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【ITニュース解説】I Built Nabsun: An Open-Source AI Browser That Works in Your Real Tabs

2026年09月25日に「Dev.to」が公開したITニュース「I Built Nabsun: An Open-Source AI Browser That Works in Your Real Tabs」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Nabsunは、ブラウザにAIアシスタントを内蔵したオープンソースの新しいWebブラウザだ。開いているタブの情報を理解し、複数タブを比較したり、ページの要約やフォーム入力といった作業をAIが直接手伝い、開発作業の効率化を支援する。

ITニュース解説

現代のシステムエンジニアを目指す皆さんにとって、日々の情報収集や作業効率化は非常に重要だ。インターネット上で情報を探し、複数の資料を比較し、フォームに入力するといった作業は、開発の現場で頻繁に発生する。しかし、そこで「AIアシスタント」を使おうとすると、今開いているブラウザのコンテキスト(状況)をAIアシスタントに伝えるために、内容をコピー&ペーストしたり、スクリーンショットを撮ったりといった手間が生じがちだ。この手間は、作業の流れを分断し、集中力を途切れさせてしまう原因となる。

「Nabsun(ナブサン)」は、このような「AIアシスタントとブラウザ作業の間のギャップ」を埋めるために開発された、オープンソースのAIブラウザだ。Nabsunは、普段皆さんが使っているブラウザの「タブ」の中でAIアシスタントが直接機能するように設計されている。これにより、今見ているウェブページの内容をAIに読ませたり、複数のタブにまたがる情報を比較させたり、さらにはブラウザの機能を使って特定のタスクを完了させたりすることが、今開いているセッション内でシームレスに行えるようになる。つまり、作業が行われている「その場所」でAIが支援してくれるというわけだ。

Nabsunは、Google Chromeの基盤技術である「Chromium(クロミウム)」と、ウェブ技術を使ってデスクトップアプリケーションを作るためのフレームワーク「Electron(エレクトロン)」で構築されている。これは、多くのウェブブラウザやデスクトップアプリで使われている実績のある技術だ。AIモデルに関しては、Nabsunに内蔵されたローカルモデルを利用できるだけでなく、皆さんが普段使っているクラウドAIサービス(例えばAnthropicやOpenAIなど)と接続したり、Ollamaのような別のローカルAI環境を設定したりすることも可能だ。開発者向けのプレビュー版として公開されており、ソースコードは自由に利用・改変できるMITライセンスの下で提供されている。

なぜ、既存のブラウザではなく、新たにブラウザを作る必要があったのだろうか。その理由は、ブラウザこそがAIアシスタントが必要とする「コンテキスト」の多くを既に持っているからだ。皆さんが読んでいるページ、比較している複数のタブ、ログイン済みのアプリケーションの状態など、これらすべてがブラウザの中に存在する貴重な情報だ。これらを別々のチャットウィンドウに移動させることは、情報のコピー、AIからの回答の取得、ブラウザへの切り替え、そしてその回答を手動でのクリックや入力に「翻訳」する手間を生む。Nabsunでは、AIアシスタントがタブのすぐ横に配置され、ブラウザ自体がページを読み取るツール、アクションを実行するツール、そしてユーザーの承認を求めるコントロールを提供する。これにより、AIが作業を進める様子を同じタブ内で確認し、必要であればいつでも手動で引き継ぐことができるのだ。コンテキスト、アクション、そしてユーザーによるコントロールが一つになることで、より効率的な作業が可能になるという考え方だ。

NabsunのAIアシスタントは、具体的に何ができるのだろうか。Ctrl+Shift+Aキーを押すだけでアシスタントを起動できる。現在のページの内容について質問するだけでなく、複数のタブを巻き込むような複雑なタスクも指示できる。例えば、「このドキュメントを要約して、セットアップ要件を教えて」と尋ねれば、開いているページの内容を理解し、要点をまとめてくれる。複数のタブを開いて「これらのタブのオプションを比較して、表にして各情報源にリンクして」と指示すれば、異なるページの情報を比較し、整理してくれるだろう。他にも、ウェブページ上のテーブルから特定の情報を抽出して構造化したり、フォームに内容を自動で入力させたり(ただし、送信前には停止する)、特定の質問に対する関連ドキュメントを探して要約させたりといったタスクが考えられる。アシスタントは、ページの「読み取り」だけでなく、「クリック」「入力」「オプション選択」「スクロール」「ページ遷移」といった実際のブラウザ操作も実行可能だ。もし判断に迷うことがあれば、ユーザーに確認を求めてくる。もちろん、タブ、ブックマーク、履歴、ダウンロード、セッション復元、暗号化されたパスワード保存など、日常的なブラウザとしての基本的な機能も備えている。

開発者にとって特に興味深いのは、NabsunのAIアシスタントがウェブページをどのように認識しているかという点だ。Nabsunは、ウェブページのアクセシビリティ情報から、そのページの「アウトライン」を作成する。これにより、ボタンや入力フィールドなどの操作可能な要素には、AIエージェントが「クリック」や「タイプ」などのツールで利用できる「不透明な参照」が与えられる。基本的な作業の流れは、「ページを読み取る → 操作したい要素を選択する → アクションを要求する → 承認設定(必要であればユーザーの許可)を適用する → アクションを実行する → 更新されたページを再度読み取る」というループで進む。Nabsunは、古い参照や要素の識別子の変更があった場合には、それを拒否して誤ったターゲットに操作が行われるのを防ぐ。これにより、AIエージェントは画面上の座標に頼ることなく、構造化された方法でウェブページと安全にやり取りできる。ただし、iframeやshadow-rootといった特定のウェブ技術への対応には限界があり、全てのウェブサイトで完璧に動作するわけではない点には注意が必要だ。

AIモデルの選択肢が複数ある点もNabsunの特長だ。Nabsunはブラウザツールと、そのツールを使うAIモデルを分離して考える。 一つは「内蔵のローカルモデル」だ。Qwen3 1.7Bというモデルが、アカウント登録やAPIキーなしで、皆さんのPCのCPU上で動作する。これは簡単なタスクに適しており、インターネット接続がなくても利用できる。 次に、「自分のローカル環境」のAIモデルと接続することも可能だ。OllamaなどのローカルAI実行環境を設定して、そこで動くモデルを利用できる。 さらに、「クラウドAPI」として、AnthropicやOpenAIなどのサービスをNabsunの設定から直接設定できる。これにより、高性能なクラウドAIモデルの能力をNabsun内で利用できる。 また、「既存のアシスタントアカウント」として、CodexやClaude Codeを拡張機能経由で接続することも可能だ。これにより、既に利用している開発者向けAIサービスとNabsunを連携させられる。 ローカルモデルがバンドルされていることのメリットは、すぐに使い始められる点だ。複雑な調査や一連のアクションには、より高性能なクラウドモデルが有利になることもある。

Nabsunは、MCP(Model Control Protocol)サーバーという機能も提供しており、これにより外部のエージェントがNabsunのブラウザツールを皆さんの既存のタブに対して利用できる。例えば、開発ワークフローに組み込まれたAIアシスタントが、定義されたインターフェースを通じてNabsunブラウザにアクセスし、作業を手伝うことが可能になる。また、Nabsun自体も他のMCPサーバーからのツールを利用したり、独自のプラグインを読み込んだり、一般的なChrome拡張機能(部分的に)を読み込んだりする機能も持っている。

AIアシスタントが皆さんのブラウザセッション内で動作するということは、プライベートな情報や認証済みサービスにアクセスする可能性があるため、セキュリティとアクセス制御が非常に重要になる。Nabsunでは、デフォルトでページ内容の「読み取り」ツールは自動で実行されるが、「クリック」「入力」「ページ遷移」といった実際の操作や、ページ内のコード実行にはユーザーの「承認」が必要となる。個別のツールに対する許可設定や、全てを自動で実行させる「Autopilot(オートパイロット)」機能で、これらの設定を変更できる。アプリケーションのユーザーインターフェースとウェブページは、セキュリティのために異なる分離された環境で動作し、アクションのターゲットは承認前に捕捉され、実行前に再度検証される。 しかし、これにも限界があることを理解しておく必要がある。例えば、悪意のあるウェブページからの指示がAIモデルに影響を与える「プロンプトインジェクション」のリスクは残る。また、パスワードやワンタイムコードの入力フィールドへの自動入力はブロックされ、これらがAIに構造化された形で抽出されることもない。プラグインやMCPサーバーは信頼されたコードとして扱われ、サンドボックス化されないため、実行されるコードの信頼性には注意が必要だ。「停止」機能は保留中の作業をキャンセルするが、既に完了したアクションを元に戻すことはできない。Nabsunはまだ独立したセキュリティ監査を受けていないため、利用者はこの点を認識しておくべきだ。

Nabsunがオープンソースであり、MITライセンスで提供されていることにも重要な意味がある。ブラウザ内のAIアシスタントは、プライベートな文書、社内アプリケーション、そして認証済みのセッションに遭遇する可能性がある。そのため、そのソフトウェアがどのようにこれらの情報を取り扱うのかを、利用者が実際に検査できるようにすべきだという考えに基づいている。ソースコードが公開されていることで、「どのコンテキストがAIモデルに送られるのか」「認証情報はどこに保存されるのか」「どのアクションに承認が必要なのか」「Autopilotを有効にしたときに何が変わるのか」といった具体的な疑問に対して、コードを直接見て検証できる。オープンソースであることは、ソフトウェアを自動的に安全にするわけではないが、その実装がレビューされ、批判され、改善される道を開く。また、MITライセンスは、開発者がNabsunをフォークして独自の変更を加えたり、そのツールを改変したり、インターフェースを調整したり、プロジェクトの一部を他のプロジェクトで再利用したりすることを自由に許可する。これは、AIエージェントのツールを開発する人々が、Nabsunの実装と協力して作業できることを意図している。

現在のNabsunはまだ初期段階のプロジェクトであり、いくつかの制限がある。例えば、自動更新機能、プロファイル同期、プライベートブラウジングモードはまだ実装されていない。Windowsビルドは署名されておらず、macOSビルドも一時的な署名しかされていない。Linux向けのパッケージングもまだサポートされていない。内蔵のローカルモデルはシンプルなタスクには十分だが、複雑で長いタスクには力不足な場合がある。また、企業向けの管理ポリシー、中央集中型のアクション監査ログ、プラグインのサンドボックス化といった機能もまだない。 しかし、皆さんはGitHub Releasesから入手できるビルドをダウンロードして、すぐに試すことができる。Nabsunをダウンロードする際には、内蔵モデルが含まれているため、ファイルサイズは約1.4GBになる。ダウンロードしたファイルが正しいか確認するため、提供されているチェックサム(SHA256SUMS.txt)と照合することをお勧めする。Node.jsやnpm、Gitがインストールされていれば、ソースコードからビルドして実行することも可能だ。 Nabsunを起動したら、公共のドキュメントページを開き、Ctrl+Shift+Aを押して、「このページを要約して、前提条件を特定し、次に読むべきセクションにリンクして」と尋ねてみよう。次に、二つのタブを開いて比較するタスクも試してみる価値がある。最初は、結果が自分で簡単に確認できるようなタスクから始めてみるのが良いだろう。もしこのプロジェクトに貢献したいのであれば、コントリビューターガイドが最初の出発点となる。ウェブサイトでの再現可能な障害報告、より明確な権限フローの提案、ページツールの改善に関するフィードバックなど、あらゆる貢献が歓迎されている。

皆さんは、ブラウザを使ったどんなタスクをAIアシスタントに任せたいだろうか。そして、そのAIが実際にアクションを起こす前に、何を確認できれば安心できるだろうか。Nabsunは、AIとブラウザの新しい関係を探る、興味深い一歩と言えるだろう。

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