【ITニュース解説】AI coding anti-patterns: 6 things to avoid for better AI coding
2025年09月25日に「Dev.to」が公開したITニュース「AI coding anti-patterns: 6 things to avoid for better AI coding」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
AIコーディングを効率化するため、避けるべき6つのアンチパターンがある。AIへの指示は明確にし、理解度を確認すること。行き詰まった会話は中断し、最初からやり直す。不必要なコード探索や設定ファイルの肥大化は避け、ツールは目的に応じて使い分ける。特定のAIアシスタントに固執せず、常に最適な選択を心がけるのが重要だ。
ITニュース解説
AIを活用したコーディングが日常的になりつつあるが、その恩恵を最大限に引き出すためには、いくつかの「避けるべき間違い」を知っておくことが重要だ。システムエンジニアを目指す初心者でも、これらのポイントを理解し実践することで、より効率的で質の高い開発が可能となる。ここでは、AIコーディングにおいて注意すべき六つのアンチパターンを解説する。
まず一つ目は、「AIがこちらの意図を正確に理解していると決めつけること」だ。もしAIアシスタントがしばしば的外れなコードを生成する場合、その原因はあなたの指示、つまりプロンプトが不明確である可能性が高い。人間同士の会話と同様に、AIも曖昧な指示では意図しない方向に進んでしまうことがある。たとえ生成されたコードが技術的には正しくても、あなたの求めているものでなければ意味がない。これを避ける最も簡単な方法は、AIに「私のプロンプトをどう理解したか、あなたの言葉で説明してほしい」と尋ねることだ。これにより、AIがどこを誤解しているのか、あるいはあなたがプロンプトで何を伝え損ねているのかを具体的に把握できる。さらに確実性を求めるなら、AIと対話しながら問題点や実現したいことについて議論し、AIに質問を促すように促すのが良い。このプロセスを通じて、AIだけでなく、あなた自身の問題に対する理解も深まり、見落としていた点が明らかになることもあるだろう。
二つ目のアンチパターンは、「行き詰まった会話を続けてしまうこと」である。AIアシスタントが一度間違った方向へと進んでしまうと、その軌道を修正するのは非常に困難な場合が多い。無駄な努力を続けてしまうことがあるのだ。もし特定の会話で一向に進展が見られないと感じたら、その会話に固執せず、思い切って最初からやり直すのが賢明だ。大規模言語モデル(LLM)は、ある意味でスロットマシンのようなものであり、一度失敗しても、レバーを引き直す(つまり、新しい会話を始める)だけで、全く異なる、そしてより良い結果が得られることがある。これは一見すると非効率に思えるかもしれないが、実際には最も効果的で時間を節約できる選択肢となる場合が多い。
三つ目は、「コードベースの探索で無駄にトークンを消費してしまうこと」だ。AIコーディングツールは、既存のコードを理解するのに役立つが、関連性の低い情報まで参照してしまいがちだ。AIが一度に処理できる情報量(コンテキストウィンドウ)には限りがあり、無用な情報でこのウィンドウが埋め尽くされると、モデルのパフォーマンスが低下する原因となる。もしあなたが、作業に必要なコードのどの部分が関連しているかをすでに知っているか、あるいは数分でそれを特定できる場合は、AIにそれらのファイルを直接参照させるのが最も効率的だ。もしコードベースの全体像を把握する必要がある場合は、まずAIを使ってコードベースを探索させ、次にAIに「このタスクに関連するファイルパスのリストを教えてほしい」と尋ねる。その後、そのリストを使って新しい会話を開始し、必要なファイルだけをAIに直接参照させる。この方法ならば、無駄な情報でコンテキストを汚染することなく、探索と実行の両方の利点を享受できる。
四つ目のアンチパターンは、「必要以上に多くのMCPサーバー(Model Context Protocolサーバー)を有効にすること」だ。MCPサーバーは、AIアシスタントに特定の機能やツールを提供するもので、確かに便利な場合が多い。しかし、それぞれのサーバーはその機能の説明をAIのコンテキストウィンドウに挿入するため、多くのサーバーを有効にすればするほど、AIが使える情報量が初期段階で減ってしまうことになる。これは、AIが一度に処理できる情報量を初期段階で制限し、その後のパフォーマンスに悪影響を与える可能性がある。この問題を回避するには、作業中のタスクに関連するMCPサーバーだけを有効にし、必要がなくなったらすぐに無効にする習慣をつけることが重要だ。また、そもそもそのMCPサーバーが本当に必要なのかどうかを検討する姿勢も大切だ。例えば、AIコーディングツールはGitHub CLIのような既存のコマンドラインツールを扱うのが得意な場合が多く、GitHubと連携するためだけにMCPサーバーを設定するのは、必ずしも最適な選択とは言えないかもしれない。
五つ目のアンチパターンは、「肥大化したメモリファイルを放置すること」だ。ほとんどのAIコーディングアシスタントには、「記憶」や「ルール」のような機能があり、これはコードの探索や変更に応じて自動的にコンテキストウィンドウに挿入される指示を指す。これらは時間節約の強力な味方となるが、不必要な情報で膨らみがちだ。例えば、全ての要求に関連しない個人的な好みや、AIに頼らずともリンティングツールやフォーマットツールで自動的に処理できるようなルールまでが記憶されてしまうことがある。これを避けるためには、最初から全ての好みをメモリファイルに入れるのではなく、まずはテキストファイルとして保存し、頻繁に参照するものだけを「昇格」させてメモリファイルに登録する。また、コードの整形や文法チェックのような決定論的に処理できるルールは、AIに任せず、専用のリンティングツールやフォーマットツールに任せるべきだ。そして最も重要なのは、メモリファイルの内容を定期的に見直し、本当に必要なルールだけが残るように整理・削除することだ。
最後の六つ目は、「特定のAIアシスタントやモデルに盲目的に忠誠を誓ってしまうこと」だ。特定のツールに熱狂的なファンがいることは珍しくないが、このような姿勢はツールの開発者には利益をもたらしても、それを活用するあなた自身にとって常に最善とは限らない。AI技術の進化は目覚ましく、昨日の「最高のツール」が今日の「最適な選択肢」とは限らない。一つのツールに固執するのではなく、複数のツールやモデルを柔軟に試す意欲を持つことが重要だ。また、「最高のツール」に関するこれまでのあなたの仮定や思い込みを、定期的に見直す必要がある。ツールの開発者が発信する宣伝文句に惑わされず、自身の経験と客観的な評価に基づいて判断することが大切だ。常に新しい「より良いもの」を追い求める必要はないが、技術の進歩が非常に速い現代において、立ち止まってしまうことだけは避けるべきだ。
これらのアンチパターンを理解し、意識的に避けることで、AIコーディングアシスタントをより効果的に使いこなし、システムエンジニアとしての生産性とコードの品質を向上させることができるだろう。