【PHP8.x】RFC822定数の使い方

RFC822定数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

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基本的な使い方

RFC822定数は、DateTimeクラスで使用される日付と時刻のフォーマットを表す定数です。具体的には、RFC 822で定義された日付と時刻の形式を文字列で指定するために使用されます。RFC 822は、インターネットメッセージ(電子メールなど)で使用される日付と時刻の標準形式の一つです。

この定数は、DateTimeオブジェクトを特定のRFC 822形式の文字列にフォーマットする際に、DateTime::format()メソッドの引数として渡されます。例えば、$dateTime->format(DateTime::RFC822)のように使用することで、DateTimeオブジェクトがRFC 822形式の日付と時刻を表す文字列に変換されます。

システムエンジニアを目指す初心者の方にとって、この定数は、異なるシステム間で日付と時刻の情報をやり取りする際に、一貫性のある形式を保証するために役立ちます。特に、電子メールのヘッダーや、インターネットプロトコルを通じて日付と時刻の情報を交換するアプリケーションを開発する際に、RFC 822形式が要求される場面で重要になります。DateTime::RFC822定数を使用することで、手動で複雑なフォーマット文字列を作成する手間を省き、コードの可読性と保守性を向上させることができます。

構文(syntax)

1DateTime::RFC822

引数(parameters)

戻り値(return)

string

DateTime::RFC822は、RFC 822形式の文字列を表す定数です。

サンプルコード

PHP RFC822 日付とアドレス解析

1<?php
2
3/**
4 * RFC 822形式の日付とメールアドレスリストの処理をデモンストレーションします。
5 *
6 * この関数は、PHPのDateTime::RFC822定数を使って現在の日付をRFC 822形式で表示し、
7 * imap_rfc822_parse_adrlist関数を使ってRFC 822形式のメールアドレスリストを解析します。
8 * これらは主に電子メールのヘッダ解析など、インターネット標準に準拠したデータ処理で利用されます。
9 */
10function demonstrateRfc822Handling(): void
11{
12    // DateTime::RFC822 定数を使用して、現在の日付をRFC 822形式でフォーマットします。
13    // この形式は、電子メールのヘッダ (例: Date: Fri, 21 Nov 1997 09:55:06 -0600) などでよく使われます。
14    $currentDateTime = new DateTime();
15    $rfc822Date = $currentDateTime->format(DateTime::RFC822);
16    echo "RFC 822 形式の現在の日付: " . $rfc822Date . PHP_EOL . PHP_EOL;
17
18    // RFC 822 形式のメールアドレスリストのサンプルです。
19    // これは、電子メールの To: や From: ヘッダに現れるような形式を模しています。
20    $addressListString = "John Doe <john.doe@example.com>, Jane Smith <jane.smith@example.org>";
21
22    // imap_rfc822_parse_adrlist 関数を使って、RFC 822形式のアドレスリスト文字列を解析します。
23    // この関数はIMAP拡張機能の一部であり、PHPでIMAP機能が有効になっている必要があります。
24    // 解析結果は、各アドレス要素(personal、adl、hostなど)を含むオブジェクトの配列として返されます。
25    // 第二引数には、アドレスがホスト情報を含まない場合にデフォルトとして使用されるホスト名が必要です。
26    if (function_exists('imap_rfc822_parse_adrlist')) {
27        $parsedAddresses = imap_rfc822_parse_adrlist($addressListString, 'default.example.com');
28        echo "解析されたメールアドレスリスト:" . PHP_EOL;
29        print_r($parsedAddresses);
30    } else {
31        echo "エラー: imap 拡張機能が有効になっていません。imap_rfc822_parse_adrlist 関数は利用できません。" . PHP_EOL;
32    }
33}
34
35// 上記の関数を実行して、デモンストレーションを行います。
36demonstrateRfc822Handling();

このサンプルコードは、電子メールのヘッダなどでよく使われる「RFC 822形式」というデータ形式の扱い方をデモンストレーションしています。

まず、DateTime::RFC822定数を使用し、現在の日付をRFC 822形式で表示します。DateTimeクラスは日付と時刻を扱うためのクラスで、このRFC822定数は、format()メソッドに渡すことで、日付を「Fri, 21 Nov 1997 09:55:06 -0600」のような特定の文字列形式に変換するために使われます。引数は不要で、format()メソッドの戻り値はRFC 822形式の文字列となります。

次に、imap_rfc822_parse_adrlist関数を使って、RFC 822形式のメールアドレスリスト文字列を解析します。この関数は、電子メールの「To:」や「From:」ヘッダに記載されるような複数のメールアドレスを含む文字列(例: "John Doe john.doe@example.com")を、構造化されたデータ(オブジェクトの配列)に分解します。第一引数には解析したいアドレスリスト文字列を、第二引数にはアドレスがホスト情報を含まない場合に利用されるデフォルトのホスト名を指定します。関数が成功すると、各アドレスの個人名、ドメイン、メールボックスなどの情報を含むオブジェクトの配列を返します。この関数はPHPのIMAP拡張機能が必要なため、実行環境でIMAP拡張機能が有効になっているかを確認する処理も含まれています。

DateTime::RFC822は、日付を電子メールなどで使われる標準的なRFC 822形式にフォーマットするための定数です。これはDateTimeオブジェクトのformat()メソッドに指定して利用します。

一方、imap_rfc822_parse_adrlist関数は、RFC 822形式のメールアドレスリストを解析する際に用いますが、PHPのIMAP拡張機能がサーバーで有効化されていないと動作しません。もしこの関数が利用できない場合は、php.iniファイルでextension=imapを有効にし、ウェブサーバーを再起動する必要があります。

この解析関数は、結果をアドレス要素ごとのオブジェクトの配列として返します。そのため、取得したデータを利用する際は、配列のループ処理とオブジェクトのプロパティへのアクセス方法を理解しておくことが重要です。RFC 822形式は、電子メールヘッダなどのインターネット標準データ処理に広く用いられます。

PHP DateTime::RFC822でメール日付フォーマットする

1<?php
2
3/**
4 * RFC822形式で現在の日時をフォーマットするサンプルコード。
5 * この形式はメールヘッダーなどでよく利用されます。
6 *
7 * @return string フォーマットされた日付文字列
8 */
9function formatCurrentDateForMail(): string
10{
11    // 現在の日時を表すDateTimeオブジェクトを作成
12    $now = new DateTime();
13
14    // DateTime::RFC822定数を使用して、指定されたRFC822形式で日時をフォーマット
15    // 例: "Thu, 25 Nov 2023 10:30:00 +0900" (実際の日時は実行時に応じる)
16    $rfc822Date = $now->format(DateTime::RFC822);
17
18    // フォーマットされた日付を出力(実際のメール送信ではヘッダーに設定)
19    echo "現在の日時 (RFC822形式): " . $rfc822Date . PHP_EOL;
20    echo "この形式はメールの 'Date:' ヘッダーなどで使われます。" . PHP_EOL;
21
22    return $rfc822Date;
23}
24
25// 関数を実行して結果を表示
26formatCurrentDateForMail();
27
28?>

このPHPサンプルコードは、現在の日時をRFC822形式と呼ばれる特定の文字列形式に変換する方法を示しています。RFC822形式は、特にメールのヘッダー情報(例えば「Date:」フィールド)で日時を記述する際に利用される国際的な標準形式です。

コードではまず、new DateTime() を使って、現在の日時を保持するDateTimeオブジェクトを作成しています。次に、このDateTimeオブジェクトのformat()メソッドを呼び出し、引数としてDateTime::RFC822定数を渡しています。DateTime::RFC822定数自体は引数を持たず、RFC822形式を表す文字列として定義されています。この定数をformat()メソッドに指定することで、現在の日時が「曜日, 日 月 年 時:分:秒 タイムゾーン」のようなRFC822形式の文字列に変換されます。

formatCurrentDateForMail関数は、フォーマットされた日時文字列を画面に表示した後、その文字列を戻り値として返します。このように、DateTime::RFC822定数を利用することで、プログラム内で簡単にメールなどの標準に準拠した日時文字列を生成できます。

DateTime::RFC822は、DateTimeクラスに定義された定数で、DateTimeオブジェクトのformat()メソッドの引数として使うことで、RFC822形式の日付文字列を生成します。この定数自体を直接実行するものではなく、format()メソッドへ渡すことで特定のフォーマットを指定できる、という点を理解してください。RFC822形式は、メールヘッダーのDate:フィールドなど、特定の用途で標準的に利用されるため、一貫した日時表現が必要な場合に役立ちます。format()メソッドは、この定数以外にも多くの日付フォーマット定数やカスタム指定子を受け入れるため、目的に応じて適切な形式を選べます。特にメールなどで日時を扱う際は、タイムゾーンが重要になりますので、デフォルトのサーバータイムゾーンで問題ないか確認し、必要に応じてDateTimeZoneクラスを用いて明示的にタイムゾーンを指定することで、意図しない日時にならないよう注意してください。

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