【ITニュース解説】I applied to 100+ dev jobs and got ghosted. So I built a tool that shows you what you're actually qualified for.
2025年10月02日に「Dev.to」が公開したITニュース「I applied to 100+ dev jobs and got ghosted. So I built a tool that shows you what you're actually qualified for.」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
多くの開発職で不採用だった学生が、自分のスキルレベルに合わない求人に応募していたと判明。そこで、履歴書やGitHubからスキルをAIが分析し、適切なレベルの求人をマッチングするツール「Nexus」を開発した。現在無料で公開されており、就職活動に悩むSE志望者からのフィードバックを求めている。
ITニュース解説
システムエンジニアを目指す初心者が直面する大きな壁の一つに、就職活動の難しさがある。特に、多くの求人に応募しても、企業から何の返答もない「ゴースティング」を経験すると、自信を失い、何が問題なのかわからなくなるだろう。今回の記事は、まさにその課題に直面した一人のCS学生が、自身の経験から導き出した解決策を紹介している。
記事の著者は、大学でコンピュータサイエンスを専攻する学生時代に、100件以上の開発職の求人やインターンシップに応募したが、ほとんど企業からの返信を得られなかったという。この状況は非常に苛立たしいもので、自分の履歴書が悪いのか、作ったプロジェクトが不十分なのか、あるいはそもそも応募している職務が間違っているのか、まったく判断できなかったのだ。多くの初心者が抱える悩みと共通するだろう。
著者が最終的にたどり着いた結論は、自分が「応募する資格のない」職務に応募していたということだった。例えば、「React開発者」という求人を見つけて応募しても、その職務が新卒や1〜2年程度の経験を持つ「ジュニア」レベルを求めているのか、それとも5年以上の経験を持つ「シニア」レベルを求めているのかが、求人票だけでは明確に判断できなかったため、文字通り「手探り」で応募していたのだ。結果として、自分のスキルレベルと企業の求めるレベルに大きなミスマッチが生じ、書類選考の段階で自動的に不採用になっていた可能性が高い。これは、スキルが足りないというよりも、応募の仕方に問題があったことを示唆している。
この問題を解決するために著者が開発したのが、「Nexus(ネクサス)」という新しいジョブサーチプラットフォームだ。Nexusは、応募者が「実際にどのような職務にふさわしいか」という真実を教えてくれることを目指している。
このプラットフォームの仕組みはシンプルだが画期的だ。まず、ユーザーは自身の履歴書をアップロードし、さらにGitHubアカウントを接続する。GitHubは、開発者が自身のコードやプロジェクトを公開する場所であり、実際の開発スキルを客観的に示す重要な情報源となる。次に、AIがこの履歴書の内容とGitHubで公開されているコードやプロジェクトを分析する。ここで重要なのは、「自己申告のスキル」ではなく、「実際に何を作ってきたか」という実績に基づいてスキルレベルを評価する点だ。AIは、この分析結果からユーザーの実際のスキルレベルを判断し、自動的に不採用とならないような、本当に資格のある職務へとマッチングしてくれる。さらに、応募状況を記録し、これまでの応募がどのような結果につながったかを追跡できる機能も備わっている。
Nexusの主要な機能は以下の通りである。まず、「ATS互換性スコア付きの履歴書分析」機能だ。ATS(Applicant Tracking System)とは、多くの企業が採用プロセスで使用する自動応募者追跡システムのことだ。このシステムは、履歴書を自動でスキャンし、特定のキーワードやフォーマットを認識して選考の初期段階で候補者を絞り込む。Nexusは、履歴書がこのATSにどれだけ対応しているかを評価し、企業に適切に読まれ、選考に進む可能性を高めるためのアドバイスを提供する。次に、「GitHub連携によるスキル検証」機能がある。GitHubのプロジェクトを通じて、応募者が本当にそのスキルを持っているのか、どのようなレベルで実装できるのかを、AIがコードの内容から客観的に評価する。これは、履歴書に記載されたスキルが本当であることを証明する強力な手段となる。そして、「実際のスキルレベルに基づいた職務マッチング」機能だ。AIが判断したスキルレベル(ジュニア、ミドル、シニアなど)に応じて、適切な経験年数や難易度を求める求人だけを表示することで、ミスマッチによる不採用を減らす。最後に、「タイムライン付きの応募追跡」機能だ。いつ、どの企業に、どの職務で応募したかを記録し、選考の進捗状況を一目で確認できるため、複数応募する際の管理を効率化できる。
このNexusを支える技術スタックも、現代のウェブ開発で広く使われている技術が採用されている。ユーザーインターフェースやフロントエンドの開発には、Next.js 15とTypeScriptが用いられている。Next.jsはReactをベースにしたフレームワークで、ウェブアプリケーションを高速かつ効率的に構築できることで知られている。TypeScriptはJavaScriptに型定義を加えることで、大規模なアプリケーション開発におけるコードの信頼性と保守性を高める。データベースには、堅牢で信頼性の高いPostgreSQLを使用し、データベース操作を簡単にするためにPrisma ORM(オブジェクトリレーショナルマッパー)が導入されている。ユーザー認証には、NextAuth.jsを利用してGoogleやGitHubのアカウントで簡単にログインできるようにしている。特に注目すべきは、履歴書分析に「OpenAI GPT-5-nano」という最先端のAIモデルが活用されている点だろう。これは、AIが履歴書の文章やGitHubのコードの内容を深く理解し、その背後にあるスキルや経験を詳細に評価するために不可欠な技術だ。サブスクリプションの管理にはStripeが使われ、アプリケーションはVercelというプラットフォーム上にデプロイされている。これらの技術は、現代のスタートアップやウェブサービス開発において非常に一般的なものであり、今後のシステムエンジニアを目指す上で知っておくと役立つだろう。
Nexusは現在、まだ開発の初期段階であるv0.1として公開されており、無料でサインアップして利用できる。主要な機能、例えば履歴書のアップロード、GitHubアカウントの接続、職務のマッチング、そして応募状況の追跡はすでに動作している。ただし、職務マッチングのデータは現状では仮のデータ(モックデータ)を使用している部分もあるため、今後はよりリアルな求人情報との連携が強化される予定だ。
著者は、このツールが本当に多くの人々の問題を解決するものなのか、それとも自分自身の課題を解決するために作ったものに過ぎないのか、まだ確信が持てないとしている。だからこそ、早期に公開し、ユーザーからの率直なフィードバックを求めているのだ。もし、仕事探しに苦労しているシステムエンジニアの卵がいるなら、ぜひNexusを試してほしいと呼びかけている。フィードバックや提案、時には厳しい意見も歓迎している。また、技術的な実装の詳細や、このようなジョブサーチプラットフォームを構築する上での課題についても、コメントを通じて積極的に議論したいという姿勢を示している。
このNexusの取り組みは、システムエンジニアを目指す初心者にとって、自身のスキルと市場のニーズのギャップを埋めるための貴重な手がかりとなるだろう。自己申告だけでは難しいスキルレベルの客観的な評価と、それに合致する求人への応募は、無駄な労力を減らし、より効率的な就職活動を可能にする。このツールが進化していくことで、多くの開発者が自身の可能性を最大限に引き出し、理想の職場を見つける手助けとなることが期待される。