【PHP8.x】date_create_immutable関数の使い方

date_create_immutable関数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

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基本的な使い方

date_create_immutable関数は、指定された日時を表す変更不可能なDateTimeImmutableオブジェクトを作成する関数です。この関数は、PHPで日付や時刻を安全かつ正確に扱うための重要な手段を提供します。

生成されるDateTimeImmutableオブジェクトは、「イミュータブル(不変)」であるという特徴を持ちます。これは、一度オブジェクトが作成されると、その後の日付や時刻を変更するような操作(例えば、日数を追加したり減算したりする操作)を行っても、元のオブジェクト自体は変化せず、変更が適用された新しいDateTimeImmutableオブジェクトが返されることを意味します。これにより、意図しない副作用を防ぎ、コードの予測可能性を高めることができます。

引数には、日時を表す文字列(例: '2023-10-27 10:30:00')や、必要に応じてタイムゾーンを指定できます。これらの引数をもとに、正確な日時情報をカプセル化したDateTimeImmutableオブジェクトが返されます。このオブジェクトは、日付の書式設定、比較、計算など、さまざまな日付・時刻関連の操作を実行するためのメソッドを提供します。

特に、アプリケーションの異なる部分で同じ日時オブジェクトを参照し、それぞれが独立した操作を行う必要がある場合に、この不変性が大きな利点となります。これにより、データの一貫性が保たれ、複雑な日付・時刻処理におけるバグのリスクを軽減するのに役立ちます。

構文(syntax)

1<?php
2$dateTimeImmutableObject = date_create_immutable("2024-07-20 15:30:00");
3?>

引数(parameters)

string $datetime = "now", ?DateTimeZone $timezone = null

  • string $datetime = "now": 作成する日時を表す文字列。デフォルトは現在時刻。
  • ?DateTimeZone $timezone = null: 使用するタイムゾーン。指定しない場合は、デフォルトのタイムゾーンが使用される。

戻り値(return)

DateTimeImmutable|false

指定された日付と時刻を表す新しい DateTimeImmutable オブジェクト、または日付の解析に失敗した場合は false を返します。

サンプルコード

PHPで指定フォーマットからImmutableDateを生成する

1<?php
2
3/**
4 * 指定されたフォーマットと日付文字列からDateTimeImmutableオブジェクトを生成し、結果を表示します。
5 *
6 * @param string $format   日付文字列の期待されるフォーマット(例: 'Y-m-d H:i:s', 'd/m/Y')
7 * @param string $datetime 解析する日付と時刻の文字列
8 * @return void
9 */
10function createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat(string $format, string $datetime): void
11{
12    // date_create_immutable_from_format関数を使用して、指定されたフォーマットで
13    // 日付文字列を解析し、DateTimeImmutableオブジェクトを生成します。
14    // 成功した場合はDateTimeImmutableオブジェクト、失敗した場合はfalseを返します。
15    $immutableDateTime = date_create_immutable_from_format($format, $datetime);
16
17    // オブジェクトの生成が成功したかを確認します。
18    // instanceof DateTimeImmutable を使用して、戻り値が正しいオブジェクト型であるかを厳密にチェックします。
19    if ($immutableDateTime instanceof DateTimeImmutable) {
20        echo "--- 成功: フォーマット '{$format}' から日付を生成 ---\n";
21        // 生成されたDateTimeImmutableオブジェクトを別のフォーマットで表示します。
22        echo "オリジナル: '{$datetime}'\n";
23        echo "解析後: " . $immutableDateTime->format('Y年m月d日 H時i分s秒') . "\n";
24        echo "タイムスタンプ: " . $immutableDateTime->getTimestamp() . "\n";
25    } else {
26        // オブジェクトの生成に失敗した場合(例: フォーマットが一致しない、無効な日付など)。
27        echo "--- 失敗: フォーマット '{$format}' から日付を生成できませんでした ---\n";
28        echo "指定された日付: '{$datetime}'\n";
29        echo "エラー: 指定されたフォーマットと日付文字列が一致しないか、日付が無効です。\n";
30        // 詳細なエラー情報を取得することもできます (DateTimeImmutable::getLastErrors() を参照)
31        $errors = DateTimeImmutable::getLastErrors();
32        if ($errors && !empty($errors['errors'])) {
33            echo "内部エラー情報:\n";
34            foreach ($errors['errors'] as $error) {
35                echo "- " . $error . "\n";
36            }
37        }
38    }
39    echo "\n";
40}
41
42// --- 使用例 ---
43
44// 1. 標準的な'Y-m-d H:i:s'フォーマットで日付を生成する例
45createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat('Y-m-d H:i:s', '2023-10-26 14:35:00');
46
47// 2. 日本語の'Y年m月d日'フォーマットで日付を生成する例
48// 注意: このフォーマットはPHPのdate関数で直接解析できませんが、createFromFormatで指定できます。
49createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat('Y年m月d日', '2023年10月26日');
50
51// 3. スラッシュ区切りの'd/m/Y'フォーマットで日付を生成する例
52createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat('d/m/Y', '26/10/2023');
53
54// 4. フォーマットが日付文字列と一致しないため、失敗する例
55createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat('Y-m-d', '2023/10/26');
56
57// 5. 無効な日付のため、失敗する例 (2月30日)
58createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat('Y-m-d', '2023-02-30');
59
60?>

PHPのdate_create_immutable_from_format関数は、特定の日付フォーマットに沿った文字列から、変更不可能な日付時刻オブジェクトであるDateTimeImmutableを生成するために使用されます。この関数は、第1引数に日付文字列の期待される書式を示す$formatを、第2引数に解析対象の$datetime文字列を受け取ります。処理が成功すると、その内容が変更されないDateTimeImmutableオブジェクトを返します。これにより、予期せぬ日付の変更を防ぎ、安全なプログラミングを促進します。一方、$format$datetimeが一致しない場合や、日付が有効でない場合はfalseが返されます。

提供されたサンプルコードでは、createAndDisplayImmutableDateFromSpecificFormat関数を通じて、このdate_create_immutable_from_formatの挙動が示されています。関数は、指定されたフォーマットと日付文字列でdate_create_immutable_from_formatを呼び出し、その戻り値がDateTimeImmutableオブジェクトであるかをinstanceof演算子で厳密に確認しています。成功した場合は解析された日付情報(別フォーマットでの表示やタイムスタンプ)を出力し、失敗した場合は、フォーマットの不一致や無効な日付によるエラーメッセージを表示しています。これにより、さまざまな日付フォーマットへの対応や、エラーハンドリングの重要性を具体的に理解できます。

date_create_immutable_from_format関数は、指定された日付文字列を解析する際に、フォーマット文字列が日付データと完全に一致している必要があります。たとえわずかな不一致でも解析は失敗し、falseが戻り値として返されます。そのため、必ずinstanceof DateTimeImmutableで戻り値の型を厳密にチェックし、処理の成功を確認してください。解析に失敗した場合は、DateTimeImmutable::getLastErrors()関数を利用することで、フォーマットの不一致や無効な日付といった具体的なエラー情報を取得し、原因を特定できます。この関数によって生成されるDateTimeImmutableオブジェクトは不変であり、一度作成されると直接内容を変更することはできません。日付の操作を行うと、常に新しいDateTimeImmutableオブジェクトが生成されるという特性にもご注意ください。

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