【ITニュース解説】15 ways your website loads from Google Search and how to measure each one
2025年09月06日に「Dev.to」が公開したITニュース「15 ways your website loads from Google Search and how to measure each one」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
Google検索からのWebサイト読み込みには、クリックで読み込む以外にも、事前にページを読み込む「プリフェッチ」など15種類以上の方法がある。ページ全体の事前読み込みで高速化するSXGや、モバイル特化のAMPなど多様な技術があり、それぞれ速度特性が異なる。これらの読み込み方を理解し、適切に測定することで、サイトの表示速度改善に役立つ。
ITニュース解説
この記事では、Google検索からWebサイトを訪れる際の、様々なページの読み込み方法と、その計測方法について解説する。システムエンジニアを目指す初心者にも分かりやすく、それぞれの技術がどのように動作し、どのような影響があるのかを説明する。
まず、基本的なページの読み込み方法として、ユーザーがリンクをクリックした際にHTMLを取得し、その後CSS、画像、フォントなどの必要なリソースを読み込む方法がある。これはシンプルだが、サーバーが遅い場合や過負荷状態にある場合、ユーザー体験が悪化する可能性がある。
次に、Googleはページの読み込みを高速化するために、プリフェッチという技術を利用している。これは、ユーザーが実際にリンクをクリックする前に、ページを事前にダウンロードしておくことで、クリック時の表示速度を向上させるものだ。プリフェッチには、Speculation Rulesという仕組みと、Google独自のプリフェッチプロキシが使用される。ただし、この方法ではHTMLのみがプリフェッチされ、CSSや画像などのリソースはプリフェッチされない。
さらに高度な技術として、Signed Exchanges(SXG)がある。SXGを実装することで、HTMLだけでなく、CSSや画像などのリソースもまとめてプリフェッチすることが可能になる。これにより、ユーザーがリンクをクリックした際に、即座にページが表示されるため、非常に高速な表示が実現できる。ただし、SXGはChromiumベースのブラウザでのみサポートされている。
また、Accelerated Mobile Pages(AMP)という技術も存在する。AMPはGoogleがプリレンダリングを行うため、ユーザーがクリックした際には、ページが完全にレンダリングされた状態で表示される。これは非常に高速な表示を実現するが、AMPにはHTMLやJavaScriptの使用に制限があり、自由度が低いというデメリットがある。また、AMPページはGoogleのサーバー上でホストされるため、URLがGoogleのドメインになるという問題もある。
広告をクリックしてページにアクセスする場合、HTTP/302リダイレクトが使用され、クリックが記録される。このリダイレクト処理により、ページの読み込みに遅延が発生する。
SXGを利用する場合でも、様々な要因によってページの読み込み方法が変化する。例えば、リソースが全てプリフェッチされる場合もあれば、一部のリソースがプリフェッチされない場合もある。リソースが全てプリフェッチされない場合、ユーザーがページを訪れた際に、全てのリソースを再度ダウンロードする必要がある。また、GoogleのSXGキャッシュにページが存在しない場合、クライアントサイドのリダイレクトが発生し、遅延が生じる。
Speculation Rulesによるプリフェッチは、いくつかの条件が満たされた場合にのみ実行される。例えば、対象ページが検索結果の上位2件であるか、ユーザーがデスクトップでその結果にマウスオーバーした場合、ブラウザが対象WebサイトのCookieを持っていない場合、デバイスのメモリ、ネットワーク、バッテリーに十分な容量がある場合などに限られる。
新しいタブでページを開くと、プリフェッチされたSXGリソースは使用されず、AMPページもプリレンダリングやプリフェッチが行われない。一方で、Speculation Rulesによるプリフェッチは、新しいタブでも問題なく機能する。
ページ表示速度を改善する一般的な技術として、Early Hintsやエッジでのキャッシュがある。Early Hintsを使用すると、メインドキュメントが読み込まれる前に、ブラウザがリソースのフェッチを開始できる。エッジでHTMLをキャッシュすると、リソースの読み込みが即座に開始され、HTMLの利用可能時期が早まる。
ブラウザキャッシュもページの読み込み速度に影響を与える。ユーザーが過去に訪れたWebサイトの場合、ロゴなどのリソースがキャッシュされているため、読み込みが高速化される。
これらの様々なページの読み込み方法を計測するためには、JavaScriptライブラリを使用する。計測を行う際には、ユーザーがGoogleからアクセスしているか、ブラウザキャッシュが空であるか、ページが新しいタブで開かれていないかなどを確認する必要がある。また、SXGを使用している場合は、ブラウザがSXGをサポートしているかを確認する必要がある。ブラウザがSXGをサポートしているかは、Acceptヘッダーをチェックすることで確認できる。
これらの計測結果を基に、Webサイトのパフォーマンスを分析し、改善策を講じることが重要だ。