【ITニュース解説】Built gh-pm: A GitHub CLI Extension to Manage GitHub Projects with LLMs
2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「Built gh-pm: A GitHub CLI Extension to Manage GitHub Projects with LLMs」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
gh-pmは、GitHub CLIの拡張機能で、GitHub Projectsの管理を効率化する。LLMと連携し、自然言語で課題の作成、更新、分割、トリアージなどを自動化する。複雑な操作を隠し、システムエンジニアのプロジェクト運営を簡単にするツールだ。
ITニュース解説
システム開発の現場では、プロジェクトの進捗を管理することが非常に重要になる。GitHub Projectsは、ソフトウェア開発でよく使われるGitHub上でプロジェクト管理を行うための強力なツールだが、実際の運用ではいくつかの課題に直面することがある。今回登場した「gh-pm」は、このGitHub Projectsの管理をより効率的で、そして将来的には人工知能(AI)の力を借りて自然言語で操作できるようにするツールとして注目されている。
gh-pmは、GitHubが提供するコマンドラインインターフェース(CLI)の拡張機能として開発された。CLIとは、パソコンの画面に直接文字を打ち込んで操作する仕組みのことで、開発者にとって非常に身近なツールだ。GitHub CLIは、GitHubでの様々な操作をコマンド一つで実行できる便利なツールであり、gh-pmはその機能をさらに拡張する。
なぜgh-pmが必要とされたのか。GitHub Projectsのバージョン2(v2)は、柔軟なフィールド設定や強力なクエリ、自動化機能を持つ優れた基盤である。しかし、実際に使ってみると、例えば新しいイシュー(課題やタスク)をプロジェクトに割り当てる作業が面倒だったり、頻繁なステータス更新や情報変更に手間がかかったりすることがある。また、GitHub Projectsの詳細な操作には「GraphQL」という複雑なクエリ言語を使う必要があり、これを日常的に記述するのは多くの開発者にとって負担となっていた。gh-pmは、これらの課題を解決し、より直感的で簡単な方法でプロジェクトを管理できるようにすることを目指している。
gh-pmの導入は非常に簡単だ。GitHub CLIがインストールされている環境であれば、特定のコマンドを実行するだけでgh-pmをインストールできる。インストール後、まず最初に行うのは、プロジェクトの設定ファイルである「.gh-pm.yml」の生成だ。このファイルは、プロジェクトで使用する「ステータス」や「優先度」といったフィールドの名前を定義し、それをgh-pmコマンドで分かりやすい短縮形として使えるようにする役割を果たす。例えば、「Status」フィールドの「Backlog」を「backlog」という短い名前で扱えるようになるため、コマンド入力の手間が省ける。
具体的な機能として、gh-pmを使えば、プロジェクト内のイシューの作成や更新が格段に楽になる。例えば、「新しい認証機能を実装する」というイシューを優先度P1(中程度の優先度)で、かつ「backend」というラベルを付けて作成したい場合、通常ならGitHubのWebインターフェースで複数の項目を入力する必要があるが、gh-pmではたった一行のコマンドでこれを実現できる。また、すでに存在するイシューのステータスを変更したい場合も、「イシュー番号123を『進行中』の状態にする」といった簡単なコマンドで操作が完了する。
さらに便利なのが、まだプロジェクトに割り当てられていないイシューを取り込む「Intake」機能だ。例えば、「bug」ラベルが付いているにも関わらず、まだどのプロジェクトにも追加されていないイシューを自動的に見つけ出し、それらをプロジェクトの「バックログ」に追加し、優先度をP2(低優先度)に設定するといった一連の作業を一括で実行できる。この機能は、.gh-pm.ymlファイルで詳細なルールを定義でき、特定のイシューに対してはステータスを対話形式で確認しながら設定することも可能だ。これにより、多くのイシューを効率的にプロジェクトに組み込むことができる。
大きなイシューを小さなタスクに分割する「Split」機能も提供される。これは、親となるイシューの本文に書かれたチェックリスト項目をそれぞれ独立した子イシューとして生成したり、AIが生成したタスクリストのMarkdownファイルから子イシューを作成したり、あるいは直接リスト形式で複数のタスクを指定して子イシューを一度に作成したりできる機能だ。これにより、複雑なタスクを細分化し、管理しやすくするプロセスが自動化される。
プロジェクト管理では、定期的な整理整頓、つまり「トリアージ」が欠かせない。gh-pmはこのトリアージ作業も効率化する。.gh-pm.ymlに「7日以上更新がないイシューには『stale』(古くなった)というラベルを自動で付ける」といったルールを定義しておけば、そのルールに基づいて一括でイシューを処理できる。また、優先度が設定されていないすべてのイシューに対して、ユーザーが一つずつ対話形式で優先度を設定するといった柔軟な処理も可能だ。これにより、プロジェクトの状態を常に健全に保つ手助けとなる。
gh-pmのもう一つの重要な特徴は、その出力形式の柔軟さにある。gh-pmで取得したイシューリストなどの情報をJSON形式やCSV形式で出力できるため、他のツールやスクリプトとの連携が非常に容易になる。特に、これは大規模言語モデル(LLM)との連携を想定しており、生成されたデータを使ってLLMが次のアクションを決定したり、より高度な分析を行ったりすることが可能になる。
そして、gh-pmが最も輝くのは、LLMとの組み合わせだ。LLMとは、人間が使う自然な言葉を理解し、文章を生成したり、質問に答えたりするAIのことだ。現在のAI技術では、LLMに「未追跡のイシューをすべて自分に割り当てて」とか「優先度P1のタスクをすべて『進行中』に移動させて」といった指示を自然言語で与えると、LLMがgh-pmの適切なコマンドを生成し、それを実行できるようになってきている。gh-pmは、これらの指示を効率的に処理できるように設計されているため、将来的にはまるで人間と会話するような感覚でプロジェクト管理が行えるようになるだろう。.gh-pm.ymlで定義したショートハンドを使うことで、LLMが生成するコマンドもより短く、効率的になる。
もちろん、この理想的な連携はまだ進化の途上にある。現状では、LLMに対して「今作成したイシューの本文からgh pm split 123 --from=bodyコマンドを実行して」のように、具体的なコマンドを指示する必要がある場面も残っている。しかし、開発者はプロンプト(LLMへの指示文)や連携方法を改善し続けることで、GitHub ProjectsとLLMの組み合わせによる超強力なプロジェクト自動化の実現を目指している。
gh-pmは、日々のGitHub Projectsでの運用を簡素化し、複雑なGraphQLの知識を必要とせず、.gh-pm.ymlによる柔軟な設定を可能にし、そしてLLMとの自然言語による操作のために設計されたツールである。プロジェクト管理を「速く、安全に、そして明確に」行うための実践的なパートナーとして、今後ますますその価値を発揮していくことが期待される。この新しいツールを試してみて、フィードバックやアイデアを共有することで、その進化に貢献することもできる。