【PHP8.x】set_file_buffer関数の使い方

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set_file_buffer関数は、指定されたファイルポインタのバッファリングサイズを設定する関数です。PHPがファイルからデータを読み込んだり、ファイルにデータを書き込んだりする際、通常はパフォーマンス向上のため、データを一時的にメモリ上に蓄える「バッファリング」という仕組みを利用します。この関数は、そのバッファのサイズを開発者が任意に設定できるようにするために提供されています。

この関数を使用する際は、まずfopen()などで開かれたファイルリソース(ファイルポインタ)と、設定したいバッファサイズをバイト単位で指定する整数値の二つの情報が必要です。例えば、大量のデータをファイルに書き込むような処理では、バッファサイズを大きく設定することで、ディスクへの書き込み回数を減らし、全体の処理速度を向上させることが期待できます。一方で、バッファサイズを0に設定すると、バッファリングが無効になり、データは書き込み操作が行われるたびに即座にディスクに書き込まれます。これは、リアルタイム性が求められるログファイルの書き込みや、外部システムとの連携で即時性が重要な場合に有効な設定となります。

しかし、不適切なバッファサイズの設定は、かえってパフォーマンスを悪化させたり、システムのメモリ使用量に影響を与えたりする可能性があるため、注意が必要です。アプリケーションの具体的な要件や、ファイルの種類、操作頻度などを考慮し、最適なバッファサイズを検討することが重要になります。ファイルI/Oの効率を細かく制御したい場合に、このset_file_buffer関数は非常に有用な機能となります。

基本的な使い方

構文(syntax)

<?php
$file = fopen("example.txt", "w");
if ($file) {
    set_file_buffer($file, 8192); // ファイルポインタのバッファサイズを8KBに設定
    fclose($file);
}
?>

引数(parameters)

resource $stream, int $size

  • resource $stream: バッファリングを設定したいストリームリソースを指定します。
  • int $size: 設定したいバッファサイズをバイト単位で指定します。

戻り値(return)

int

set_file_buffer関数は、指定されたファイルポインタのバッファリングモードを設定します。成功した場合は、設定されたバッファリングモードに対応する整数値を返します。返される値は、PHP_SET_BUFFERED (1)、PHP_SET_NONBUFFERED (2)、PHP_SET_FULL_OUTPUT (3) のいずれかです。

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