【ITニュース解説】I don't want to not be a programmer. A developer's self reflection journey.
2025年10月01日に「Dev.to」が公開したITニュース「I don't want to not be a programmer. A developer's self reflection journey.」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
人助けできるツール開発に喜びを感じプログラミングを始めた開発者は、キャリアの中でモチベーションを失いかけた。その原因は、プログラマーとして作る喜びとリーダーとしての役割のバランスへの迷いだ。最終的に「人々と共に物を作る」ことこそが自身の原動力だと再認識した。
ITニュース解説
ある開発者が、プログラミングの道のりで経験した自己探求の旅は、システムエンジニアを目指す初心者にとっても多くの示唆を与えてくれるだろう。
物語は、著者が18歳でテクノロジーの世界に足を踏み入れたところから始まる。大学が嫌いだったり、自分を他人より優れていると考えていたわけではない。彼にとっての学び方は、常に「何かを構築すること」であった。手を動かして作りながら学ぶスタイルが、彼には一番合っていたのだ。
初めての職場で、彼は手作業で膨大な時間を要していた「退職手続きに関する書類の解析」と「チケットの自動作成」をこなすスクリプトを一から開発した。そのツールは、見た目は洗練されておらず、使い方を覚えるのにも訓練が必要なほど不親切だったかもしれない。しかし、重要なのは「実際に機能した」という点だ。このツールは、ヘルプデスクの担当者が毎日行っていた退屈で時間のかかる作業を大幅に短縮した。開発者が、完成したツールが自動でチケットを作成する様子を同僚たちが笑顔で囲んで見ているのを目にしたとき、彼の中で何かが「点火」された。自分の書いたコードが、誰かの日々の仕事を楽にした。その瞬間、彼はプログラミングの持つ大きな力と、人々に貢献できる喜びに目覚め、さらに何かを求めたいという強い欲求を抱いた。
この成功体験をきっかけに、「もっと何か」を追い求める彼のキャリアは、まるでジェットコースターのように展開した。ベルリンのシリーズAスタートアップで最高技術責任者(CTO)を務めたり、スイスでアプリ開発に携わったり、古巣に戻って大手コンサルティングファームのデロイトに入社したりと、様々な経験を積んだ。その過程で、モチベーションの浮き沈みを幾度となく経験したが、その原因は自分でも説明できなかった。注意欠陥・多動性障害(ADHD)との関連も考えたが、それだけでは全てを説明できなかったという。
そして2年前、彼のキャリアは深い「暗い時期」を迎える。プログラミングこそが、心から楽しめる唯一の仕事だと信じていたのに、まるで心が空っぽになったかのようにモチベーションが湧かなくなったのだ。目の前にある、解決方法を知っているはずの問題を見ても、コードを書くためのエネルギーが全く出てこない。まるで自分のキャリアという乗り物の「乗客」であるかのように感じ、全てを疑い始めた。
この苦悩の中から抜け出すきっかけが訪れる。2年前から彼は再びオープンソースプロジェクトに貢献し始めた。既存のプロジェクトに参加したり、自身のソフトウェアを公開したりする中で、デロイトでの新しいプロジェクトにも恵まれた。そこでは、心から互いに影響を与え合える同僚たちと出会う。表面的な挨拶や形だけの会議はなく、中身の詰まった率直な会話が交わされ、皆が互いの存在を楽しみながら、刺激的な新しいプロジェクトに取り組んだ。
そのとき、彼はついに核心に気づいた。「これだ!」と。
彼が本当に嫌だったのは、マネージャーという立場そのものではなかった。むしろ、仕事を通じて「プログラマーでなくなる方向」に引きずり込まれること、あるいは、同時に「リーダーシップを発揮できない方向」に行くこと、そのどちらも望んでいなかったのだ。
彼が喜びを感じるのは、突き詰めれば「構築プロセス」そのものだった。それは、開発チームを率いて開発サイクルを回すことかもしれない。あるいは、他の開発者が成長するのを手助けすることかもしれない。チームメイト一人ひとりが「はまる」生産性の秘訣を見つけ出し、それを育む手助けをすることもそうだ。そしてもちろん、クリエイティブな解決策が抑え込まれることなく、自由に発想できるソフトウェアを開発することも含まれる。
彼にとって、この気づきは「人」と「構築」という二つのキーワードに集約された。「人」と「構築」こそが、彼の仕事へのアプローチを根本から変えたのだ。プログラミングは、もはや単にコードを書く孤独な作業ではない。それは、チームの仲間がそれぞれの「はまる」点を見つける手助けをし、彼らにとって真に価値のあるツールを共に作り上げ、素晴らしいアイデアを形にするための場を育むこと。彼にとってのプログラミングの真の形とは、「素晴らしい人々と共に創造する、共有の行為」なのだ。
結局のところ、彼は一時期、成功というまばゆい光に目をくらまされ、なぜプログラミングを始めたのかという原点を見失い、自分自身のアイデンティティに疑問を抱く危機に陥っていた。しかし、その深い自己反省の旅を経て、最終的に「素晴らしい人々」と共に「何かを構築する」ことこそが、自分にとって最も大切な喜びであり、プログラマーとしての揺るぎないアイデンティティなのだと再認識したのである。