【ITニュース解説】Peloton updates its Bike, Tread and Row machines with form-checking cameras, rotating screens and lots of AI
2025年10月01日に「Engadget」が公開したITニュース「Peloton updates its Bike, Tread and Row machines with form-checking cameras, rotating screens and lots of AI」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Pelotonは、AI搭載のフォームチェックカメラと回転スクリーンを備えた新フィットネスマシン「Cross Trainingシリーズ」を発表した。AI「Peloton IQ」がユーザーの動きを追跡し、パーソナライズされたワークアウト計画を提案。クロストレーニングに対応し、ハードウェアも進化。新価格は高く、サブスク料金も値上げされた。
ITニュース解説
Pelotonは、パンデミック後の厳しい状況とスタッフ削減、CEO交代といった困難な時期を経て、ホームフィットネス市場における自社の立ち位置を再構築するため、主力製品であるバイク、トレッドミル、ローワーマシンを大幅に刷新した。今回発表された新シリーズ「Cross Training series」は、ハードウェアの大規模なアップグレードと、AI技術「Peloton IQ」の導入、そしてソフトウェアの機能強化が主な特徴だ。これは単なるフィットネスマシンの改良にとどまらず、より総合的なウェルネス体験を提供するプラットフォームへとPelotonを進化させようとする、企業としての大きな転換点と言える。
新しいラインナップは、「Bike」、「Bike+」、「Tread」、「Tread+」、「Row+」の5種類のデバイスで構成される。これらの新モデル全てに共通する最も大きなハードウェア変更の一つは、内蔵ディスプレイが本体から離れて回転するようになったことだ。ベースモデルには21.5インチのディスプレイが、上位の「+」モデルには23.8インチの大型ディスプレイが搭載されている。この回転機能は、Pelotonがすでに提供しているヨガや筋力トレーニングといった、マシンを直接使わないクロスフィットネスのクラスを、より柔軟な姿勢で受講できるようにするためのものだ。Pelotonの説明によると、筋力トレーニングは同社のクラスの中で2番目に人気のあるコンテンツであり、この回転スクリーンは多様なワークアウトへの対応を強化する。
特に「+」モデルには、以前は単体デバイスとして販売されていた「Peloton Guide」のカメラ機能が統合された。この新しいムーブメントトラッキングカメラは、ワークアウト中のユーザーの動きをリアルタイムで監視し、自動で回数をカウントして画面に表示する。さらに、フォームに改善の余地がある場合には、軽いガイダンスを提供してくれる。例えば、デモンストレーションでは、スクワット中に「深く椅子に座るようなイメージで」といった具体的なアドバイスが表示された。これは、従来のPeloton製品にはなかった、ユーザーの動きに直接フィードバックを与える機能であり、トレーニングの質を向上させる上で有効だ。Pelotonの製品担当者は、このカメラ技術がGuideデバイスでの開発経験に基づいていることを明かしている。また、音声コマンドにも対応しており、ワークアウトの一時停止、重量の調整、特定の動作のスキップといった操作を、声で行うことが可能になった。
長年のメンバーからの要望が多かったハードウェア機能も多数盛り込まれている。「+」モデルには、スマートフォンを置くためのトレイ、3段階の速度調整が可能なファン、そして人間工学に基づいて再設計されたシートが含まれる。さらに、サウンドシステムも強化され、音響機器メーカーのSonosと共同でスピーカーがアップグレードされたほか、「+」モデルにはPelotonとして初めてウーファーが内蔵され、より迫力のあるサウンド体験を提供する。
AI機能である「Peloton IQ」は、単なるコンピュータービジョンによるフォームチェックにとどまらない。全ての新マシンに搭載され、ユーザー個人のフィットネス目標に合わせて、パーソナライズされたワークアウトプランを生成し、その進捗を追跡する。例えば、週の初めにその週のワークアウトをプログラミングすると、AIがバックグラウンドで働き、ユーザーの目標(減量、有酸素運動能力の向上、筋力アップなど)に応じたバランスの取れたトレーニングプログラムを提案する。また、インストラクターの動きを追うのが難しい場合でも、自分のペースで筋力トレーニングを進められるようにサポートする機能も備わっている。Peloton IQは、ユーザーの過去のワークアウト履歴を分析し、個別のターゲット指標や目標を提示することで、ユーザーが自身のレベルに合ったワークアウトを選択しやすくする。クラスライブラリを閲覧中に、選択したワークアウトが「いつもより難しい」と判断されると、その旨を通知する機能も実装された。
Pelotonは、メンバーシップサービスもさらに拡充している。医療機関との連携も進み、ニューヨークのHospital for Special Surgeryとのコラボレーションにより、怪我の予防と回復に焦点を当てたワークアウトプログラムの開発が進められている。また、呼吸エクササイズアプリ「Breathwrk」を買収し、その機能をPelotonのサービスに統合することで、呼吸法によるウェルネスサポートも提供する。さらに、Respin Healthとの協業で、更年期症状の緩和と生活の質の向上を目指す8週間のプログラムも提供される。競技志向のユーザー向けには、人気のフィットネスレース「Hyrox」とのコラボレーションを拡大し、レースに向けたトレーニングクラスも追加された。
これらの多くの機能追加とサービス拡充には当然コストが伴う。新しい「Cross Training series」の価格は、従来のモデルよりも数百ドル高くなっている。「Cross Training Bike」は1,695ドルから、「Bike+」は2,695ドルからとなる。トレッドミルも、「Cross Training Tread」が3,295ドルから、「Tread+」は6,695ドルから、そして「Row+」は3,495ポンド(英国価格)から設定されている。これらのマシンを利用するには、Pelotonのサブスクリプション契約が必須であり、その料金も値上げされた。All-Access Membershipは月額44ドルから49.99ドルに、App+ Membershipは24ドルから28.99ドルに、アプリ単体のサービスも12.99ドルから15.99ドルへとそれぞれ引き上げられた。新しい「Cross Training series」は、Pelotonのオンラインストアや直営店のほか、AmazonやDick's Sporting Goodsといった大手小売店で既に購入可能だ。Pelotonは、今回の包括的なアップデートにより、家庭でのフィットネス体験を新たなレベルへと引き上げ、多様なニーズに応えることを目指している。