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【ITニュース解説】Say what you mean

2025年09月21日に「Dev.to」が公開したITニュース「Say what you mean」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

プログラミングの「private」は、英語の「秘密」とは意味合いが異なる。これは、データへの直接アクセスを制限し、公開された特定の操作のみを許可する仕組みだ。これにより、不正な値でのデータ生成や変更を防ぎ、データの整合性を確実に保つ。

出典: Say what you mean | Dev.to公開日:

ITニュース解説

多くのプログラミング言語では、コード内で使われる機能や命令のまとまりであるAPI(Application Programming Interface)に英語の単語が採用されている。特にPythonやRubyなどの言語では、APIがまるで自然な英語の文のように読めるように、開発者が細心の注意を払って設計している。これは、コードの可読性を高め、開発者が記述された意図を容易に理解できるようにするための工夫である。

しかし、自然言語、特に英語の単語をプログラミングの文脈で用いる場合、その単語が本来持つ意味とはわずかに異なる意味で使われることがある。その代表的な例が「private」という単語だ。英語における「private」は、個人的なもの、秘密のもの、そしてその所有者以外は関与すべきではない、という非常に具体的な意味合いを持つ。

筆者は最近、あるプログラミング言語からF#という別の言語に移行するプロジェクトに取り組む中で、いくつかの「privateな型」を定義した。F#では、型をprivateに設定すると、その型のインスタンスを作成するために公開された(publicな)コンストラクタが必要となり、さらに、その型のメンバーにアクセスするためにも公開されたゲッターが必要になる。このような追加の記述が必要になることに直面し、筆者は「果たしてこれに意味があるのか?」という疑問を抱いた。

筆者が当初抱いていた「private」に対する理解は、英語の「private」が持つ意味とほぼ同じだった。つまり、その型は秘密であり、型の所有者である自分以外の誰もが、そのインスタンスを作成したり、それにアクセスしたりすることはできないと認識していた。これにより、自分が予期しない形でその型のインスタンスが生成されるのを防げると考えていたのである。

しかし、ここで筆者は重要な事実に気づいた。型をprivateにしても、そのインスタンスを作成するためのコンストラクタは公開(public)されているということだ。これは、チームの他のメンバーが、特別な許可を得ることなく容易にprivateType.create argsのようなコードを記述し、その型のインスタンスを作成できてしまうことを意味する。もし「private」が「秘密」を意味するのなら、この状況は矛盾している。筆者は、何のために型をprivateにしたのか、という疑問を深く感じた。

この経験を通じて、プログラミングにおける「private」が、英語の「秘密」とは異なる意味合いを持つことを理解するに至った。プログラミングにおける「private」とは、アクセス制御の一種であり、たとえ「private」と定義されたものであっても、必要に応じてそのデータを作成したりアクセスしたりするためのAPI(メソッドや関数など)を公開する必要がある。ここで肝心なのは、これらの公開されたAPIがどのように振る舞うかを、そのコードを実装する者が完全に制御できるという点である。

この厳密な制御こそが、「private」であることの大きな利点となる。公開されたAPIを通じてのみデータへのアクセスを許可することで、データを作成する側や取得する側が、実装者が意図した通りの、そして有効な操作しか行えないように強制することが可能になる。

例えば、あるprivateな型が、年齢を表す値を持ち、その年齢が0より大きい正の整数でなければならないという制約を持っていると仮定しよう。もし型をprivateにし、そのインスタンスを作成する唯一の方法として、実装者が作成した公開コンストラクタだけを公開すれば、誰もが安易に「年齢が-10」のような不正な値を持つインスタンスを作成することは不可能になる。コンストラクタは、渡された年齢が負の数やゼロであった場合、インスタンスの作成を拒否するといった検証ロジックを実装できる。これにより、不正なデータがシステムに混入することを未然に防げるのである。

データの取得についても同様である。たとえインスタンスからデータを取得するためのゲッターが公開されている場合でも、実装者はそのゲッターを通じて、どのデータをどのように公開するかを細かく決定できる。これにより、インスタンスが内部に持つ全てのデータが直接的にアクセスされるのを防ぎ、必要最小限の情報だけを安全に提供することが可能になる。

したがって、プログラミングにおける「private」は、データそのものを「秘密」にして一切の干渉を許さないという意味ではない。むしろ、データを「厳重に管理された領域」として扱い、その領域へのアクセスや操作を、信頼できる「入り口」を通じて、実装者が定めた特定の許容される方法に限定するという意味合いが強い。

改めて英語の「private」の意味と照らし合わせてみると、プログラミングにおける「private」も、公衆から隔て、許可されていない者による干渉を許さないという点では共通している。しかし、それは秘密そのものではなく、厳重に管理された経路を通してのみアクセスが許される、といったニュアンスである。この「private」の本当の意味を理解することは、堅牢で安全なコードを設計する上で極めて重要となる。

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