【PHP8.x】log1p関数の使い方
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log1p関数は、引数に1を加えた値の自然対数を、より高い精度で計算して返す関数です。この関数の計算結果は、log(1 + number)
を実行した場合と数学的には等価です。しかし、引数として与える数値が0に非常に近い場合、log1p
関数は特に重要な役割を果たします。コンピュータで浮動小数点数を扱う際、1 + number
のような計算では、number
の値が非常に小さいと有効な桁が失われる「桁落ち」という現象が発生し、計算結果に大きな誤差が生じる可能性があります。log1p
関数は、このような桁落ちを防ぐためのアルゴリズムを用いて実装されており、number
が0に近い場合でも正確な計算結果を保証します。引数には-1より大きい浮動小数点数を指定し、戻り値として計算結果の浮動小数点数が返されます。この特性から、金融工学や科学技術計算といった、微小な値の変動を精密に扱う必要がある分野で広く利用されています。したがって、0に近い値の対数計算を行う際には、log()
関数を直接組み合わせるよりもlog1p()
関数を使用することが強く推奨されます。
基本的な使い方
構文(syntax)
<?php
// 1に指定した数値を加えた値の自然対数を返します。
$result = log1p(0.5);
echo $result;
?>
引数(parameters)
float $num
- float $num: $num = log(1 + $num) を計算します。
戻り値(return)
float
log1p関数は、引数に1を加えた値の自然対数を浮動小数点数で返します。