【PHP8.x】parentNodeプロパティの使い方
parentNodeプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。
基本的な使い方
parentNodeプロパティは、DOMツリーにおける現在のノードの親ノードを保持するプロパティです。PHPのDOM拡張機能の一部として、Dom\DocumentTypeクラスに属しています。Dom\DocumentTypeは、HTMLやXML文書における<!DOCTYPE ...>のような文書型宣言を表す特殊なノードです。
このプロパティは、Dom\DocumentTypeオブジェクトの親ノードを取得するために使用されます。Dom\DocumentTypeノードは、通常、ドキュメントの最も上位の階層に配置され、常にその親としてDom\Documentオブジェクト（文書全体を表すルートノード）を持ちます。そのため、Dom\DocumentTypeのparentNodeプロパティにアクセスすると、常にその文書型の宣言が存在するDom\Documentオブジェクトが返されます。
戻り値の型はDom\Nodeであり、具体的な親ノードがDom\Documentであるため、Dom\Documentオブジェクトとして操作することが可能です。このプロパティを利用することで、プログラム上で文書型宣言がどの文書に属しているかを簡単に特定し、文書の構造や階層関係を理解する上で重要な情報にアクセスできます。
構文(syntax)
1<?php 2$domDocument = new DOMDocument(); 3$domDocument->loadHTML('<!DOCTYPE html><html><body></body></html>'); 4 5$documentType = $domDocument->doctype; 6 7$parentNode = $documentType->parentNode; 8?>
引数(parameters)
引数なし
引数はありません
戻り値(return)
?Dom\Node
このプロパティは、このドキュメントタイプノードの親ノードを返します。親ノードが存在しない場合は null を返します。
サンプルコード
PHP DOM doctypeのparentNodeを取得する
1<?php 2 3// DomDocument を作成 4$dom = new DOMDocument(); 5 6// HTML をロード 7$dom->loadHTML('<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/REC-html40/loose.dtd"><html><body><p>Hello, world!</p></body></html>'); 8 9// documentElement を取得 10$documentElement = $dom->documentElement; 11 12// DocumentType を取得 13$doctype = $dom->doctype; 14 15// parentNode プロパティを使用して、DocumentType の親ノードを取得 16$parentNode = $doctype->parentNode; 17 18// 親ノードが存在するか確認 19if ($parentNode) { 20 // 親ノードが Document オブジェクトかどうかを確認 21 if ($parentNode instanceof DOMDocument) { 22 echo "DocumentType の親ノードは DOMDocument です。\n"; 23 } else { 24 echo "DocumentType の親ノードは DOMDocument ではありません。\n"; 25 } 26} else { 27 echo "DocumentType に親ノードはありません。\n"; 28} 29 30?>
このPHPのサンプルコードは、Dom\DocumentTypeクラスのparentNodeプロパティの使い方を示しています。Dom\DocumentTypeは、XMLやHTMLドキュメントのDOCTYPE宣言を表すクラスです。parentNodeプロパティは、このDOCTYPE宣言の親ノードを返します。
サンプルコードでは、まずDOMDocumentオブジェクトを作成し、loadHTML()メソッドでHTMLドキュメントを読み込んでいます。次に、documentElementプロパティでドキュメントのルート要素を取得し、doctypeプロパティでDom\DocumentTypeオブジェクトを取得しています。
$doctype->parentNodeでDom\DocumentTypeの親ノードを取得し、変数$parentNodeに格納しています。parentNodeプロパティは、親ノードが存在しない場合はnullを返します。
コードでは、if文を使って$parentNodeが存在するかどうかを確認しています。存在する場合は、instanceof演算子を使って、親ノードがDOMDocumentオブジェクトであるかどうかをチェックしています。DOCTYPE宣言の親ノードは常にDOMDocumentオブジェクトなので、この例では「DocumentType の親ノードは DOMDocument です。」というメッセージが出力されます。
parentNodeプロパティは引数を取りません。戻り値は?Dom\Node型で、親ノードが存在する場合はDom\Nodeオブジェクト、存在しない場合はnullを返します。このコードを通して、Dom\DocumentTypeオブジェクトからその親ノード（通常はDOMDocumentオブジェクト）にアクセスする方法を理解できます。
Dom\DocumentTypeのparentNodeプロパティは、DOCTYPE宣言の親ノードを返します。DOCTYPE宣言はDOMツリーの一部であり、通常、親ノードはDOMDocumentオブジェクトです。サンプルコードでは、instanceofを使って親ノードがDOMDocumentであるか確認しています。
注意点として、parentNodeはnullを返す可能性があります。これは、DOCTYPEノードがDOMツリーに正しく関連付けられていない場合などに起こりえます。そのため、コードではif ($parentNode)で存在を確認してから処理を行う必要があります。また、loadHTMLでHTMLを読み込む場合、DOCTYPE宣言がHTMLに含まれていないと、$dom->doctypeがnullになる可能性があります。$dom->doctypeがnullの場合、parentNodeプロパティにアクセスしようとするとエラーが発生するため、事前にnullチェックを行うことが重要です。