Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Now you can call anyone with WhatsApp, even if they don’t have WhatsApp

2026年10月15日に「The Verge」が公開したITニュース「Now you can call anyone with WhatsApp, even if they don’t have WhatsApp」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

WhatsAppがゲスト通話機能を導入した。相手がアカウントを持っていなくても、アプリがなくても通話に招待可能になった。Metaはウェブ版通話もサポート済みで、通話リンクを送るだけで誰とでも簡単に繋がれる。

ITニュース解説

WhatsAppに新しく追加された「ゲスト通話」機能は、メッセージングアプリの常識を大きく変える画期的なものだ。これまで、WhatsAppを使って音声通話やビデオ通話をする場合、通話相手もWhatsAppアカウントを持ち、アプリをスマートフォンにインストールしている必要があった。これは多くのメッセージングアプリに共通する制約だが、この新機能は、その壁を取り払うものだ。

具体的には、WhatsAppのゲスト通話機能を使うと、通話の主催者(ホスト)がWhatsAppユーザーであれば、相手はWhatsAppのアカウントを持っていなくても、またWhatsAppアプリをスマートフォンにインストールしていなくても、通話に参加できるようになる。これは、まるでオンライン会議システムが、参加者にアカウント作成を求めずにリンク一つで会議室に入れるような手軽さを、WhatsAppの通話機能にもたらすものと言える。

この機能を実現可能にした背景には、WhatsAppを運営するMeta社が今年初めにWeb版WhatsAppでの通話サポートを開始したことが大きい。これまではWhatsAppの通話機能はスマートフォンアプリ専用だったが、Web版での通話サポートが導入されたことで、パソコンのWebブラウザ(Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edgeなど)からでもWhatsAppの通話を利用できるようになった。ゲスト通話機能は、このWeb版の通話機能を活用している。

では、実際にどうやってゲストを招待するのか。使い方は非常にシンプルで、主催者がWhatsAppアプリ内で通話を開始し、生成された「通話リンク」を相手に送るだけだ。このリンクを受け取ったゲストは、それをクリックするだけで、自動的にWebブラウザが立ち上がり、WhatsAppの通話セッションに接続される。ゲストは、特別な設定をすることなく、Webブラウザを通じて主催者や他の参加者と音声通話やビデオ通話ができるようになるのだ。

システムエンジニアを目指す人にとって、このような機能がどのように実現されているのかは興味深い点だろう。通話リンクは、単なるWebサイトのアドレスではなく、特定の通話セッション(一時的に作られた仮想的な「会議室」のようなもの)を一意に識別するための情報を含んでいる。ゲストがこのリンクをクリックすると、WebブラウザはWhatsAppのサーバーにアクセスし、リンクに含まれる情報に基づいて該当する通話セッションへの参加を要求する。

サーバー側では、その要求を受け取り、ゲストを適切な通話セッションにルーティングする処理が行われる。ゲストはWebブラウザを通じて、自身のマイクからの音声やウェブカメラからの映像を通話セッションに送信し、同時に他の参加者からの音声や映像を受信する。このようなリアルタイムの音声・映像通信は、通常、WebRTC(Web Real-Time Communication)という技術によって実現される。WebRTCは、Webブラウザ間で直接、あるいは補助的なサーバーを介してリアルタイム通信を行うためのオープンな技術標準で、ビデオ会議システムやオンラインゲームなどで幅広く利用されている。

アカウントを持たないゲストユーザーをシステムに一時的に参加させるためには、裏側の認証システムやデータ管理の仕組みにも工夫が必要だ。ゲストユーザーには、通話中のみ有効な一時的なIDが付与され、そのIDを使ってシステム内で識別されるといった設計が考えられる。これにより、セキュリティを維持しつつ、手軽な参加を可能にしているのだ。

この新機能がもたらすメリットは大きい。まず、利便性が飛躍的に向上する。これまでWhatsAppユーザーでなかったために連絡を取りづらかった人とも、アプリのインストールやアカウント作成の手間なく、簡単に通話ができるようになる。ビジネスシーンでのクイックな打ち合わせや、家族・友人とのカジュアルな会話など、幅広い用途で活用が期待される。

また、WhatsAppを運営するMeta社にとっても、この機能はWhatsAppの利用者を増やす強力な手段となる。アプリの壁がなくなることで、より多くの人がWhatsAppの通話機能を体験し、その利便性を実感する機会が増える。結果として、新たなユーザー獲得や既存ユーザーの囲い込みにつながる可能性を秘めている。

システムエンジニアがこのような機能を開発する際には、単に技術的な実現可能性だけでなく、ユーザー体験(UX)を最優先に考える必要がある。どうすればユーザーが最も直感的に、ストレスなく使えるか。多様なデバイスやネットワーク環境で安定して動作させるための互換性やパフォーマンス、そして最も重要なセキュリティも徹底的に考慮する必要がある。通話リンクが意図しない相手に共有された場合の対策、通話内容の暗号化によるプライバシー保護など、様々な側面から堅牢なシステムを設計することが求められる。今回のWhatsAppのゲスト通話機能は、まさにそうした考慮の結晶と言えるだろう。

関連コンテンツ

関連IT用語

関連ITニュース