【ITニュース解説】Step-by-Step Guide: Setting Up and Running evi-run on DigitalOcean or Other VPS (for Beginners)
2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「Step-by-Step Guide: Setting Up and Running evi-run on DigitalOcean or Other VPS (for Beginners)」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
OpenAI Agents SDK製のマルチエージェントAIシステム「evi-run」を、DigitalOceanなどのVPSへデプロイする初心者向けガイド。Telegramボット経由でAI機能を使い、VPS作成からDockerインストール、システム設定、実行、テストまでをステップバイステップで解説している。
ITニュース解説
evi-runは、システムエンジニアを目指すあなたが最先端の人工知能システムを簡単に導入できるツールだ。これは、OpenAI Agents SDKという技術を基盤とした「マルチエージェントAIシステム」で、複数のAIが連携して高度な処理を行う仕組みを持っている。便利なTelegramボットを通じて操作でき、個人の利用からビジネス用途まで、幅広い場面で人工知能の力を活用できるのが特徴である。
このevi-runを動かすには、いくつかの技術的な要素が組み合わさっている。まず、システムの中核となる「アーキテクチャ」は、メインとなるAIエージェントが全体を統括し、特定の専門分野を持つ「サブエージェント」や「ツール」が協力し合う形だ。これにより、複雑なタスクも効率的に処理できる。プログラムの「バックエンド」は、Pythonというプログラミング言語を中心に、OpenAI Agents SDKと、Web APIを構築するためのFastAPIというフレームワークが使われている。データ管理には「データベース」としてPostgreSQLが利用され、頻繁にアクセスするデータを素早く提供するためにRedisが「キャッシュ」として使われる。ユーザーとの接点となる「インターフェース」は、普段使い慣れたチャットアプリであるTelegramのボットAPIを通して提供されるため、特別なアプリケーションをインストールする必要がない。また、様々なサービスを一つの環境で管理しやすくするために「コンテナ化」技術のDocker Composeが用いられており、evi-runを構成する各要素(ボット、データベースなど)がそれぞれ独立した「コンテナ」として動作し、連携する。さらに、MCPサーバーやSolana RPCといった外部システムとの連携機能も備わっている。
evi-runを実際に動かすためには、いくつかのシステム要件を満たす必要がある。推奨されるのは、DigitalOceanなどの「VPS(仮想プライベートサーバー)」を利用する方法だ。VPSは、インターネット上に存在するあなた専用の仮想コンピューターのようなもので、自宅のPCとは異なり24時間稼働させることができる。DigitalOceanの例では、最低限1つの仮想CPU(vCPU)、1GBのメモリ(RAM)、25GBのSSDストレージ、Ubuntu 22.04 LTSというOS、そして月間1TBのデータ転送量があればよい。これに加えて、システムを動かすために必要な「APIキー」を用意する必要がある。具体的には、Telegramのボットを作成した際にBotFatherという公式ボットから取得できる「Telegram Bot Token」、OpenAIのサービスを利用するための「OpenAI API Key」、そしてあなた自身のTelegramユーザーIDを取得するための「Telegram User ID」が必要となる。これらは、evi-runがTelegramとOpenAIのサービスと連携するために欠かせない情報だ。
それでは、具体的な導入手順を見ていこう。まずは「DigitalOcean Dropletの作成と設定」から始める。DropletとはDigitalOceanにおけるVPSの名称で、DigitalOceanの管理画面から簡単に作成できる。OSはUbuntu 22.04 LTS x64を選び、月額6ドルからの「ベーシックプラン」で十分動作する。サーバーへのアクセス方法はいくつかあるが、初心者にはDigitalOceanの管理画面から直接アクセスできる「Webコンソール」が最も簡単だろう。サーバーに接続したら、最初の作業としてシステムを最新の状態に保ち、必要なツールをインストールする。具体的には、apt update && apt upgrade -yというコマンドでシステムを更新し、apt install -y curl wget git nanoでファイルダウンロードやテキスト編集に必要なツールを導入する。
次に、「DockerとDocker Composeのインストール」に進む。Dockerはアプリケーションをコンテナとして分離・実行するための技術で、Docker Composeはそのコンテナ群をまとめて管理するためのツールだ。evi-runはこれらのツールを使って簡単にデプロイできるように設計されている。evi-runのリポジトリをGitというツールでダウンロードし、ダウンロードしたディレクトリに移動したら、evi-runが提供する自動インストールスクリプトdocker_setup_en.shを実行する。これにより、DockerとDocker Composeが自動的に設定される。
Dockerのインストールが完了したら、「evi-runの設定」を行う。これは、先ほど用意したAPIキーなどをシステムに教えてあげる作業だ。まず、サンプル設定ファイル.env.exampleを.envという名前にコピーし、この.envファイルを編集する。TELEGRAM_BOT_TOKENとAPI_KEY_OPENAIの欄に、あなたが取得した実際のキーを慎重に貼り付ける。次に、config.pyというメイン設定ファイルも編集する。ここでは、あなたがシステム管理者であることを示すADMIN_IDにあなたのTelegramユーザーIDを設定し、TYPE_USAGEを最初はprivate(プライベートモード)に設定してテスト運用を開始するのがおすすめだ。これにより、あなた以外のユーザーはボットを使えなくなり、安心して機能を確認できる。これらのファイルはnanoというシンプルなテキストエディタで編集し、Ctrl+X、Y、Enterの順にキーを押して保存する。
設定が完了したら、いよいよ「システムのビルドと実行」だ。evi-runのディレクトリ内でdocker compose up --build -dというコマンドを実行すると、Docker Composeがevi-runを構成するすべてのサービス(ボット、データベースなど)を自動的に構築し、バックグラウンドで起動する。これにより、evi-runのAIシステムがVPS上で稼働し始める。
システムが起動したら、最後に「機能テスト」を行う。Telegramアプリを開き、あなたが作成したevi-runボットを検索して、/startコマンドを送信してみよう。ボットからの応答があれば、システムは正しく動作している証拠だ。さらに、「こんにちは、調子はどうですか?」のような簡単なメッセージを送って、AIが応答するかどうかを確認する。
evi-runの運用中に役立つコマンドもいくつかある。例えば、設定を変更したり、新しいコードを反映させたりした後にシステムを再起動したい場合は、docker compose downで一度システムを停止し、その後docker compose up --build -dで再構築・再起動する。システムを完全に停止したい場合はdocker compose downを実行すればよい。また、システムに何らかの問題が発生した場合や、内部の動作状況を確認したい場合は、docker compose logs -fというコマンドで全てのサービスのログをリアルタイムで表示できるし、docker compose logs -f botのように特定のサービス(例:ボットサービス)のログだけを見ることも可能だ。
これらの手順を全て完了すれば、あなた専用のマルチエージェントAIシステムevi-runがVPS上で完全に機能するようになる。システムエンジニアを目指すあなたにとって、これはAIシステムのデプロイと運用に関する貴重な経験となるだろう。ここから、さらに詳細な設定や、自分だけのAIエージェントを構築する段階へと進んでいくことになる。