【ITニュース解説】How to connect Raspberry Pi to wifi using ssh in command line?
2025年09月25日に「Dev.to」が公開したITニュース「How to connect Raspberry Pi to wifi using ssh in command line?」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
ラズベリーパイをモニターなしでWi-Fi接続する「ヘッドレスセットアップ」を解説。初回起動前はSDカードにSSH有効化とWi-Fi設定ファイルを置く。起動後は、IPアドレスを調べてPCからSSHで接続する。既にアクセス可能な場合はraspi-config等で直接設定できる。接続確認やIPアドレス探索法も紹介。
ITニュース解説
ラズベリーパイは、クレジットカードほどの小さなコンピューターであり、様々なプロジェクトや学習に利用されている。この小さなコンピューターをモニターやキーボードなしで利用する場合、つまり「ヘッドレス」で運用する際には、Wi-Fiに接続することが非常に重要になる。ここでは、システムエンジニアを目指す初心者がラズベリーパイをWi-Fiに接続するための具体的な方法を、段階を追って解説する。
まず、ラズベリーパイにまだ一度もアクセスしていない、またはOSを初めて書き込む状況での設定方法について説明する。これは、SDカードにOSを書き込む際に、あらかじめWi-Fiの設定を埋め込んでおくやり方である。
最初に、Raspberry Pi Imagerという専用のツールを使って、ラズベリーパイ用のOSをSDカードに書き込む。サーバー用途であれば、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を持たない軽量版の「Lite」OSが推奨される。OSの書き込みが完了すると、SDカードはパソコンから「boot」という名前のドライブとして認識される。この「boot」ドライブは、ラズベリーパイを起動するために必要なファイルが保存されている領域である。
次に、遠隔操作を可能にするSSH(Secure Shell)機能を有効にする設定を行う。この「boot」ドライブ内に、「ssh」という名前の空のファイルを、拡張子を付けずに作成する。Windows環境では、メモ帳などのテキストエディタで何も入力せずに保存する際に、ファイル名を「ssh」とし、ファイルの種類を「すべてのファイル」に設定して保存する。macOSやLinux環境では、ターミナルで「boot」ドライブに移動し、touch sshというコマンドを実行することで、このファイルを作成できる。この「ssh」ファイルが存在すると、ラズベリーパイは最初の起動時に自動的にSSHサーバー機能を有効にするため、後からパソコンから遠隔で接続できるようになる。
続けて、Wi-Fiの接続情報を設定する。同じ「boot」ドライブ内に、「wpa_supplicant.conf」という名前の新しいファイルを作成し、テキストエディタで開いて以下の内容を記述する。
country=US
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
ssid="あなたのWi-Fi名"
psk="あなたのWi-Fiパスワード"
}
ここで、countryのUSを日本ならJPといったように、利用する国のISOコードに必ず変更する。これは各国の電波法規を遵守するために必要な設定だ。ssidにはご自身のWi-Fiネットワークの名前(SSID)を、pskにはそのネットワークのパスワードを正確に入力する。これらの情報を記述したらファイルを保存する。
全ての準備が整ったら、SDカードをパソコンから安全に取り出し、ラズベリーパイに挿入して電源を入れる。ラズベリーパイが起動し、Wi-Fiへの接続とSSHサーバーの立ち上げが完了するまで、およそ1〜2分程度待機する。
ラズベリーパイが起動したら、ネットワーク上でその「住所」となるIPアドレスを特定する必要がある。一般的には、自宅のルーターの管理画面にアクセスし、「接続されているデバイス一覧」や「DHCPクライアントリスト」といった項目を確認すると、「raspberrypi」という名前でラズベリーパイのIPアドレスが見つかることが多い。例えば192.168.1.100のような形式の数字である。IPアドレスが判明したら、パソコンのターミナル(WindowsならPowerShell、macOS/LinuxならTerminal)を開き、ssh pi@<ラズベリーパイのIPアドレス>というコマンドを実行してSSH接続を試みる。具体的な例はssh pi@192.168.1.100となる。初めて接続する際にはパスワードを求められるので、初期設定の「raspberry」と入力すればよい。これで、モニターやキーボードがなくても、ラズベリーパイを遠隔操作できる状態になる。
次に、既にラズベリーパイがイーサネットケーブル(有線LAN)で接続されている、またはモニターやキーボードを使って直接操作できる状況でのWi-Fi設定方法について説明する。この場合、ラズベリーパイのOSが起動している状態で直接設定を行うことができる。
一つ目の方法は、「raspi-config」というツールを使うものだ。これはテキストベースのメニュー形式で、直感的に操作できるため初心者にも優しい。ラズベリーパイのターミナルを開き、sudo raspi-configと入力して実行する。表示されたメニューの中から矢印キーを使って「System Options」を選び、さらに「Wireless LAN」を選択する。画面の指示に従い、接続したいWi-FiネットワークのSSID(名前)とパスワードを入力していけば設定は完了だ。最後に「Finish」を選び、再起動を促されたらsudo rebootコマンドでラズベリーパイを再起動すると、設定したWi-Fiに接続される。
二つ目の方法は、新しいバージョンのRaspberry Pi OSで推奨されている「nmcli」というコマンドラインツールを利用する。これはNetworkManagerという高度なネットワーク管理機能の一部であり、強力な機能を持っている。まず、利用可能なWi-Fiネットワークの一覧を確認するために、nmcli dev wifi listというコマンドを実行する。次に、接続したいネットワークを選び、nmcli dev wifi connect "あなたのWi-Fi名" password "あなたのパスワード"というコマンドを実行する。このコマンドでWi-Fiへの接続が確立され、設定はシステムに保存されるため、次回以降の起動時も自動的に同じネットワークへ接続される。
三つ目の方法は、先ほどシナリオ1でも登場した「wpa_supplicant.conf」ファイルを直接編集することだ。ラズベリーパイのターミナルで、sudo nano /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.confというコマンドを実行し、このWi-Fi設定ファイルを開く。ファイルの末尾に、以下の内容を自身のWi-Fi情報に合わせて追加する。
network={
ssid="あなたのWi-Fi名"
psk="あなたのWi-Fiパスワード"
}
内容を追記したら、ファイルを保存する。nanoエディタでは、Ctrl+Xを押し、変更を保存するか尋ねられたらYを入力し、最後にEnterキーを押すと保存が完了する。その後、sudo wpa_cli -i wlan0 reconfigureコマンドを実行してネットワークサービスを再設定するか、またはsudo rebootコマンドでラズベリーパイ全体を再起動すると、Wi-Fiに接続されるようになる。
Wi-Fi接続が成功したかどうかを確認することは重要だ。SSHで接続している場合や、ラズベリーパイに直接アクセスしている場合でも、以下のコマンドで接続状況を確かめることができる。ip addr show wlan0コマンドを実行すると、「wlan0」という名前のWi-Fiインターフェースに割り当てられたIPアドレスを確認できる。より簡潔にIPアドレスだけを知りたい場合は、hostname -Iというコマンドも便利だ。さらに、インターネットへの接続が正常に行われているかを確認するには、ping -c 4 google.comというコマンドを実行する。これにより、Googleのサーバーに対してネットワーク通信が行われ、正常に応答があればインターネットに接続できていることが分かる。
もしラズベリーパイのIPアドレスがルーターの管理画面で見つからない場合でも、焦る必要はない。いくつか解決策がある。ネットワークスキャナーツールを利用する方法が有効だ。例えば、LinuxやmacOSの環境ではnmap -sn 192.168.1.0/24のようにコマンドを実行し、自身のネットワーク範囲に合わせてIPアドレスをスキャンできる。Windowsユーザーであれば、「Advanced IP Scanner」のようなグラフィカルなツールを使うと、ネットワーク上のデバイスを簡単に発見できる。また、ping raspberrypi.localというコマンドを試してみるのも良い方法だ。これはmDNS(Multicast DNS)という技術を利用して、デバイス名からIPアドレスを解決しようとするもので、お使いのパソコンがmDNSをサポートしていれば、IPアドレスを直接知らなくてもラズベリーパイに到達できる場合がある。
以上の手順を踏むことで、システムエンジニアを目指す初心者でも、ラズベリーパイを確実にWi-Fiに接続し、ヘッドレス運用を始めることができるだろう。