【ITニュース解説】How to Fix "Request Entity Too Large" Error in Nginx

2025年09月09日に「Dev.to」が公開したITニュース「How to Fix "Request Entity Too Large" Error in Nginx」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

WebサーバーNginxで大きなファイルをアップロードした際に「413 Request Entity Too Large」エラーが出ることがある。これは初期設定でサイズが1MBに制限されているためだ。設定ファイルに`client_max_body_size 100M;`のように追記し上限を上げることで解決できる。

ITニュース解説

Webアプリケーションを開発し、ファイルをアップロードする機能を実装した際に「413 Request Entity Too Large」というエラーに直面することがある。このエラーは、画像や動画といった比較的サイズの大きなファイルをアップロードしようとしたり、大量のデータを含むフォームを送信したりする際に発生しやすい。エラーメッセージは「リクエストの実体が大きすぎる」という意味であり、ユーザーのブラウザからWebサーバーへ送信されようとしているデータが、サーバー側で定められた許容サイズの上限を超過していることを示している。これはプログラムのバグではなく、Webサーバーが意図的に設けている制限によって引き起こされる正常な挙動である。

この「413 Request Entity Too Large」エラーの多くは、Webサーバーソフトウェアとして広く利用されているNginx(エンジンエックス)の設定に起因する。Nginxは、サーバーへの過剰な負荷を未然に防ぐための安全機能として、クライアントから受け付けるリクエストのサイズにデフォルトで上限を設けている。具体的には、HTTPリクエストの本体部分である「リクエストボディ」のサイズが、標準設定では1メガバイト(1MB)に制限されている。ファイルアップロードで送信されるファイルデータや、フォームで送信される長文のテキストデータなどは、このリクエストボディに含まれる。そのため、1MBを超えるデータを送信しようとすると、Nginxがそのリクエストを拒否し、クライアントに対して413エラーを返す仕組みになっている。これは、悪意のある第三者が巨大なデータを送りつけてサーバーのリソースを消費させるような攻撃からシステムを保護するための重要な機能だが、通常のアプリケーション利用において正当な要求まで妨げてしまうことがある。

この問題を解決するには、Nginxの設定ファイルを直接編集し、リクエストボディの最大許容サイズをアプリケーションの要件に合わせて引き上げる必要がある。まず、サーバーにSSHなどで接続し、コマンドラインインターフェースを通じてNginxのメイン設定ファイルである/etc/nginx/nginx.confを編集する。このファイルはシステムの根幹に関わるため、編集には管理者権限が必須であり、通常はsudoコマンドを付けてテキストエディタを起動する。ファイルを開いたら、httpというキーワードで囲まれたブロックを探す。このhttpブロックは、NginxがWebサーバーとして動作する上での全体的なルールを定義するセクションである。このブロック内にclient_max_body_sizeという設定項目を追記、または既存の場合はその値を変更する。例えば、最大100メガバイトまでのアップロードを許可したい場合は、client_max_body_size 100M;と記述する。この設定は、より適用範囲を限定することもできる。特定のWebサイトだけにこの設定を適用したい場合は、httpブロック内にある該当のserverブロック内に記述する。さらに、サイト内の一部のURL、例えば/uploadというパスに対してのみ上限を緩和したい場合は、serverブロック内のlocationブロックに記述することが望ましい。このように適用範囲を絞ることで、不必要に大きなリクエストを許可する範囲を最小限に抑え、セキュリティを向上させることができる。設定の記述が完了したら、ファイルを保存してエディタを終了する。

設定ファイルを保存しただけでは、変更内容はまだNginxの動作に反映されない。変更を有効化するには、いくつかのコマンドを実行する必要がある。まず、変更した設定ファイルに文法的な誤りがないかを確認することが極めて重要だ。記述ミスがあるとNginxが正常に起動しなくなる可能性があるため、sudo nginx -tというコマンドで構文チェックを行う。「syntax is ok」といったメッセージが表示されれば、設定ファイルに問題はない。もしエラーが報告された場合は、表示されたエラーメッセージを参考に設定ファイルを修正する。構文チェックを通過したら、最後にsudo systemctl reload nginxコマンドを実行し、Nginxに新しい設定を再読み込みさせる。reloadコマンドは、Webサーバーのプロセスを完全に停止させることなく、稼働させたまま設定を適用できるため、サービスを一時的に中断させるダウンタイムを発生させずに変更を反映させることが可能だ。このコマンドが正常に実行されれば、client_max_body_sizeで指定した新しい上限値が適用され、「413 Request Entity Too Large」エラーは解消される。エラーの原因を理解し、設定ファイルの各項目がもたらす影響を把握した上で、適切な手順を踏んで対処することは、安定したシステム運用に不可欠なスキルである。

【ITニュース解説】How to Fix "Request Entity Too Large" Error in Nginx | いっしー@Webエンジニア