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【ITニュース解説】The Ultimate Guide to Open Table Formats: Iceberg, Delta Lake, Hudi, Paimon, and DuckLake

2025年09月25日に「Dev.to」が公開したITニュース「The Ultimate Guide to Open Table Formats: Iceberg, Delta Lake, Hudi, Paimon, and DuckLake」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

データレイクはオープンテーブルフォーマットにより、データベースのような信頼性の高い機能(ACID、スキーマ進化、タイムトラベル)を持つ。Iceberg, Delta Lake, Hudi, Paimon, DuckLakeなどの種類があり、データ活用目的に合わせ最適なフォーマットを選ぶことが重要だ。

ITニュース解説

データレイクが普及する現代において、その基盤を支える重要な技術の一つがオープンテーブルフォーマットである。これは、大量のデータを安価に保存できる「データレイク」に、従来のデータベースが持っていたような「信頼性」や「管理のしやすさ」を付加するための技術だ。システムエンジニアを目指す初心者にとって、データレイクハウスという概念とともに、このオープンテーブルフォーマットは今後のデータ基盤を理解する上で不可欠な要素となる。

従来のデータレイクは、CSVやJSON、Parquetといったファイル形式でデータをそのまま保存していたため、非常に柔軟で拡張性も高かった。しかし、これにはいくつかの大きな課題があった。例えば、複数のプログラムが同時にデータを書き込むと、データが壊れたり一部しか書き込まれなかったりする「トランザクションの信頼性」が保証されなかった。また、テーブルの構造(スキーマ)を変更する際に手間がかかったり、過去の時点のデータを簡単に確認できなかったり、特定の行を更新・削除することが難しかったりした。これらの課題は、データレイクをただの「ファイルの保管庫」から、より高度な分析やアプリケーションに利用できる「データレイクハウス」へと進化させる必要性を生み出した。オープンテーブルフォーマットは、この課題を解決するために登場した。

オープンテーブルフォーマットが提供する主要な機能はいくつかある。まず、ACIDトランザクションにより、複数の処理が同時に行われてもデータの整合性と信頼性が保たれる。これは、まるで銀行の預金残高が狂わないようにする仕組みに似ている。次に、スキーマ進化によって、テーブルに新しい列を追加したり、既存の列の名前を変えたりしても、古いアプリケーションが壊れずに動き続けることができる。これは、柔軟なデータモデル変更を可能にする。また、タイムトラベル機能により、過去の特定の時点のデータを参照できるため、データの誤りを修正したり、過去の分析を再現したりする際に役立つ。さらに、メタデータ(データそのものではなく、データの構造や場所、履歴などの情報)を活用して、効率的なデータ検索や高速なクエリ実行を実現する。そして、行レベルでのデータの更新や削除が可能になり、これは従来のデータレイクでは困難だった。最後に、様々なデータ処理エンジン(Spark、Flink、Trinoなど)から同じテーブルにアクセスできる「マルチエンジン相互運用性」も重要な特徴である。

主要なオープンテーブルフォーマットには、Apache Iceberg、Delta Lake、Apache Hudi、Apache Paimon、そして比較的新しいDuckLakeの5つがある。これらはそれぞれ異なる背景と目的を持って開発され、特徴や得意分野が異なる。

Apache Hudiは、2016年にUberで開発された先駆者で、データレイク上での行レベルでの更新(アップサート)や削除、増分処理(変更されたデータのみを抽出する)を可能にした最初のフォーマットの一つだ。これにより、リアルタイムに近いデータ更新パイプラインの構築が可能になった。Hudiは、データを上書きして更新する「Copy-on-Write (COW)」モードと、更新内容をログファイルに追記し読み込み時に統合する「Merge-on-Read (MOR)」モードを使い分けることができる。

Delta Lakeは、2017年から2018年にかけてDatabricks社が開発し、Sparkとの深い統合を特徴とする。その核となるのは「_delta_log」と呼ばれるトランザクションログで、全てのデータの追加、変更、削除の履歴を記録する。これにより、データの信頼性とタイムトラベル、そしてバッチ処理とストリーミング処理の統一を実現し、「レイクハウス」という概念を広める上で中心的な役割を果たした。

Apache Icebergは、2018年にNetflixで誕生し、Hiveテーブルの抱えていた大規模データにおける課題(スキーマ変更の難しさ、ディレクトリ検索の遅さ)を解決するために設計された。スナップショットとマニフェストという階層的なメタデータ構造を採用しており、非常に大規模なデータセットでも高速なクエリ計画と信頼性の高いデータ管理を可能にする。Netflix、Apple、LinkedInなど、多くの大手企業で採用され、オープンテーブルフォーマットの事実上の標準となりつつある。

Apache Paimonは、2022年にAlibabaのFlinkエコシステムから生まれ、ストリーミング処理を最優先に設計された。データベース内部で使われるLSM(Log-Structured Merge)ツリーという構造から着想を得ており、高頻度な行レベルの更新や、リアルタイムに近いデータ読み込みに最適化されている。IoTデータや変更データキャプチャ(CDC)のような、常にデータが流れてくるような環境での利用に適している。

DuckLakeは、2025年にDuckDBとMotherDuckのチームによって発表された最も新しいフォーマットだ。これまでのフォーマットがファイルベースでメタデータを管理していたのに対し、DuckLakeは全てのメタデータをリレーショナルデータベース(SQLデータベース)に保存するという斬新なアプローチを取る。これにより、メタデータの管理がシンプルになり、コミットが高速化され、さらには複数のテーブルにまたがるトランザクション(マルチテーブルアトミシティ)も容易になる。

これらのフォーマットを比較すると、メタデータ管理のアーキテクチャ、行レベルの変更戦略、エコシステムサポート、そして採用トレンドに違いが見られる。

メタデータアーキテクチャでは、Icebergが階層的なスナップショットとマニフェスト、Delta Lakeがシンプルなトランザクションログ、Hudiがコミットタイムライン、PaimonがLSMツリー、DuckLakeがSQLデータベースを利用する。

行レベルの変更戦略では、IcebergとDelta Lakeは基本的には「Copy-on-Write(COW)」で、更新時にファイルを丸ごと書き換える方式だが、最近では削除ファイルを活用して「Merge-on-Read(MOR)」に近い柔軟性も持つ。HudiはCOWとMORのモードを選べ、PaimonはLSMツリーの特性上、本質的にMORである。DuckLakeはCOWだが、SQLベースのメタデータにより高速なコミットが可能だ。

エコシステムサポートは、IcebergがSpark、Flink、Trino、Presto、様々なクラウドサービスと幅広い互換性を持つことで最も広範に採用されている。Delta LakeはDatabricks/Sparkエコシステムで圧倒的な強みを発揮する。HudiはSpark、Hive、Presto、そしてAWSのサービスと密接に連携し、特にCDCと増分処理の分野で利用される。PaimonはFlinkとの統合が深く、ストリーミングデータ処理に特化している。DuckLakeはまだ新しいため、主にDuckDBを中心とした利用が想定されるが、その簡潔さから将来的な広がりが期待される。

採用トレンドを見ると、Icebergはオープンで中立的な標準として業界全体での採用が進んでいる。Delta LakeはDatabricksを利用する企業で引き続き主流だ。Hudiは、低遅延での増分データ取り込みやCDCの分野でニッチながらも堅実な地位を築いている。Paimonは、リアルタイム分析の需要増加に伴い、Flinkコミュニティを中心に急速に注目を集めている。DuckLakeは、メタデータ管理の簡素化という新しい視点を提供し、開発者フレンドリーなデータレイクハウス構築を目指すチームから関心を集めている。

結局のところ、どのオープンテーブルフォーマットを選ぶかは、利用するデータ処理エンジン、データの種類と量、必要なリアルタイム性、そして組織の技術スタックや運用上の優先順位によって異なる。広範な互換性と実績を求めるならIceberg、Databricks/Spark環境ならDelta Lake、リアルタイムに近い増分処理やCDCならHudi、ストリーミングファーストな環境でFlinkを使うならPaimon、そしてシンプルさとSQLベースのメタデータ管理に魅力を感じるならDuckLakeが選択肢となるだろう。

オープンテーブルフォーマットの登場により、データレイクは単なるファイル置き場ではなく、高い信頼性と柔軟性、そして高度な分析能力を兼ね備えた「データレイクハウス」へと進化を遂げた。システムエンジニアを目指す上で、この基盤技術の理解は、今後のデータ駆動型社会を支える上で非常に重要である。これらのフォーマットは互いに影響し合いながら進化を続けており、将来的にはさらなる相互運用性の向上や機能の収斂が進むことが予想される。

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