【ITニュース解説】The Logitech MX Master 4 is here with haptic feedback, less rubber and the same shape
2025年09月30日に「Engadget」が公開したITニュース「The Logitech MX Master 4 is here with haptic feedback, less rubber and the same shape」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Logitechから新型マウス「MX Master 4」が登場。操作確認を振動で伝えるハプティックフィードバックを搭載し、一部素材変更で耐久性が向上した。基本形状や静音クリック、長寿命バッテリーは前モデルを継承し、システムエンジニアなど生産性を求める右利きユーザーに適している。
ITニュース解説
Logitech(ロジクール)から、同社の人気マウスシリーズ「MX Master」の最新モデル「MX Master 4」が登場した。このMX Masterシリーズは、過去10年間にわたりワイヤレスマウスの定番として多くの人に推奨されてきた製品だ。高価ではあるものの、その快適性、多機能性、そして一日中モニターと向き合う作業を少しでも楽にするための豊富な機能が評価されてきた。特に前モデルの「MX Master 3S」は、長らくワイヤレスマウスの購入ガイドでトップに君臨してきた実績がある。
今回発表されたMX Master 4は、前モデルの3Sから約3年ぶりに登場するモデルで、価格は120ドル、10月に出荷が開始される予定だ。筆者は数週間にわたりこのマウスを試用した。全体的に見ると、MX Master 4は前モデル3Sからの大幅な変更というよりは、細かな改良を重ねた製品である。基本的な形状、約70日という長いバッテリー駆動時間、高精度な8K DPIセンサー、そして非常に静かなクリック音といった特徴は、3Sからそのまま引き継がれている。
一方で、本体のサイズと重さには若干の変更がある。MX Master 4は150グラムとなり、前モデルの141グラムよりわずかに重くなった。また、幅は3.48インチ(約8.8cm)、高さは5.05インチ(約12.8cm)と、3Sよりもやや大きくなっている。もしあなたが3Sやそれ以前のMX Master 3が手に馴染んでいたなら、このわずかなサイズアップも問題なく受け入れられるだろう。ただし、MX Master 4は依然として、手のひら全体でマウスを覆う「パームグリップ」スタイルで、右手で使うユーザー向けに設計された大きめのマウスである。そのなだらかな曲線、十分な盛り上がり、広々とした親指レスト、そして大きなボタンは、該当するユーザーにはぴったりとフィットするはずだ。しかし、左利きの人や特に手の小さい人には、このマウスは依然として合わないかもしれない。
今回のMX Master 4で最も注目すべき変更点は、「触覚フィードバック(Haptic Feedback)」の追加だ。これはマウスの親指レスト部分に内蔵された小さなパネルから、スマートフォンのような振動をユーザーに伝える機能である。この振動の強さは、ロジクールの専用ソフトウェア「Logitech Options+」からカスタマイズできるほか、完全にオフにすることも可能だ。具体的には、マウスを初めてPCとペアリングした際に軽く振動を感じる。また、ロジクールの「Flow」機能を使って複数のデバイス間を切り替える際にも振動が伝わる。バッテリー残量が少なくなった時には警告として振動し、さらにPhotoshopのようなアプリケーションでグラフィックを正確な位置に配置する際、適切な位置に移動するとわずかな振動でそれを知らせてくれる。
さらに、カスタマイズ可能なオーバーレイメニュー「Actions Ring」でオプションにカーソルを合わせる際にも振動が感じられる。Actions Ringは、サイドパネルをクリックすると表示されるメニューで、使用しているアプリケーションに応じて異なるショートカットを提供できる。例えば、Chrome使用中にスクリーンショットツールに素早くアクセスしたり、Photoshopで明るさやコントラストの調整スライダーを呼び出したりといった使い方ができる。
これらの触覚フィードバックは、一見すると単なる「ギミック」に思えるかもしれない。確かに、誰にとっても必須の機能ではない。しかし、デフォルトの「ミディアム」設定での振動は驚くほど控えめで、単に画面上でアクションが実行されたことを確認するだけでなく、触覚でも確認できることで、確実性や安心感が増すという。筆者はこの機能を煩わしいと感じるよりも、心地よいと感じた。ただし、ローンチ時点ではPhotoshop、Lightroom、Zoomといったごく一部のアプリケーションしかMX Master 4の触覚フィードバックにネイティブで対応していない。Adobe Premiere Proも近いうちに対応予定だという。WindowsやmacOSのシステムレベルではこの機能を利用できるが、ロジクールは開発者向けのSDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)を公開し、より多くのアプリケーションでこの機能が統合されることを期待しているが、実際にどれくらいの開発者がこれに対応するかは今後の動向次第となる。
もう一つの変更点は、マウスの表面素材だ。3Sのゴムっぽい質感から、トップ部分は軽くテクスチャード加工されたプラスチック素材に変更された。(ただし、親指レストと右側面は引き続きゴム素材が使用されている。)これまでのMX Masterシリーズでは、長期間の使用によってゴム部分が剥がれたり摩耗したりするという不満の声があった。新しい素材がどれだけ耐久性があるかは時間が経ってみなければ分からないが、少なくとも汗による劣化は防げると期待される。筆者の感想としては、滑りにくく、触り心地も滑らかだと感じた。また、3Sで一部のユーザーが経験した電磁スクロールホイールの精度に関する問題は、MX Master 4では再現できなかったという。このスクロールホイールは引き続き高品質な金属製で、カリカリとした「ノッチ付き」と、スムーズに回転する「フリースピン」を瞬時に切り替えられる便利な機能も健在だ。
他にもいくつかの小さな改良点がある。Windowsモデルに付属するUSBレシーバーは、従来のUSB-AからUSB-Cへと変更された。サイドの水平スクロールホイールは、スプレッドシートの操作などで非常に便利だが、一回転あたりの移動量がわずかに増え、より使いやすくなった。マウス底面のPTFE(テフロン)製フィートは少し大きくなり、より滑らかな滑りを実現している。また、これまで親指レストに不自然に埋め込まれていた専用のジェスチャーボタンは、2つのプログラム可能なサイドボタンの手前に配置が変更された。ロジクールは、マウス内部に搭載されたより強力なチップによって、接続品質が向上したと説明している。メインクリックボタンの周囲のエッジは半透明になり、大きな変更ではないものの、わずかにスタイリッシュな印象を与える。さらに、底面のネジが露出するようになったが、これは将来的なリサイクルを考慮したものだという。
それ以外の多くの点は前モデルから変わっていないが、これは決して悪いことではない。MX Masterシリーズの最大の魅力の一つである、ほぼ無音のメインクリックボタンは健在で、適度な押し込み感はありつつも、周囲の人を邪魔することはない。バッテリー駆動時間も公称70日と長く、筆者の試用では約1ヶ月間充電せずに約50%のバッテリー残量が残っていたという。デザインは非常に頑丈で、きしみやたわみは一切感じられない。サイドボタンもしっかりとしたクリック感がある。Logitech Options+ソフトウェアは、PCのリソースを多く消費する傾向にあるものの、ボタンの再プログラミングやアプリケーションごとの設定カスタマイズは依然として直感的で使いやすい。ガラス面やソファの布地など、様々な表面上でのトラッキング性能も変わらず優秀だ。そして、3台のデバイスに同時に接続し、マウス底面のボタン一つで簡単に切り替えられる機能も引き続き利用できる。
一方で、改善されなかった点やデメリットも存在する。MX Master 4にはUSB-C充電ケーブルが同梱されなくなった。また、マウスがPCに位置情報を送信する頻度である「ポーリングレート」は、一般的な125Hzのままであり、より滑らかなカーソルの動きを求めるならば、この値はもっと高い方が望ましい。Mac版のモデルにはUSBレシーバーが付属せず、どちらのモデルにもUSBレシーバーを収納するスペースがないのも不便な点だ。さらに、触覚フィードバックを利用するにはOptions+アプリを常に起動しておく必要があるのは、やや煩わしいと感じるかもしれない。これらの不満点のいくつかは、MX Master 3Sの時代から指摘されてきたものであり、3年経っても改善されていないのは残念な点ではある。しかし、これらの点が購入の決定的な障害になることはないだろう。もしあなたが既に古いMX Masterマウスに満足しているのであれば、MX Master 4への買い替えは必須のアップグレードではないかもしれないし、これまでのMX Masterシリーズが合わなかった人は、今回も合わない可能性が高い。だが、新しい高機能な生産性マウスを探しているパワーユーザーにとっては、この最新モデルもその前モデルたちと同様に人気を集めることは間違いないだろう。