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【ITニュース解説】A £130 fanless board and two drives replaced most of my cloud subscriptions — the real cost maths, and what actually keeps it alive

2026年09月09日に「Dev.to」が公開したITニュース「A £130 fanless board and two drives replaced most of my cloud subscriptions — the real cost maths, and what actually keeps it alive」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

約130ポンドの小型PCとHDDで、複数の月額制クラウドサービスを代替し、年間費用を大幅に削減できる。写真やファイルの保存・共有ができ、低電力で動作する。初期費用はかかるが、長期的に見れば年間コストを抑えられる。データの安全性のため、ドライブのミラーリングとクラウドへのオフサイトバックアップは重要である。

ITニュース解説

現代において、写真やファイル、様々なアプリケーションを利用するため、多くの人が「クラウドサービス」と呼ばれるインターネット上のサービスに月額料金を支払っている。しかし、ある筆者は、自宅に小型のコンピューターを設置し、これらのクラウドサービスの多くを自前で置き換えることで、大幅なコスト削減を実現した事例を紹介している。この方法は、特にシステムエンジニアを目指す初心者にとって、ITシステムの基本的な仕組みや運用、そしてコスト管理について学ぶ良い機会となるだろう。

筆者が導入したのは、約130ポンド(約2万円)程度の費用で手に入る「ファンレスボード」と呼ばれる小型のコンピューター基板と、2台のハードドライブだ。ファンレスボードは、冷却用のファンがなく静かで、インテル製の低消費電力チップを搭載している。筆者は既存のドライブを再利用したためドライブ費用はかからなかったが、新しく購入しても数千円程度で済む場合が多い。合計しても初期費用は150ポンド以下で収まる。

このホームサーバーの最大の利点は、その低消費電力にある。自宅サーバーのほとんどの時間は、誰かがファイルや写真にアクセスするのを待っている状態だ。そのため、重要なのは、待機中の消費電力が極めて低いことだ。このファンレスボードはアイドル時にわずか8ワット程度の電力しか消費せず、年間を通しての電気代はわずか20ポンド程度と試算されている。これは運用コストを考える上で非常に重要だ。また、ファンがないため動作音がなく、ドライブ以外に可動部品がないため、家のどこかに置いておけば存在を忘れてしまうほど静かだ。ドライブを2台用意し、同じデータを両方に保存する「ミラーリング」と呼ばれる仕組みを使うことで、片方のドライブが故障してもデータが失われないようにしている。

このホームサーバーのオペレーティングシステム(OS)には「ZimaOS」が使われている。ZimaOSは、自宅でサーバーを運用するためのOSで、Dockerという技術をベースにしている。Dockerを使うと、様々なアプリケーションを個別の「箱」(コンテナと呼ばれる)に入れて管理できるため、システム全体を汚染することなく、簡単にアプリケーションをインストールしたり削除したりできる。ZimaOSはウェブブラウザから操作できる使いやすいインターフェースを備え、専用のアプリストアも用意されているため、Linuxの専門知識がなくても、NAS(ネットワーク接続ストレージ)や様々なアプリを簡単に導入・管理できるよう設計されている。これはシステムエンジニアを目指す初心者にとって、サーバーの基本的な操作やアプリケーションのデプロイを学ぶ上で非常に役立つだろう。

具体的なコストを見てみよう。筆者は以前、2TBの写真・クラウドストレージサービスに年間約90ポンド、ファイル同期・クラウドドライブサービスに年間約110ポンド、その他に年間約50ポンドを支払っていた。これらを合計すると、年間約250ポンドもの費用がかかっていたことになる。

これに対し、セルフホストの費用は、初期投資としてボードとドライブに約130ポンド、年間の電気代に約18ポンド、そして後述するオフサイトバックアップ(データの外部保存)に約10~25ポンドかかる。つまり、初年度は約130ポンドの初期費用と年間ランニングコストの合計がかかるが、2年目以降は年間約30~40ポンドで済むのだ。クラウドサービスが毎年変わらず250ポンドかかり続けるのに対し、セルフホストは1年未満で初期費用を回収でき、その後は月数ポンドというはるかに低いコストで運用できる。この「コストカーブ」の違いが、セルフホストの最大の利点だ。

ただし、いくつか注意点もある。一つは、セットアップやメンテナンスにかかる自分の時間だ。筆者は初期設定に半日程度、その後も時々メンテナンスが必要だと述べている。もし自分の時間を高く評価するなら、そのコストも考慮に入れる必要があるだろう。もう一つは、セルフホストはクラウドサービスのような99.99%の稼働保証や、地理的に分散されたデータ保護、専門的なサポートデスクがないということだ。これらは、自分で管理する代わりに得られるトレードオフである。

このホームサーバーで実際に動かしているアプリケーションは、特別なものではない。まず、自宅内のすべてのスマートフォンから自動で写真をアップロードし、過去の写真を振り返る機能も持つ「写真ライブラリ+バックアップ」アプリを動かしている。これにより、以前2TBのクラウドストレージに払っていた費用が不要になった。次に、家族みんなでファイルを共有するための「ファイルストレージ/ネットワーク共有」機能だ。これは、ミラーリングされた2台のドライブが家庭内の共有ストレージとして機能する。さらに、「リバースプロキシ」という仕組みを導入し、複数のアプリに分かりやすい名前でアクセスできるようにし、通信を安全にするためのTLS(暗号化)を設定している。家族がサーバーの状況を一目で把握できるよう、「ダッシュボード」も用意され、各アプリの稼働状況を表示している。また、外部からの不正アクセスを防ぐための軽量な「エッジセキュリティエージェント」も導入されている。これらはすべて、長期的な安定稼働を目指した「退屈で堅実な」構成だという。

筆者は、このファンレスボードに少し面白い試みも加えた。それは、GPU(グラフィックス処理ユニット)を追加することだ。このボードにはPCIeレーンと呼ばれる拡張スロットがあり、古いワークステーション用のGPUを取り付けて、写真のサムネイル作成や動画のトランスコード(変換)を高速化しようとしたのだ。しかし、この試みは完全に成功したわけではなかった。一つは電源の問題で、ボード本体のUSB-C電源とGPU用の追加電源の間で、予期せぬトラブルが発生した。もう一つは、ソフトウェアの進化により、写真アプリの新しいバージョンが、搭載した古いGPUの世代をサポートしなくなったことだ。結果として、GPUは単なる熱源と化してしまった。この経験は、自分で何かを試す「ホームラボ」の魅力と難しさを示している。ほとんどの人にとっては、GPUを追加せず、CPUに時間をかけてサムネイルを生成させる方が、トラブルが少なく賢明な選択だという。

ホームサーバーを「生き続ける」ためには、データの保護とシステムの監視が非常に重要になる。まず、前述したように、2台のドライブをミラーリング構成にすることで、片方のドライブが故障してもデータが失われないようにする。これは最低限の対策だ。しかし、これだけでは十分ではない。家全体が災害に見舞われたり、サーバーが盗まれたり、あるいは誤ってファイルを削除してしまったりするリスクには対応できない。

そこで、データのバックアップに関する有名な「3-2-1ルール」が適用される。これは、データを3つのコピーで持ち、2種類の異なるメディアに保存し、1つをオフサイト(離れた場所)に保管するという考え方だ。筆者は、写真などの本当に失いたくないデータは、暗号化した上で安価なクラウドオブジェクトストレージに月々数ポンドでバックアップしている。これは、クラウドサービスを完全に排除したわけではなく、その役割を「高価なプライマリストレージ」から「安価な最終手段のオフサイトバックアップ」へと変更したことを意味する。筆者は、これこそが本当の勝利だと述べている。クラウドは、その得意な分野(低コストでの大容量オフサイト保存)で利用し、それ以外の高価なサービスは自前でまかなうという賢い選択だ。

さらに、システムが正常に動作していることを確認するための監視も欠かせない。特にバックアップ作業は、黙って停止していると大変なことになるため、バックアップが成功した際には報告があり、期待される時間に実行されなかった場合には警告が出るように設定している。静かな一週間は健康の証拠ではなく、サーバーが自ら生きていることを証明させる仕組みが重要だ。また、ZimaOSのような便利なアプライアンスOSには、アップデートや再起動時に、ユーザーが手動で設定したコンテナ(アプリの箱)を「整理」してしまうことがあるという注意点もある。この経験から、筆者は重要なアプリはOSのUIを通さずに、直接Dockerで管理することで、システムの干渉を防いでいる。

結局のところ、このセルフホストのやり方が自分に合っているかどうかは、次の点を考慮して判断すべきだ。もし写真やストレージのクラウド費用が家計を圧迫しているなら、この約150ポンドの初期投資で年間250ポンドの費用を削減できるため、すぐに元が取れて明確なメリットがある。また、セットアップに半日ほど時間をかけ、その後もたまにメンテナンスをすることを厭わないなら、非常に有効な選択肢となるだろう。しかし、まったくメンテナンスの手間をかけたくない、あるいは何かあったときにすぐにサポートに連絡したいという場合は、クラウドサービスを使い続ける方が良い。それは、その利便性とサポートに対して料金を支払うという、納得できる取引だ。

この安価なボードを使ったセルフホストアプローチの最大の利点は、コストが継続的でなくなることだ。毎年支払う請求書を、一度の初期費用と、あとはわずかな電気代に置き換えることができる。最も費用がかかっているクラウドサービスをこの方法で置き換え、クラウドは安価なオフサイトバックアップとしてだけ利用することで、費用の差は歴然となる。

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