【PHP8.x】getTraceメソッドの使い方

getTraceメソッドの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年10月24日

基本的な使い方

getTraceメソッドは、DateMalformedPeriodStringExceptionクラスに属し、例外が発生した時点でのプログラムの実行履歴（スタックトレース）を取得するメソッドです。スタックトレースとは、プログラムがどのような順序で関数を呼び出し、どのファイルや行で処理を実行してきたかを示す詳細な情報のことです。

このメソッドを使用することで、日付期間を表す文字列の解析に失敗した際に発生するDateMalformedPeriodStringExceptionという例外の原因を特定する手助けとなります。例えば、どのファイル内のどの行にある関数が、誤った形式の日付期間文字列を処理しようとしたのか、その呼び出し元の関数は何だったのか、といった情報を具体的に把握できます。

getTraceメソッドは、スタックトレースの情報を配列として返します。この配列の各要素は、関数呼び出し一つ一つに関する詳細なデータを含んでおり、具体的にはファイル名、行番号、呼び出された関数名、所属するクラス名、引数などが含まれます。これらの情報は、プログラムのデバッグ作業において、問題の原因箇所を効率的に見つけ出すために非常に有用です。システムエンジニアを目指す方にとって、このメソッドの出力は、プログラムの処理の流れを追いかけ、エラーの発生源を突き止めるための重要な手がかりとなります。

構文(syntax)


1<?php
2$exception = new DateMalformedPeriodStringException("Invalid period string format provided.");
3$traceArray = $exception->getTrace();
4?>

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

array

このメソッドは、例外発生時の実行トレース情報（呼び出し履歴など）を配列形式で返します。

サンプルコード

PHP DateMalformedPeriodStringExceptionのgetTrace()とgetTraceAsString()を取得する


1<?php
2
3try {
4    // DatePeriod を作成しようとして、不正な期間文字列を渡す
5    $period = new DatePeriod('2024-01-01', 'invalid period', '2024-01-10');
6} catch (DateMalformedPeriodStringException $e) {
7    // 例外をキャッチ
8    echo "例外が発生しました: " . $e->getMessage() . "\n";
9
10    // getTrace() メソッドを使用して、スタックトレースを取得
11    $trace = $e->getTrace();
12
13    // スタックトレースを出力 (デバッグ用)
14    echo "スタックトレース:\n";
15    print_r($trace);
16
17    // getTraceAsString() を使用して、スタックトレースを文字列として取得
18    $traceAsString = $e->getTraceAsString();
19
20    // スタックトレースを文字列として出力 (ログ出力などに便利)
21    echo "スタックトレース (文字列):\n";
22    echo $traceAsString . "\n";
23}
24
25?>

このサンプルコードは、PHP 8における DateMalformedPeriodStringException クラスの getTrace メソッドの使い方を示しています。DateMalformedPeriodStringException は、DatePeriod のコンストラクタに不正な期間文字列が渡された場合に発生する例外です。

サンプルコードでは、まず try-catch ブロックを使用し、不正な期間文字列を使って DatePeriod オブジェクトを生成しようとしています。DateMalformedPeriodStringException が発生した場合、catch ブロックが実行されます。

catch ブロック内では、getTrace() メソッドを呼び出してスタックトレースを取得しています。getTrace() メソッドは引数を取りません。戻り値は配列形式のスタックトレース情報です。この配列には、例外が発生した場所までの関数呼び出しの履歴が記録されています。

取得したスタックトレースは、print_r() 関数を使って画面に出力することで、デバッグに役立てることができます。また、getTraceAsString() メソッドを使用することで、スタックトレースを文字列として取得できます。文字列形式のスタックトレースは、ログファイルへの出力などに適しています。

DateMalformedPeriodStringExceptionクラスのgetTraceメソッドとgetTraceAsStringメソッドに関する注意点です。getTraceは配列形式でスタックトレースを返しますが、getTraceAsStringは文字列形式で返します。デバッグ時はprint_rでgetTraceの結果を確認し、ログ出力時はgetTraceAsStringを使うと便利です。スタックトレースには機密情報が含まれる場合があるので、本番環境での出力は慎重に行ってください。例外処理の範囲を適切に設定し、不要な情報まで出力しないように注意が必要です。また、これらのメソッドは例外発生時のデバッグを支援するものであり、通常の処理フローで使用するものではありません。