【PHP8.x】fdiv関数の使い方
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fdiv関数は、二つの浮動小数点数を正確に除算し、その結果を返す関数です。この関数は、特に数学的な厳密さが求められる場面で、IEEE 754標準に準拠した浮動小数点数演算を提供します。
通常の除算演算子である/
と基本的な動作は同じですが、fdiv関数は、ゼロ除算や無限大(Inf)、非数(NaN)といった特殊な浮動小数点数の結果を、より予測可能で標準に則った形で処理する点が大きな違いです。
例えば、ゼロをゼロで除算した場合、fdiv関数は「非数(NaN)」を返します。また、正の数をゼロで除算した場合は「正の無限大(+Inf)」を、負の数をゼロで除算した場合は「負の無限大(-Inf)」を返します。これらの挙動は、通常の/
演算子では警告が発生したり、異なる結果になる可能性があるため、fdiv関数を使用することで、浮動小数点数の計算における曖昧さを排除し、より堅牢なプログラムを作成できます。
引数としては二つの数値を取り、これらは自動的に浮動小数点数として扱われます。主に、科学技術計算や金融計算など、浮動小数点数の精度と特殊なケースでの厳密な動作が不可欠なアプリケーションにおいて、その真価を発揮します。PHP 8以降で利用可能であり、より信頼性の高い数値計算ロジックを実装したい場合に推奨される関数です。
基本的な使い方
構文(syntax)
fdiv(float $dividend, float $divisor): float
引数(parameters)
float $num1, float $num2
- float $num1: 除算される数値
- float $num2: 除数
戻り値(return)
float
2つの数値を浮動小数点数として除算した結果を返します。