設定されており、データベースを読み書き可能で開き、存在しない場合は新規作成します。

$encryptionKey 引数を使用すると、データベースを暗号化するためのキーを指定できます。暗号化が不要な場合は、空文字列を設定します。

サンプルコードでは、Databaseクラスを作成し、コンストラクタ内でSQLite3オブジェクトを生成しています。コンストラクタ内で例外処理を行うことで、データベース接続に失敗した場合のエラーハンドリングをしています。また、デストラクタ__destructを定義し、オブジェクトが破棄される際にデータベース接続を閉じるようにしています。

getDb()メソッドを使用すると、データベースオブジェクトを取得できます。取得したオブジェクトを使用して、SQLクエリの実行やデータの操作が可能です。 このサンプルコードは、データベース接続、エラー処理、接続のクローズ処理をまとめた基本的な例であり、SQLite3を扱う上で重要な構成要素となります。

Copy
1<?php
2
3class MyDatabase extends SQLite3 {
4    function __construct(string $filename, int $flags = SQLITE3_OPEN_READWRITE | SQLITE3_OPEN_CREATE, string $encryptionKey = '') {
5        // 親クラスのコンストラクタを呼び出す
6        parent::__construct($filename, $flags, $encryptionKey);
7    }
8
9    public function createTable(): void {
10        $this->exec('CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT, name TEXT, email TEXT)');
11    }
12
13    public function insertUser(string $name, string $email): bool {
14        $stmt = $this->prepare('INSERT INTO users (name, email) VALUES (:name, :email)');
15        $stmt->bindValue(':name', $name, SQLITE3_TEXT);
16        $stmt->bindValue(':email', $email, SQLITE3_TEXT);
17        return $stmt->execute();
18    }
19}
20
21// データベースファイルのパス
22$db_file = 'mydatabase.db';
23
24// データベースに接続 (存在しない場合は作成)
25$db = new MyDatabase($db_file);
26
27// テーブルを作成
28$db->createTable();
29
30// ユーザーを追加
31$db->insertUser('John Doe', 'john.doe@example.com');
32$db->insertUser('Jane Smith', 'jane.smith@example.com');
33
34// データベースを閉じる
35$db->close();
36
37echo "Database operations completed.\n";
38
39?>

このサンプルコードは、PHPのSQLite3拡張を用いてデータベースを操作する例を示しています。SQLite3クラスを拡張したMyDatabaseクラスを定義し、データベースへの接続、テーブルの作成、データの挿入を行います。

MyDatabaseクラスのコンストラクタ__constructは、親クラスであるSQLite3クラスのコンストラクタを呼び出す役割を担っています。parent::__construct($filename, $flags, $encryptionKey);の部分がそれにあたります。引数として、データベースのファイル名 $filename（文字列）、データベースのオープン時のフラグ $flags（整数、デフォルトは読み書き可能で、存在しない場合は作成）、暗号化キー $encryptionKey（文字列、オプション）を受け取ります。これらの引数は、SQLite3クラスのコンストラクタにそのまま渡され、データベースへの接続処理を初期化します。戻り値はありません。

コンストラクタ内で親クラスのコンストラクタを呼び出すことで、MyDatabaseクラスのインスタンスが作成される際に、SQLite3クラスの初期化処理が確実に行われるようになります。これにより、データベースへの接続や基本的な設定が自動的に行われ、その後のデータベース操作をスムーズに進めることができます。

サンプルコードでは、createTableメソッドでテーブルを作成し、insertUserメソッドでユーザーデータを挿入しています。最後に、closeメソッドでデータベース接続を閉じ、スクリプトの実行完了を示すメッセージを表示しています。